「世界で最もエネルギー効率が高いデスクトップPC」――新型「Mac mini」製品説明会:電源内蔵でも超静音

» 2010年06月16日 16時27分 公開
[後藤治,ITmedia]

アルミユニボディを採用した「Mac mini」

 アップルは6月16日、小型デスクトップPC「Mac mini」の製品説明会を開催した。既報の通り、標準モデルとサーバモデルがラインアップされており、価格は順に6万8800円と9万8800円。従来同様にキーボードやマウスは付属しないが、同社が「これからMacを始めたいユーザーに最適な製品」と語るように、現行Macの中では最も安い価格設定となっている。

 今回のモデルチェンジで1番の注目点はやはりデザインの刷新だろう。2005年1月に登場した初期のMac miniからほぼ5年半、内部システムの強化や一部デザインの変更などは行われてきたものの、アルミニウム製フレームに白い樹脂製パネルをはめ込んだ基本的なデザインはこれまで変わらず踏襲してきた。一方、今回の新型Mac miniでは、アルミのかたまりから削り出した(ノート型Macでおなじみの)ユニボディデザインが採用され、継ぎ目のない頑丈なボディに生まれ変わっている。アップルはこれを「Mac mini史上、最も大きな飛躍」と呼び、その特徴を説明した。

※記事初出時、「初期のMac miniからほぼ5年半、内部システムの変更や本体の小型化などは行われてきたものの」と記述していましたが、今回のモデルまで本体サイズの変更はありませんでした。おわびして訂正いたします。

 まずは本体の薄型化。従来のMac miniと比較して、新モデルは容積が20%小型化し、本体の高さも約36ミリと、14.8ミリほど薄くなっている。また、設置面積は197(幅)×197(奥行き)と一回り大きくなったものの、電源が本体内部に一体化されたことで、これまでのようにACアダプタを使う必要がなくなった。「コンパクトな本体に加えACアダプタを省いたことで、Macの足回りが非常にすっきりとしました」(同社)。さらにアイドル時の消費電力を14ワットから10ワットに抑え、ピーク時の電源効率も向上したという。一方、電源を内蔵したことで排熱処理やファンノイズが気になるところだが、こちらも騒音レベルは公称14デシベルと、通常の環境騒音を考えるとほぼ無音に近い水準という。

一体成形のアルミボディはエッジに継ぎ目がなく美しい(写真=左/中央)。左が光学ドライブの代わりに2.5インチHDDを2台内蔵するSnow Leopard Server搭載モデル、右が標準モデル。標準モデルはリモコン受光部がスロットローディング式SuperDriveの入り口に隠れている(写真=右)

 ボディデザインの変更によってメンテナンス性が向上したのもポイントの1つだ。新型Mac miniの底面部分は円形に黒い樹脂製のパネルがはめ込まれており、横に回転させるだけで工具を使わずに取り外すことができる。従来はアルミシャーシと樹脂パネルの間にヘラを差し込みかなり強引にボディを開ける必要があったが、新型Mac miniでは(実機で試したところ)ものの数秒でメモリスロットへアクセスできた。メモリ容量が最大8Gバイトまでサポートされているのでこれは朗報だろう(ただし、標準モデルは1GバイトのDDR3モジュールが2枚装着されているのでスロットに空きはなく、2枚1組で交換ということになる)。

樹脂製の円形パネルがはめ込まれた底面。写真では分かりづらいが「Mac mini」の文字が彫られている。底面パネルはMac miniを両手でホールドし、くぼみに親指を入れて半時計回りにずらせば簡単に外すことができる(写真=左)。パネルを外すと上部に無線LANアンテナ、下部にメモリスロットとシロッコファンが顔を出す。ファンは本体背面のスリットから吸排気を行う機構だ(写真=中央)。標準モデルには1GバイトのDDR3モジュールが2枚装着されているため、増設の際は交換する必要がある(写真=右)

背面には新たにHDMI出力とSDメモリーカードスロットが加わった

 インタフェースも充実した。背面に並ぶ端子は、これまでのUSB 2.0やFireWire 800、Mini DisplayPort、光デジタル音声入出力、ギガビットLANなどに加えて、HDMI出力(マルチチャンネルオーディオ出力対応)とSDメモリーカードスロット(SDXC対応)が新設され、リビングの大型テレビに接続したり、デジカメで撮影した写真をMacに保存するといったことが手軽に行えるようになった。また、付属のHDMI−DVI変換アダプタとMini DisplayPortを併用することでデュアルディスプレイ環境(拡張/ミラー)も構築可能だ。なお、SDメモリーカードスロットが背面にあるのは使い勝手の面でやや不満だが、同社はこの理由としてデザイン上の美しさを挙げている(ただ、「シンプルなデザインのためにインタフェースを一カ所に集めた」というコメントに対しては、光学ドライブのそばにSDメモリーカードスロットを持つiMacの例もあると思うのだが……)。また、「Mac miniは非常にコンパクトなので(メディアを差し込むときに)本体を動かすのは難しくないはず」(同社)と語っていた。

 もちろん、内部システムもアップデートされている。その中でも特に目を引くのがグラフィックス性能の強化だ。GeForce 9400Mに変わって採用されたNVIDIAの最新統合チップセット「GeForce 320M」は、2010年6月現在、市場にある統合グラフィックスチップでは「最も高速」であり、従来比約2倍のグラフィックス性能を発揮するという。軽めの3Dゲームタイトルなら問題なく動作するGeForce 9400Mを搭載した旧MacBookの2倍と単純に考えれば、「ゲームなども比較的高速に動作させることが可能です」と語る同社の自信もうなずける。

 このほか、リサイクル効率が高いアルミボディや、製品パッケージの縮小による輸送コストの削減、BFR(臭素化難燃剤)とPVC(ポリ塩化ビニル)の不使用、ENERGY STAR Version 5.0の準拠などを挙げ、より環境に配慮した製品であることもアピールした。「新型Mac miniは世界で最もエネルギー効率が高いデスクトップPCです」(同社)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月14日 更新
  1. 「折りたたみ不要派」が過去形に? 約201gの軽量ミニタブレットとしても使える「Galaxy Z Fold8」に触って分かったこと (2026年10月13日)
  2. RTX 5060よりRTX 3060? 最低でも25万円! 値上がりが続く自作ゲーミングPCのリアル (2026年10月12日)
  3. Appleがスマートホーム製品に本格進出 LGらと共同開発したスマートロックや屋内外用カメラなどを含む「Apple Home Collection」を発表 (2026年10月13日)
  4. Apple、「HomePod mini 2」を発表 天面が光るサウンドグローや4台連携でのサラウンド機能に対応 2万4800円 (2026年10月13日)
  5. A19チップ搭載の「Apple TV 4K」11月13日発売 リモコンを一新して4万9800円 (2026年10月13日)
  6. 約581gの軽さで美しい画面を持ち歩く! 日本エイサーの有機EL搭載14型モバイルディスプレイ「PE140Wsmiuux」を試す (2026年10月12日)
  7. メモリやSSDが高すぎてPC買えない問題 IntelのラナーデCTOはどう考えている? (2026年10月09日)
  8. 最大割引率は49%! セール初登場を含むAmazfitのスマートウォッチ&スマートリングがお得 (2026年10月13日)
  9. Razerの「鳴潮」コラボのマウスとマウスパッドをまとめてチェック 見た目とは裏腹な本格ゲーミングスペック! (2026年10月13日)
  10. オープンイヤー型の「ACCENTUM Clip」が初セール! 「ゼンハイザーオータムセール2026(第2弾)」開催 (2026年10月13日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー