大型連休の終わりに、アキバに店舗を構える複数のショップが、自作応援キャラクター「窓辺ななみ」のアニメーションフィルム「窓辺ななみのWindows 7でPC自作応援コーマシャルっ!!」を公開し、街を盛り上げていた。このアニメは、窓辺ななみ(声:水樹奈々)がPCパーツショップの店長と自作パーツを紹介していく内容で、長さは約70秒となる。店内で公開しているショップは「DSP版Windows 7の購入者に収録DVDをプレゼントします」(T-ZONE.PC DIY SHOP)という。
パーツ関連では連休前に新たな盛り上げ材料がすでに投入されているが、ここで大型連休中の売れ筋パーツをおさらいしたい。某ベテラン店員氏が「年末年始やゴールデンウィーク期間は、全国からアキバを訪れる方がたくさんいらっしゃまいます。そのため、常連さんの比率が薄まって幅広い層に受けているパーツが洗い出せる側面がありますね」と語るように、大型連休中の売れ筋傾向には普段とは別の意味あいが含まれるのだ。
複数のショップで予想以上の売れ行きをみせたのは、Radeon HD 5770カードだった。ソフマップ秋葉原本館は「1万円台後半でかなりパフォーマンスが高いというお得感で人気を得ていますね。普通に3DゲームをフルHDでプレイしても快適ですし、極限を求めないならベストな選択肢といえます。ただ、ラインアップの多いRadeon HD 5000ファミリーだけに、1チップにここまで人気が集中するとは少し驚きました」と語る。特に人気があったのは、2基のファンを搭載したMSIの「R5770 Hawk」で、売り切るショップが多かった。
CPUでは、Core i7-980XやPhenom II X6といったハイエンドの6コアCPUが順調に売れた様子だ。その影響もあって、インテル系ではLGA 1366対応のX58マザーが、AMD系では新登場のAMD 890FXマザーがヒットしていると語るショップが多かった。なお、Phenom II X6はAMD 7シリーズを搭載したマザーボードにも載せられるが、ほとんどの場合はBIOSのアップデートが必要になる。
そこでTSUKUMO eX.は、旧世代のAMD系マザーを独自にアップデートして店頭に並べ、新型に匹敵するヒット商品にしていた。「ご自分でBIOSアップデートするのは手間ですし、マザーが壊れる心配もあります。やっぱり『Phenom II X6対応済み』とPOPを張った前後では売れ方が違いましたね。最新チップもいいですが、安く済ますにはAMD 7シリーズを使うのがお得ですし」と語る。
ただし、全体の数でいえばミドルクラスの売れ行きが目立っていたという声もある。ドスパラ秋葉原本店は「CPUで一番数が出たのはCore i7-860ですね。そのほか、1万円から3万円で買える中位のモデルがたくさん売れて、ハイエンドモデルよりも在庫が少なくなっているくらいです。無理に最強を目指さなくても、現実的に十分快適なマシンを組みたいという人が多いのでしょう」と話していた。
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