大和の幹部が解説する「ThinkPadでWindows 7の起動が“もっと”早くなる」理由(2/2 ページ)

» 2009年10月28日 11時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]
前のページへ 1|2       

重いモジュールは後から動いてください

 レノボ・ジャパンの研究開発 TVT・ノートブックソフトウェア開発第三TVT開発/Windows 7・プロジェクトマネージャー 柴谷淳治氏は、W7 Lenovo EEの技術的な側面について解説した。

 W7 Lenovo EEでは、マイクロソフトの協力を受けて、パフォーマンスの向上と新機能のサポート、ソフトウェアの最適化を行っているが、“より快適に体感できる”ために力を入れたのがパフォーマンスを向上させるチューニングだ。柴谷氏は、同じハードウェアでもOSの違いでパフォーマンスがどれだけ変化するのかを測定した結果から、ThinkPad T400sのSSD搭載モデルにおける起動時間とシャットダウン時間がWindows XPから、Windows Vista、Windows 7と世代が新しくなるにつれて短縮されることを示したほか、同じWindows 7導入モデルでも、W7 Lenovo EEの対策前と対策後で起動時間が25秒程度改善されたことも紹介した。

 柴谷氏は、時間短縮を実現した理由として、「マイクロソフトが“正攻法”でOS全体をチューニングを進めてきた」ほかに、レノボ・ジャパンでもBIOSやソフトウェアのチューニングを行ったことを挙げている。実際の作業では、「Windows Velocity Tool」というマイクロソフトのツールを用いて起動やシャットダウン、スリープ、レジュームの各フェーズにおいて、オーバーヘッドが大きいソフトウェアを抽出し、そこで判明したモジュールに対して待ち時間を発生させているロジックの改善を行っている。

 起動時間やシャットダウン時間の改善作業の例では、オーバーヘッドが大きいのに初期化段階で必要性のないタスクの処理をOS起動時ではなく、起動後に行うようにシフトすることでOS起動時間の短縮を実現したという。また、シャットダウン時間の改善では、5秒を要していた“ある”ワイヤレスドライバの終了時間において、ドライバ供給ベンダーの協力によって0.2秒に短縮してもらった例が紹介されている。スリープへの移行とレジューム時間の短縮もドライバの改善で実現したそうだ。

大和事業所で測定したThinkPad T400sでOSを変えた場合の起動時間とシャットダウンの変化(写真=左)と、W7 Lenovo EEの対策前と対策前で向上した起動時間とシャットダウン時間(写真=左)

起動時間の短縮ではオーバーヘッドが大きいのに初期化に影響しないモジュールの起動をOS起動後にシフトしている(写真=左)。また、シャットダウン時間の短縮では終了処理に時間がかかっているドライバのコード見直しを供給ベンダーに依頼した(写真=右)

操作アクションを少なくすることで使い勝手を向上させる

 レノボ・ジャパン TVT・ノートブック ソフトウェア開発第一TVT開発の松原正樹氏は、Windows 7でサポートされたマルチタッチ機能について、マルチタッチ対応のタッチパネルを採用したThinkPad T400sとThinkPad X200 Tabletとともに解説した。

 ThinkPad T400sとThinkPad X200 Tabletに搭載されたタッチパネルは静電容量式で、通常は液晶ディスプレイとタッチパネルを全面で接着するところ、これらのThinkPadでは外周のみの接着にすることで薄型化を実現したという。また、ノイズフィルタを施すことで、静電容量式のタッチパネルに影響するワイヤレス接続電波の干渉を低減したり、液晶ディスプレイと本体のヒンジ部分をスタンダードモデルより強く、かつ、開けやすいように固くなく調整するなどの工夫がされていることが紹介された。

 また、ソフトウェアの側面では、マルチタッチを標準でサポートするWindows 7モデルだけでなく、Windows VistaやWindows XPモデルでもマルチタッチをサポートするため、OSとアプリケーションの間に、マルチタッチを仲介するミドルウェアを開発してドライバとセットで提供したことも紹介されたほか、タッチオペレーションを利用して使い勝手を向上させた例として、デスクトップ画面をタップしてThinkVantageの機能がアイコンで呼び出せる「SimpleTap」が取り上げられた。

W7 Lenovo EEでは、Windows 7の導入に伴なう新機能の採用とともに、ワンクリックで必要な機能が呼び出せるカスタマイズメニューも用意することで、使い勝手の向上を実現している

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月24日 更新
  1. 日本が舞台のオープンワールドレースゲーム「Forza Horizon 6」は、土地の空気感まで再現された圧倒的リアルさ 車好きでなくとも絶対ハマる理由 (2026年05月23日)
  2. かわいらしい水色が魅力の「Omikamo 折り畳み式Bluetoothキーボード」がタイムセールで25%オフの5688円に (2026年05月22日)
  3. どんな場面で役立つ? 「サンワダイレクト ペン型マウス 400-MAWBT202R」がタイムセールで23%オフの5380円に (2026年05月22日)
  4. 26万円のASUS製Ryzenマザーが即完売! 33万円引きの特価グラフィックスカードなど秋葉原を騒がせた目玉パーツ (2026年05月23日)
  5. スマホを開かずに天気や予定をひと目で把握できる「SwitchBot スマートデイリーステーション」がタイムセールで14%オフの1万3680円に (2026年05月22日)
  6. バッテリー着脱式! Ryzen AI Max+ 395で驚異の性能をたたき出すポータブルPC「OneXFly APEX」を試す (2026年05月22日)
  7. Googleが個人向け自律型AIエージェント「Gemini Spark」発表/LGが1000Hzのリフレッシュレートにネイティブ対応した「LG UltraGear(25G590B)」を発表 (2026年05月24日)
  8. メモリ容量が最大192GBに! AMDが新型モンスターAPU「Ryzen AI Max PRO 400」を発表 (2026年05月22日)
  9. 小さすぎるモバイルマウス「サンワダイレクト 400-MAWB216GM」が18%オフで販売中 (2026年05月22日)
  10. VAIOが個人向け製品を統一価格で提供する「指定価格制度」を開始 (2026年05月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年