データ通信専用SIMに通話アプリを組み合わせることで、月々の通話料を安く抑えることができます。しかし、これらのアプリは、実際どれだけのデータ量が発生しているのでしょうか?FaceTime、LINE、Skype、050 plusの音声・ビデオ転送量を測定してみました。
<検証方法>
iPhone 5sのLTE接続でモバイルデータ通信を使って5分通話。データ転送量を確認し、1分あたりのデータ量を計算。Skypeは通話以外の通信が行われないよう、コンタクトは通話相手1人のみ追加。
サービス | 5分間のデータ量(MB) | 1分あたりのデータ量(MB) |
---|---|---|
FaceTimeオーディオ | 2.1MB | 0.42MB |
FaceTimeビデオ | 12MB | 2.4MB |
LINE音声通話 | 1.5MB | 0.3MB |
LINEビデオ通話 | 10.5MB | 2.1MB |
Skype音声通話 | 1.5MB | 0.3MB |
Skypeビデオ通話 | 31.2MB | 6.24MB |
050Plus | 1.08MB | 0.22MB |
FaceTime、LINE、Skype、050 plusといった人気の音声通話アプリのデータ転送量を確認したところ、上記のような結果になりました。
音声通話はどのサービスもほぼ横並びですが、FaceTimeオーディオがやや転送量多め。しかし、その分LINEやSkypeに比べるとラグが少なく安定している印象を受けました。転送量が少ない方で見ると、050 plusが頑張っています。有料アプリならではの通信データ圧縮・最適化のたまものですね。通話品質も高く安定しているので、リアルに電話の代わりになるアプリと言えます。
一方、ビデオ通話は、Skypeのビデオ通話のデータ通信量の多さに驚きを隠せません。ちょっと格安SIMでのSkypeは遠慮したくなりますね……。画質的にはどのサービスも似たり寄ったりでした。素早い映像はどうしてもブロックノイズが発生してしまいます。
この結果から、格安SIMで人気なプランとして高速通信1GB/月(IIJmio高速モバイル/Dサービス ミニマムスタートプラン)、50MB/日(OCN モバイル ONE 50MB/日コース)でどのくらい通話できるのか?を計算してみました。
1分あたりのデータ量(MB) | 1GB/月の制限内で話せる時間(時・分) | 50MB/日の制限内で話せる時間(分) | |
---|---|---|---|
FaceTimeオーディオ | 0.42MB | 39時間41分 | 119分3秒 |
FaceTimeビデオ | 2.4MB | 6時間56分 | 20分50秒 |
LINE音声通話 | 0.3MB | 55時間34分 | 166分40秒 |
LINEビデオ通話 | 2.1MB | 7時間56分 | 23分49秒 |
Skype音声通話 | 0.3MB | 55時間34分 | 166分49秒 |
Skypeビデオ通話 | 6.24MB | 2時間40分 | 8分1秒 |
050Plus | 0.22MB | 75時間46分 | 227分16秒 |
音声通話ならどのサービスも、時間を気にせずに通話しても良いかもしれませんね。最も時間が少ないFaceTimeでも月換算で40時間弱、日換算で120分弱と十分な通話時間を確保できます。
ビデオ通話は50MB/日のプランだと、最も長く通話できるLINEで23分。これは一見厳しい数字とも思えますが、Wi-Fiのない外出先でビデオ通話するというシチュエーションがそれほど多いとは思えません。出先や旅先で、ちょっと自分の状況を見せたいのであれば、十分な時間ではないでしょうか。Skypeはさすがに実用範囲外かもしれませんが……
これらの結果を総合すると、音声通話・ビデオ通話ともにデータ通信量が低く使い勝手の良いLINE。とにかく長時間通話できる050 plus。ラグが少なく簡単なFaceTime、ビデオ通話は使っちゃダメなSkypeと、サービス毎の特徴が分かりました。この結果を踏まえ、どのサービスをメインに利用するか、今後の通話方針を検討してみてはいかがでしょうか。
(注:今回の調査はあくまでも独自に調査した一例となります。Androidスマホでの利用時など、端末が変わると多少の誤差が出るかもしれません。また、通信状況等によっても違いが出るため、あくまでも参考値としてどうぞ。)
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