予算は6万円。mini-ITXでホームサーバマシンを作っておくれショップのダメ出し!T-ZONE編(2/2 ページ)

» 2010年04月15日 11時45分 公開
[古田雄介&小幡哲史,ITmedia]
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「HDDはあとから追加していけばいいです」

日立GST「Deskstar 7K2000 HDS722020ALA330」

 ドライブ類の構成も大きく変わった。「せっかく5インチベイがあるので、とりあえず最初はDVDドライブを加えておきましょう。ソフトのインストールで使う機会もありますから」ということで、まずはLG電子のDVDスーパーマルチ「GH22NS50B-B」を追加した。価格は3000円以下で予算的な負担は少ないが、ここでSATAポートが1基消費される影響は大きい。

 D510MOではSATAポートの数が残り1基となるため、HDDは当然1台となる。「1台で最大容量の2Tバイトタイプに変えましょう。ホームサーバは、必要になったらHDDをどんどん追加していくというスタイルで使うのがよいと思います。2台目が必要になったら、DVDドライブのケーブルを付け替えるのもいいですし、SATAカードを追加する手もあります。ただ、まずはOSインストールも含めてすべての操作がひととおりできる構成にするのほうが、むだなところで面倒に巻き込まれないのでオススメですね」と森田氏。

 そこで選ばれたHDDは、安さと流通量の多さに定評のある日立GST「Deskstar 7K2000 HDS722020ALA330」だった。DSP版のWindows Home Serverとのセット購入としたが、単品の価格は1万2780円だ。

 追加していくHDDについてもアドバイスをもらった。「ネットワーク経由のファイル管理を中心に行うなら、通信回線がボトルネックになる場合が多いので、回転数や転送速度はあまり気にしなくていいでしょう。それよりも、発熱が低いモデルを選ぶという意識を持ったほうがいい。予算に余裕があるなら、シーゲイト製品やウェスタンデジタルのCaviar Greenシリーズのほうが熱が少ないです」。

 ケースはマスタードシード「JMAX JX-FX300B」のまま。「フロントからHDDが追加できるので、メンテナンスが非常に楽です。拡張性が高い割にはそこそこ小さいですし。ただし、静音性はあまり高くありません。まあ、サーバマシンなら机から離れた場所に置けばいいので、あまり気にならないだろうと思い、そのままにしました」とコメント。

マスタードシード「JMAX JX-FX300B」。本体サイズは200(幅)×奥行き317(奥行き)×高さ205(高さ)ミリだ

 これらの変更を受けて、最終的には以下のような構成となった。価格はT-ZONE.PC DIY SHOPの4月上旬時点のものだ。

予算6万円でホームサーバ(修正後/★が修正箇所)
パーツ 製品名 価格
CPU Atom D510(マザーに備え付け)
マザーボード インテル「D510MO」 8480円
★メモリ センチュリーマイクロ「CK1GX2-D2U800H/ELP 7854円
★HDD 日立GST「Deskstar 7K2000 HDS722020ALA330
★光学ドライブ LG電子「GH22NS50B-B 2680円
グラフィックスカード なし
PCケース マスタードシード「JMAX JX-FX300B 1万1800円
電源 220ワット電源(ケースに付属)
OS マイクロソフト「Windows Home Server Power Pack 3 DSP版」※HDDとセット 2万8480円
合計金額 5万9294円

 元の構成と比べると、機能的にはドライブ構成の変更が大きい。使える容量は同じだが、DVDドライブが加わったことでOSを含むソフトウェアのインストールが容易になった。また、HDDベイ2基と、PCIスロット、mini PCIスロットを1基ずつ余らせているため、将来の増設や拡張も考えられる。メモリの変更はサーバとしてのクオリティアップにつながっている。常時稼働が当たり前のサーバだけに、不意に落ちるような不安な状態は避けたい。多少高価でも、数年間使ううえでの安心感を考えると、決して割高には感じないはずだ。サーバを組むときは是非この構成を参考にしてほしい。

 さて、後編は「予算7万円でリビング置きのAVマシンを組みたい」というコンセプトでダメ出しをリポートをお届けする。実はここで恥ずかしい失態をおかしてしまったのだが……。

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