iOSの「マップ」はApple独自の地図を採用しており、iOS 6のリリース時には情報の不正確さが話題になった。そのため、利用を敬遠していた人も多いだろう。筆者もほとんど使っていなかったが、iOS 7になって精度が上がっていると聞いて、試しに使ってみたところ、そこそこ使えるようになったと感じた。
以前のように、目的の場所が予想外の場所に表示されるということは少なく、すっきりしたデザインなので見やすい。ただし、地図で確認できる情報量は「Google Maps」などほかの地図アプリには及ばないように感じた。
また、電車などの交通機関乗り換え案内を利用するには、結局Google Mapsや「NAVITIME」などのアプリを使う必要があり、徒歩と車以外の移動ではやはり不便だと感じる。
とはいえ、いくつか便利な機能もあるのは確か。例えば、音声によるルート案内機能は、iOS 7になって進化したポイントのひとつ。曲がり角に近づくと音声で進む方向を知らせてくれるので、画面をずっと見ている必要はない。薄暗い車内などでは、デバイスに内蔵された環境光センサーが働き、地図を夜間モードに切り替えてくれる機能もある。
「この近くで人気のApp」という、その場所付近でダウンロードされているアプリが分かる機能は、特定の行楽地などで役立つだろう。例えば、東京ディズニーリゾートではアトラクションの待ち時間が分かるアプリなどがここに表示されるので、App Storeでいちいち検索する手間が省ける。
また、iCloudとの連携により、iPhoneでブックマークに追加した場所を、iPadやOS X Mavericks搭載のMacでも確認できる。著名な商業施設や飲食店では、その場所の電話番号やクチコミ情報なども参照可能だ。
職業柄、ICレコーダー代わりに「ボイスメモ」アプリを使うことが多い。iOS 7ではタイトルを編集できるようになったのが、非常にありがたい。また、録音できているかどうかを音声の波形で確認できるのもいい。録音したデータの編集機能も搭載されている。
「メモ」も愛用しているアプリのひとつだ。基本的にはデザインが変更されたことぐらいしか変わらないが、共有機能が追加されたのでメモをメールにコピーするなどの操作がしやすくなった。
「時計」アプリは、機能面では変化がないものの、アイコンに注目。よく見ると、アイコン上に現在時刻が表示されているのだ。サイズが少し小さいので見にくいが、豆知識として知っておくといいだろう。
人によっては利用頻度が高いかもしれない「コンパス」には、水平器機能が新たに追加された。DIY好きな人には良さそうだ。ちなみに筆者がコンパスを起動するのは、節分のときに恵方を確認するときくらいだが、この機能があるだけで何となく心強い。恵方の確認のためにコンパスを役立てられているなど、iPhoneの開発者は想像もしないだろうが、ツールアプリの自分なりの活用方法を見つけよう。
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