こういう日本社会では、他人に嫌われるのが怖くてつい周りに合わせてしまう。そして、その結果ストレスを感じる、という人はけっこういますよね。とはいえ、他人から嫌われない人なんて存在しません。まずは、そのことを受け入れましょう。
実をいうと、僕も5年くらい前までは、他人から絶対に嫌われない「例外的なポジション取り」ができるんじゃないかと思ってました。例えば、『五体不満足』(講談社)の乙武洋匡さん。彼は身体的なハンディキャップを背負った上で、さまざまな活動や発言をしています。あの人は嫌われたり、公の場で罵倒されたりするようなことにはならないだろうな、と僕は思っていたわけです。
ところがある時、乙武さんにマスコミがバッシングを浴びせました。このあたりから、彼のことを嫌いだという人がすごい勢いで出てきたんですね。
かつて例外的ポジションにいた乙武さんですら叩かれるのですから、もうこれは、どんな人も嫌われることは避けられないと、僕は確信したわけです。タレントにしても、すごいイケメンならイケメンであることを理由に嫌われる。美人は美人であるから嫌われる。それに比べたら、イケメンでも美人でもない一般市民の嫌われ度合いなんて、そこまで高くないと思うのですよ。
「人に嫌われるのが怖い」という人は、嫌われた経験があんまりない、「嫌われ慣れ」してないだけなんじゃないですかね。SNSならともかく、最近はリアル社会で面と向かって他人ともめたり、嫌われたりする機会が減ってますし。
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