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» 2015年12月18日 10時00分 UPDATE

石川温のスマホ業界新聞:Mozillaがキャリア向けFirefox OSスマホを打ち切りに――KDDIは「ギークすら買わなかったFx0」に見切りをつけ、海外に転売済みか

Mozillaが、キャリア経由のFirefox OS搭載端末の販売は終了することを発表した。KDDI(au)は2014年12月に同OS搭載のスマホ「Fx0」を発売したが、後継機は出ることなく終わりそうだ。

[ITmedia]
「石川温のスマホ業界新聞」

 Mozillaは、キャリア向けのFirefox OS提供を打ちきったことを明らかにした。「最善のユーザー体験を提供できなかった」というのが理由だ。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2015年12月12日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円)の申し込みはこちらから。


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 これにより、KDDIからFirefox OSスマホ「Fx0」の後継機種が発売されることはなくなった。ただ、これはMozillaが悪いだけではなく、KDDIも早い段階でFirefox OSに見切りをつけていたようだ。

 Mozillaに関しては、CTOであったアンドレアス・ガル氏が2015年6月に退職。時を同じくして幹部も続々と流出していた。Mozillaという組織としての方向性を見失っているなかで、Firefox OSが上手くいくわけがない。

 また、KDDIにおいても、わずか1年前となる2014年12月のFx0発売時に、大々的に盛り上げたのは記憶に新しい。田中プロは「Fx0はギーク向け。ビジネスは全く考えていない」と発言してたものの、肝心の販売台数は目を覆いたくなるような数字しか売れておらず、実際は「ギークすら買わなかった」という惨状だったようだ。

 田中プロは、Firefox OSの打ち切りに対し、「突然来るんだもんね。参っちゃうね」とコメントしたが、数ヶ月前には売れ残ったFx0を「東京湾に沈めた」とか「SIMロックを解除して海外に転売した」という噂が業界内で流れていたほどだった。

 Firefox OSに関してはMonohmというベンチャー企業が、丸型のデバイス「Runcible」を開発。3月にスペインで開催されたMWCで参考出展するとともに、KDDIがMonohmに出資していたため、日本でも発売される可能性が高いデバイスとして注目されていた。

 しかし、Monohmは、製品化の目処が立たず、資金が底をついてしまったようで、厳しい状態に置かれているようだ(同社のFacebookページには10月16日に10月31日からプレ予約を受け付けるとの書き込みがあるが、それ以降の更新はされていない)。すでにCEOが辞めているという噂もあるほどだ。

 また、VerizonがFirefox OSを搭載したフィーチャーフォンを作るといった計画もあったが、これも頓挫した模様。

 もはや、Mozillaが組織的に機能しておらず、キャリア側としてもどうすることもできないようだ。

 やはり、iOSとAndroidが圧倒的なシェアを確保する中、この段階から第3のOSが巻き返しを図るのは相当、難しいということだ。

 マイクロソフトも、Windows 10 Mobileでしっかりとしたエコシステムを築かないことには、Firefox OSと同じ道をたどることになるかもしれない。

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