スピードと使いやすさが自慢 ナビ専業企業が作るiPhone向けナビアプリ半年の料金は缶コーヒー1本分(2/2 ページ)

» 2012年06月27日 22時14分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
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iOS 6は標準でカーナビ機能を搭載 でも「ご心配なく」

 マップルナビSの製品発表会に出席した昭文社取締役の内田次郎氏は、「昭文社グループの強みは、地図コンテンツやデータベースを持っていることに加え、アプリ開発を内製できること、そして出版物をもっていることにある。これは、他に類を見ない強み。そしてこの強みは、GPSに通信機能、ディスプレイを備えたスマートフォン向けコンシューマビジネスで今まで以上に生きるだろう」と述べた。

photophotophoto 左から、昭文社の内田氏、キャンパスマップルの山本幸裕氏と広瀬氏

 さらに、「IT対応が遅れた昭文社だが、観光ガイドアプリは2年ほど前からiPhone向けに提供を始め、Android向けも2012年からスタートさせた。現在のタイトルは36あり、まもなく50タイトルを目指す。このガイドブックはマップルナビSとも連携できるため、ナビアプリの重要性が増す」と意気込みを見せる。

 キャンパスマップル代表取締役社長の山本幸裕氏は、「先日、AppleがiOS 6を発表し、オリジナル地図とカーナビ機能の搭載を明らかにした。これに対して『カーナビ市場に激震』であるとか『カーナビアプリ オワタ』などの声が挙がったが、ご心配なくと申し上げたい」とコメント。その理由について、「マップルナビSは、道路地図でシェア86%の人気を持つ『スーパーマップル』仕込みの見やすい地図を収録した。音声案内も(iPhone 4Sの)Siriよりナチュラルに読み上げ、スタンドアローン型のために地図の表示やリルートもクラウド型より素早い。ぬけみちマップや高速道路のSA・PAなどの見取り図も収録している」と、ナビ専業メーカーが製作したアプリであることをアピールした。

photophoto 購入済みの昭文社コンテンツとも連携する

 さらに、昭文社の持つ地図・観光ガイドコンテンツとの連携機能についても触れ「『ことりっぷ』や『まっぷるマガジン』から、観光地の位置情報をマップルナビSに転送することもできる。逆に、マップルナビSの現在地から、周囲の観光情報を掲載したことりっぷやまっぷるマガジンを探し、購入できるようにした。(昭文社の)出版物には観光地ごとに『まっぷるコード』というコードが振られており、これをアプリに入力することで、紙とナビアプリの連携も可能だ」と、機能の充実ぶりに自信を見せた。

 また山本氏は、1400円(キャンペーンで700円)というマップルナビSの価格設定についても、「キャンペーン期間中に購入していただくと、価格は700円。これは缶コーヒー約6本分だ。年2回の更新を2年間行い、さらに1年間のサポートをお付けする。3年で700円ということは、半年で缶コーヒー1本分の負担で済む」と期待感を示した。

photophotophoto マップルナビSのSには、Simple、Smart、Surpriseの意味があるという

 スタンドアローン型のナビアプリで700円は画期的な安さで、これは地図データベースからコンテンツ、アプリ開発までを自社グループで行うことによる「中間マージンを省いた一貫生産体制を敷いた」(山本氏)ためと説明。また、ガイドブックなどの電子書籍を購入してもらうための「プラットフォームとしての普及にも期待している」(山本氏)といい、あえて価格を抑えた面もある。販売目標は1年間で10万ダウンロードだという。

photophoto アプリの料金が半年でコーヒー1本分であることを強調する山本氏(写真=左)。安さを強調する短歌も披露されたが、「なぜか周囲の評判は良くないんですけど」(山本氏)とのこと…(写真=右)

 またキャンバスマップルのナビゲーション統括部次長の広瀬浩司氏は、「ナビアプリの可能性はまだまだ広まっており、市場は伸びていく。特にスタンドアローン型の優位性は揺らがない。クラウドについては、電子書籍との連携など違った形の通信連携を図っていきたい」と補足した。

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