Hyper-V/仮想環境からWindows 7起動時間は約11秒だった。こちらも意外と速くて驚くのである。同じく仮想Windows 7を起動したまま(Windows 8の)休止状態へ移行時間は約16秒、同じく休止状態からの復帰時間は約17秒だった。仮想環境上で動作する以上、通常と比べると機能の制約はいくつかあるのだが、本機においては、遊び用途ではさておき、業務で一時的にWindows 7を使う──例えば動作チェック/検証といったシーンにおいて、本機+Hyper V環境はほとんど遅さを感じない。フルスクリーン表示にすると、あたかも普通のWindows 7マシンのように扱えてしまう。
ちなみに筆者は自宅のデスクトップPC(A8-3870K、8Gバイトメモリ、3TバイトHDD)にも同様の環境を作成しているが、実は、明らかにdynabook R632の方がきびきびと仮想Windows 7が動作する。
この差はおそらく本機に実装する高速SSDの効果だ。例えば仮想Windows 7上でプログラミング作業/エンコード作業など、やや高度な使い方ではデスクトップPCのほうが処理速度に勝ることも当然あると思う。ただ、このあたりは仮想マシン環境/あるいはPCそのものを作業に応じて使い分ければよく、基本的に筆者は仮想マシンに高いCPU処理能力を求める作業は行わない。うーん、仮想環境はデスクトップPCより速いとは……。自宅でもデスクトップPCの出番が……ますます減ってしまいそうである。
こちらがHyper-V上のWindows 7。Hyper-Vはマルチコアプロセッサに対応しているので、シングルコアしか使わないWindows 7のVitrual PC(Windows XP Modeなどで使用していた)と比較すると仮想マシンの処理能力は、いまどきのマルチコアCPU搭載PCであればぐっと高くなる。もちろん本機dynabook R632も同様である筆者は個人的な業務導入PCのポリシーとして、メインで使うのは持ち歩きも兼ねるノートPCに1本化することにしている。この点仮想OS環境が必要であっても、Windows 8 Proにアップグレードし、Hyper-Vを利用できるようにしたdynabook R632/W1のCore i7モデルは、このポリシーを満たすベストに近いマシンである。この点、筆者的にはあえてWindows 7版R632からWindows 8版R632へ買い換えた意味が十分にあったことが確認できたわけである。
(続く)

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