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» 2013年01月11日 17時40分 UPDATE

2013 International CES:LTEは下り最大150Mbpsに――Qualcomm、「Snapdragon 800」の新技術を披露 (1/2)

Snapdragonのシリーズを再編したQualcommは、上位モデルの「Snapdragon 800」の「MSM8974」で実現する新しい技術をCESのブースで披露している。また同社のSDKを活用したさまざまなアプリも体験できる。

[田中聡,ITmedia]
photo 多くの来場者でにぎわっていたQualcommブース

 2013 International CESのQualcommブースでは、同社の携帯電話向けプロセッサー「Snapdragon 800」シリーズに属する新しいプロセッサー「MSM8974」を用いたサービスや機能、同社が提供するSDKを用いたアプリのデモを中心に紹介している。

 既報の通り、Qualcommはスマートフォン向けに提供しているプロセッサー、Snapdragonのシリーズを「800」と「600」に一新することを発表している。2012年に提供してきたSnapdragonの第4世代「Snapdragon S4」では、「play」「plus」「pro」「prime」という4つのカテゴリーに分けてきたが、「どちらが上位モデルなのかが分かりにくい」(Qualcomm担当者)といった理由から、数字を使ったシリーズに再編する。800は従来の「MSM8xxx」「APQ8xxx」に相当するもので、最も高性能なチップが属する。MSM〜やAPQ〜の型番表記は従来どおりとなる。また今後は、800/600シリーズよりも下位の「400」「200」シリーズも登場する見込み。最終的には「Snapdragon 800/600/400/200」の4シリーズになり、数が大きいものほどハイスペックとなる。なお、既存のSnapdragonは新シリーズには入れず、型番も変わらない。

 今回紹介していた機能のデモ機に使われているチップは、2013年に出荷予定のSnapdragon 800シリーズの「MSM8974」(クアッドコアCPU搭載)で、LTEモデムを内蔵した「MSM8960」の次期チップにあたる。このMSM8974を搭載したスマートフォンやタブレットでは、より高度な処理が可能になる。またLTEの次期バージョン「Category 4」もサポートし、通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsまでに向上する。

photophoto MSM8974を搭載したスマートフォンの試作機で、4つの操作を同時に行うデモを実施。通信速度は下り111.3Mbpsを記録していた

 Snapdragon 800は、既存の「Snapdragon S4 Pro」から75%の性能向上を果たしているのが特長の1つ。ブースでは、MSM8974を搭載したスマホやタブレットの試作機を用いた新機能のデモを行っている。カメラについては、アウトカメラで簡単に自分撮りができるよう、あらかじめ画面の中に設置した枠に自分の顔が収まったら自動でシャッターが切れる機能を紹介。枠からはみ出ると音声メッセージで教えてくれる。インカメラで手の動きを検知することで、画面に触れずに操作することジェスチャー操作は既存チップでも可能だが、Snapdragon 800ではより精密な操作が可能になる。例えば、手を握ったり動かしたりするだけでゲームを操作でき、会場では「Angry Birds」を手だけで操作するデモも実施していた。

photophoto 枠の中に顔が収まると、自動でシャッターが切れる
photo インカメラを用いたジェスチャー操作


 PCの画像処理ソフトを使わないとできないようなことも、Snapdragon 800を搭載したスマホやタブレットなら可能になる。例えば、トリミングした気球の写真をほかの写真の中に合成する際、合成する場所に応じて気球の色味や明るさが調整され、違和感なく溶け込む。芝生に座っている人の顔をトリミングしてカットすると、カットされた場所に(本来写っていない)芝生が再現される――といったものだ。これはGPUが画像を解析することで補正しているという。

photophoto 合成した場所に応じて、移動させた写真の色味や明るさが最適化される
photophotophoto 画像解析により、顔をカットした部分に芝生が表示される

 Snapdragon 800は、まもなく標準化される新たな動画フォーマット「HEVC(H.265)」もサポートする。これにより、「AVC(H.264)」と同じ画質を保ちながら、ファイルサイズを落とせるようになる。デモで披露していたH.265の動画は、H.264の同じ動画よりも40%ほどファイルサイズが小さかった。ファイルが小さいと、動画をストリーミングしたりダウンロードしたりする際に、キャリアのネットワークへの負荷を減らせるので、「通信キャリアも興味を持っている」(Qualcomm担当者)ようだ。

 また、Snapdragon 800はマルチチャンネルオーディオのDTS-HDとDolby Digital Plusもサポートしており、DTS-HDの7.1chマルチサラウンドを室内で体感できるデモには長蛇の列ができていた。

※初出時に、デモの内容をDolbyとする旨の記述がありましたが、正しくはDTSでした。お詫びして訂正いたします(1/18 15:22)。

photophoto H.265なら同じ画質でH.264よりも小さいファイルサイズで済む(写真=左)。720pの動画6つを同時に動かすデモでGPU性能を紹介。動画のサムネイル画面から、それぞれの動画を再生するといったことも可能になるかもしれない(写真=右)
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