「MacBook」か「MacBook Pro」か、それが問題だ13型MacBookファミリーを比較(2/3 ページ)

» 2010年07月08日 12時44分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]

インタフェースや本体サイズの違い

 MacBookと13型MacBook Proは、同じサイズの液晶ディスプレイを搭載しているだけあって、本体サイズはそれほど変わらない。ただし、数値でみるとMacBookの330.3(幅)×231.7(奥行き)×27.4(高さ)ミリに対して、MacBook Proが325(幅)×227(奥行き)×24.1(高さ)ミリと、MacBook Proのほうがフットプリントが小さく、ボディも薄くなっている。また、重量はMacBookが約2.13キロ、13型MacBook Proが約2.04キロで、後者が90グラムほど軽い。どちらも2キロを超えており、最近の薄型ノートPCに比べると積極的にモバイルPCとして活用したくなる重さではないが、本体のエッジが緩やかにわん曲するユニボディはカバンへの収まりもいいし、約2.54キロの15型MacBook Proに比べれば十分許容範囲だ(なお、モバイル用途には約1.36キロのMacBook Airが用意されているが、MacBookファミリーの中で唯一アップデートが見送られているため、このタイミングで購入するのは微妙かもしれない)。

本体前面

本体背面

本体右側面

 一方、差別化のポイントとなっているのは本体左側面に用意されたインタフェースで、音声入出力と2基のUSB 2.0、Mini DisplayPort、ギガビットLANに加えて、MacBook ProにはSDメモリーカードスロットとFireWire 800も搭載されている。SDメモリーカードスロットはデジタルカメラなどとの連携がしやすく、USB接続のカードリーダーを持ち運ぶ必要もなくなる。FireWire 800については「ないと困る」という場面は少ないかもしれないが、これまでビデオ機器やストレージなど特定のデバイスで利用してきた、あるいは「オレはまだ初代iPodを使ってるぜ」といった人たちには気になるところだろう。

 このほか、両モデルの左側面を比べるとMacBook Proにはバッテリーインジケータが搭載されていることに気付くはずだ。このボタンを押すとバッテリーの充電状態を示す緑色のランプが点灯し、本体を起動せずにあとどれくらバッテリーが持つのか目安を教えてくれる(以前はバッテリー単体での充電状態確認ができたが、ユニボディに内蔵される一体型バッテリーの採用でできなくなった)。こういう細かい配慮はさすが“Pro”といえる部分だ。

USB 2.0×2、1000BASE-T対応の有線LAN、Mini DisplayPort(オプションの変換アダプタでDVI、デュアルDVI、アナログRGB)、光デジタル出力兼用イヤフォン出力端子/マイク入力端子に加えて、MacBook ProはSDメモリーカードスロットとFireWire 800が搭載されている

※記事初出時、本体サイズに関する記述に一部誤りがありました。おわびして訂正いたします。

最大メモリ容量やHDDのレイアウトが異なる

 冒頭でMacBookとMacBook Proの基本スペックはほぼ同じと伝えたが、実はメモリ構成に若干の違いがある。MacBook(MC516J/A)が1GバイトのPC3-8500モジュールを2枚搭載する一方、MacBook Pro(MC374J/A)は2GバイトのPC3-8500モジュールを2枚搭載しており、標準でメモリ容量に2倍の差がある。また、最大メモリ容量もMacBookは4Gバイトだが、MacBook Proでは8Gバイトまで拡張できる。このため、VMware Fusion 3Parallels Desktop 5 for Macで複数のOSを同時利用する、あるいはBootCampで64ビット版Windows 7の導入を考えている人にとっては、より多くのメモリ領域を利用できる後者が適しているといえそうだ。

 また、HDDのレイアウトも異なり、MacBookは左パームレスト直下、MacBook Proは右パームレストの直下にHDDが内蔵されている。両モデルともに筐体内部の熱はファンによって背面側のスリットへ排気される構造だが、システムに高い負荷をかけるとMacBookは左手、MacBook Proは右手にほんのりと熱を感じる。

底面のネジを外しカバーを開けると内部が一望できる。MacBookとMacBook ProではHDDのレイアウトが異なる。ちなみに評価機のHDDはMacBookが東芝製、MacBook Proが日立製だった

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