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» 2010年07月08日 12時44分 公開

「MacBook」か「MacBook Pro」か、それが問題だ13型MacBookファミリーを比較(3/3 ページ)

[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]
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性能はほぼ横並び――ベンチマークテストで検証

 それでは最後に定番のベンチマークテストでMacBook(MC516J/A)とMacBook Pro(MC374J/A)の性能をチェックしていこう。なお、ここでは比較対象として、Core i7-620Mを搭載する15型MacBook Pro(MC373J/A)も並べている。まず、Mac環境ではCINEBENCH R10とiTunesのエンコードにかかる時間を測定した。

 CINEBENCH R10の結果は、Multiple CPUのスコアがMacBookの5060に対して、MacBook Proの5061、OpenGLのスコアもMacBookの4439に対してMacBook Proが4437と完全に横並びの状態だ。iTunesを使ったテストでも同様の結果で、再生時間1分のQuickTimeファイルを「iPod/iPhone用」に変換する際に要した時間は、MacBookが74.8秒、MacBook Proが72.7秒、再生時間10分のAppleロスレスファイルをAACに変換した際の時間もMacBookの20.4秒に対して、MacBook Proが20.7秒と、誤差の範囲に収まっている。

CINEBENCH R10(画面=左)/iTunesファイル変換テスト(画面=右)

 続いてWindows 7環境下でベンチマークテストを実施した。Windows用のドライバはMacBookのパッケージに付属する「BootCamp 3.1 Build 2351」で統一している。実施したベンチマークテストは、PCMark05、PCMark Vantage、3DMark06、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3だ。

Windows 7のエクスペリエンスインデックスの画面。左がMacBook(MC516J/A)、右がMacBook Pro(MC374J/A)

 PCMark05の結果を見ると、総合スコアのPCMarksではMacBookが4838、MacBook Proが4695となっており、MacBookがわずかにMacBook Proを上回った。個別のテストではMacBook ProがMemoryスコアで優位に立つ一方、HDDスコアでは東芝製HDDを搭載するMacBookが良好な結果を出している。もっとも、Core i7とGeForce GT 330Mを組み合わせた15型MacBook Proに比べれば50歩100歩という結果だ。PCMarkVantageも同様の傾向で、MacBookとMacBook Proの間に有意な差は見られなかった。

PCMark05(画面=左)とPCMarkVantage(画面=右)の結果

 3DMark06とFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3も結果はほぼ誤差の範囲。最新型のMac miniと同じく、グラフィックスにGeForce 9400Mを採用する旧モデルに比べてGPU性能は最大2倍に向上しているものの、やはりディスクリートGPUを搭載する15型MacBook Proには及ばない。軽めの3Dゲームタイトルなら楽しめる、といった程度だろう。

3DMark06(画面=左)とFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(画面=右)の結果

 バッテリーベンチは、Mac OS XとWindows 7の両環境で実測した。Mac OS Xでは画面輝度を最高にしたうえで、1分間のQuickTimeファイルを全画面で連続再生し、バッテリーが切れるまでの時間を手動で計測している。一方、Windows 7環境下では、海人氏作の「BBench 1.01」を利用して、画面輝度を中間、10秒おきにキーボードを押下、60秒ごとに無線LAN(IEEE802.11n)によるインターネット巡回(10サイト)を行う設定でテストした。

 結果は下のグラフの通りで、両モデルともにやや厳しめの条件下でも3時間以上の駆動時間を達成した。また、メールを書いたりWeb閲覧を行う程度の負荷であれば、Windows環境下でもMacBook Proが4時間半、MacBookが6時間程度のバッテリー寿命を持っていることが分かる。特にMacBookは公称値で最長約10時間駆動をうたうだけあって、モバイル用途でも1日安心して利用できるはずだ。



 以上、新しいMacBookと13型MacBook Proを比較してきた。基本的にはMacBookより2万円ほど価格が高いMacBook Proの優位点が目立つものの、性能面ではほぼ横並びで、バッテリー駆動時間など一長一短の部分もある。

 性能と可搬性の両立を望むユーザーの中には、13型MacBook ProにCore iシリーズのCPUを採用したモデルがないことを惜しむ人も多いと思うが、NVIDIAがArrandale向けの統合チップを市場に出していない以上、エントリー機としてコストパフォーマンスが重視される13型ワイドのラインでは、Intel HD Graphicsに比べるとGPU性能で優れたGeForce 320Mを採用するシステムはトータルバランスがいいといえる。“Pro”の名を冠しながら中身はほぼ同じというなんとも微妙な状況だが、細部の作り込みはやはりMacBook Proに分があり、予算に10万円以下というしばりがないのであれば、最終的にはアルミとポリカーボネートのどちらが好きかで決めてしまうのがよさそうだ。

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