次は気になる割引額をチェックしていこう。3社とも基本使用料は学割で0円になる。それに加え、ドコモではパケット定額も1050円割り引かれ、Xiパケ・ホーダイ ライトなら月額3885円で利用できる。1カ月のコストではドコモがau、ソフトバンクより月1575円安い。さらに3年(36カ月)使用した場合を想定すると、ドコモはauとソフトバンクよりも5万6700円も安い。
ただ、上記の計算では端末代と、毎月の割引(月々サポート、毎月割、月月割)を含めていない。購入するスマートフォンによって毎月の割引額が変わることは留意しておこう。また、Xiパケ・ホーダイ ライトはパケット通信のデータ量の上限が月3Gバイトまで。他社は7Gバイトまでなので、同じく上限7Gバイトとする場合は、ドコモのパケット通信料は、Xiパケ・ホーダイ フラットとなる。通常時は月額5985円、応援学割2013で月額4935円となる。この場合はドコモがau、ソフトバンクより月額840円安い。3年経つと3万240円の差となる。やや差は縮まったが、それでもドコモの方が安いことには変わらない。
以下の表に、LTE対応のスマートフォンと契約することを想定して1ヶ月間と3年間のコストを計算した(ソフトバンクはSoftBank 4G、iPhone 5で料金プランの名称が違うが、料金は同じ)。家族に学割が適用される場合も、割引額は基本的に同じだが、先述のとおり、auとソフトバンクはMNPのみ3年、新規では1年のみ家族に学割が適用される。
ドコモ | au | ソフトバンク | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
通常時 | 応援学割2013 | 通常時 | 学割 | 通常時 | ホワイト学割with家族2013 | |
基本使用料 | タイプXiにねん:月額780円 | 0円 | LTEプラン+誰でも割:月額980円 | 0円 | ホワイトプラン:月額980円 | 0円 |
パケット通信料 | Xiパケ・ホーダイ ライト:月額4935円 | 月額3885円 | LTEフラット+LTEスマホ パケット割:月額5460円 | 月額5460円 | パケットし放題フラット for 4G:月額5460円 | 月額5460円 |
インターネット接続料 | spモード:月額315円 | 月額315円 | LTE NET:月額315円 | 月額315円 | S!ベーシックパック:月額315円 | 月額315円 |
1ヶ月のコスト | 6030円 | 4200円 | 6755円 | 5775円 | 6755円 | 5775円 |
3年分のコスト | 21万7080円 | 15万1200円 | 24万3180円 | 20万7900円 | 24万3180円 | 20万7900円 |
ちなみに、ソフトバンクのホワイト学割 with 家族 2013では、学生またはMNPで乗り替えた学生の家族に対して、3年間基本使用料0円の代わりに以下の特典も選べる。
前述の学割に加え、売れ筋のスマートフォンを購入することを想定し、さらに無料通話と通話定額も含めると、結果はどうなるのか。以下にまとめた。
ドコモ | au | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
応援学割2013 | 学割 | ホワイト学割with家族2013 | |
端末代 | Xperia Z SO-02E+学生家族いっしょ割:7万430円(家族は7万5430円) | INFOBAR A02+U25 auスマホ割 4万9260円 | iPhone 5(16Gバイト):5万1360円 |
基本使用料 | タイプXiにねん:0円 | LTEプラン+誰でも割:0円 | ホワイトプラン(i):0円 |
無料通話 | なし | au同士1〜21時0円 | ソフトバンク同士1〜21時0円 |
通話代 | 30秒21円 | 30秒21円 | 30秒21円 |
通話定額 | Xiカケ・ホーダイ:月額700円 | au通話定額24:月額500円(5月31日まで2カ月無料) | 24時間通話定額オプション:月額500円(5月31日まで2カ月無料) |
パケット通信料 | Xiパケ・ホーダイ ライト:月額3885円 | LTEフラット+LTEスマホ パケット割:月額5460円 | パケットし放題フラット for 4G LTE:月額5460円 |
インターネット接続料 | spモード:月額315円 | LTE NET:月額315円 | S!ベーシックパック(i):月額315円 |
毎月の割引 | 月々サポート:−1995円 | 毎月割:−1440円 | 月月割:−2140円 |
合計額(通話代除く) | 7万3335円(学生)、7万8335円(家族) | 5万4095円 | 5万5495円 |
3年合計(通話代除く) | 19万8950円(学生)、20万3950円(家族) | 23万9600円 | 22万4900円 |
※端末価格は新規契約の場合。毎月の割引は、2年間適用で計算。 |
ドコモはXperia Z SO-02E、auはINFOBAR A02、ソフトバンクではiPhone 5を購入し、3年間使い続けたケースを想定。端末代は各社のオンラインショップを参照した。
ドコモは応援学割2013に学生・子どもと家族が一緒に購入をすると、「学生家族いっしょ割」が適用され、端末代が学生・子どもは1万円引き、家族は5000円引きとなる。auのINFOBAR A02は前述した「U25 auスマホ割」によって、1万500円引きになる。
通話は各社無料通話分がないものの、auとソフトバンクは同じ会社同士なら1〜21時は無料になるので、ドコモより有利だ。同じ会社同士24時間通話し放題の「通話定額」への加入も考慮すると、auとソフトバンクの方がドコモよりも200円安い。さらに、どちらも学割と同じ時期に加入すると、2カ月分が無料になる。
購入するスマートフォンが決まったので、各機種に適用される割引(月々サポート、毎月割、月月割)も加味した。一番割引額が大きいのはソフトバンクのiPhone 5。月月割のおかげで16Gバイト版は実質0円となる。通話代を除いた端末代と毎月の料金を合計すると、1年間の料金は5万4095円のauが最も安い。1400円差で2位がソフトバンク。この2社は端末代が安いのが大きい。ドコモは月々サポートの割引額が大きいとはいえ、Xperia Zの端末代は高い。家族の場合はさらに5000円が上乗せされる。
ただ、端末代は購入時だけのもの。3年使い続けた場合を想定して「3年合計」の金額を出した。その際、auとソフトバンクは通話定額(au通話定額24と24時間通話定額オプション)の2カ月無料を加味した。3年経過すると、毎月のランニングコストが安いドコモが、auより4万650円、ソフトバンクより2万5950円安くなる。ただしドコモのXiパケ・ホーダイ フラットを適用すると、3年の合計額は22万5410円になり、ソフトバンクより高くなってしまう。
つまり学生がスマホの料金を抑えたいのなら、パケット通信料がXiパケ・ホーダイ ライトで月額3885円に割り引かれるドコモがオススメと言える。一方、「3G/4Gでたくさん通信したい」というヘビーユーザーにはソフトバンクを勧めたい。ただし購入するスマートフォンによって、各社の合計金額は変動することに注意しよう。
学割の再加入という他社にないメリットに加え、ランニングコストを考えると、ドコモはお得。家族も3年間同じように割引を受けられるので、家族全体がお得となる。auとソフトバンクは、家族が新規契約の場合は1年で割引が終わってしまうため、さらに料金がかかる。一方で通話を考えると、通話定額なしでも「同じ会社同士1〜21時は通話無料」があるauとソフトバンクは有利。長く通話をする場合、この2社が逆転する可能性もある。
もっとも学生ならLINEなどの無料通話アプリを使う人も多いだろうし、それほど通話をしないのなら、通話のプランは気にしない人もいるだろう。家族とよく相談して、皆で得する学割を選ぶ参考になれば幸いだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.