ショップ、ユーザー、サービスの正体に迫る――高級携帯電話ブランド「Vertu」(1/2 ページ)

» 2009年04月06日 19時30分 公開
[田中聡,ITmedia]

 世界50カ国で展開中の高級携帯電話ブランド「Vertu(ヴァーチュ)」は、2009年2月19日に「Vertu銀座フラッグシップストア」をオープン(以下、ブランド名は「Vertu」、サービスや端末は「VERTU」と表記する)。合わせて、「シグネチャー(Signature)」「アセント・ティー・アイ(Ascent Ti)」「アセント・ティー・アイ・フェラーリ(Ascent Ti Ferrari)」という3種類の端末の販売を開始した。

photo 左から「シグネチャー」「アセント・ティー・アイ」「アセント・ティー・アイ・フェラーリ」

 2009年5月以降には、日本限定のメンバーシップサービス「VERTU Club」を開始する予定だ。ユーザーは月額5万2500円で通話や通信の基本機能や、コンシェルジュやデータバックアップなどのサービスを利用できる。

 銀座の旗艦店がオープンして約1カ月半がたったが、どんなユーザーが端末を購入しているのか。そしてなぜ銀座を旗艦店の場所に選んだのか。一般ユーザーの目には触れる機会の少ないVERTUの「ショップ」「ユーザー」「サービス」について、Vertu日本事業プレジデントの伴陽一郎氏に話を聞いた。

photophoto 2月19日にオープンしたVertu銀座フラッグシップストア。1階が売り場、2階が得意顧客向けのプライベートラウンジ、3階がVertuカスタマーサービスと修理、4階がスタッフオフィスとなっている。住所は東京都中央区銀座5-8-2。営業時間は11時〜20時で年中無休(12月31日から1月3日を除く)

幅広い年代層がVERTU端末を購入

photo Vertu日本事業プレジデントの伴陽一郎氏

 伴氏はVERTUの日本参入を決めた時点で「日本といったら銀座しかない」と思ったという。「銀座は日本の顔でもあるし、世界の顔といってもいいでしょう。VERTUの商品価値に見合う場所といったら銀座しかありません」と同氏は言い切る。

 国内のVERTU販売店は現在のところ銀座のみだが、ほかのエリアで展開する予定はあるのだろうか。「まずは銀座でVERTUを成功させて、それから次の展開を考えていきたい」と伴氏は回答。当面は銀座のみの展開となりそうだ。

photophotophoto ショップの入り口。建物にはVertuの“V”のロゴがちりばめられている(写真=左)。1階はVertuのブランドカラーである黒と白を基調とした内装になっている(写真=中)。1階の奥にはソファがある(写真=右)
photo 1階の天井にもVのロゴがある
photophotophoto 展示されているVERTU端末。左からシグネチャー、アセント・ティー・アイ、アセント・ティー・アイ・フェラーリ
photophoto ケータイホルダーなどのアクセサリー類も販売されている
photophoto 世界でも銀座店にしかないという、幅1.5×高さ2.5メートルの巨大なプラズマスクリーン(写真=左)。2階にはタイルのディスプレイを展示(写真=右)
photo 1階から2階へと続く階段。階段脇の壁にもVのロゴがある
photophoto 2階のプライベートラウンジは一転して赤と白が基調のデザインに。壁やカーペットに赤を採用したのも銀座店のみとなる(写真=左)。Vのロゴをあしらった仕切りの壁は、日本の着物をイメージしたもの(写真=右)

 VERTU端末の価格はシグネチャーが121万円〜600万円、アセント・ティー・アイが67万円〜80万円、アセント・ティー・アイ・フェラーリが94万円〜110万円となっており、一般ユーザーが簡単に手を出せる商品ではない。それだけに、どんなユーザーが購入しているのかが気になる。

 2009年3月中旬時点で「電話機だけ購入した人は実際にいる」という。「30代前後くらいの人からご年配の方まで、幅広い年代層の方が購入されています。また、思った以上に女性も多く、カップルで来店される方もいます」と伴氏は話す。端末はシグネチャーのステンレススチール(121万円)が特に人気だという。

 なお、VERTU端末はSIMロックフリーなので、VERTU Club開始前はNTTドコモやソフトバンクなど他社のSIMカードを挿入すれば、通話のみ可能となる。VERTU Club入会後はVERTU専用のSIMカードを使うことになるが、引き続きドコモやソフトバンクのSIMカードを入れ替えて通話をすることもできる。

 VERTU Club入会者は毎月1200分(20時間)相当の国内通話と、無制限のパケット通信が可能になる。また、ケータイとPCを接続してのデータ通信は対応しておらず、利用できない。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年10月08日 更新
  1. iPhone 16/16 Proをお得に買う方法 Apple Storeとキャリアどちらで買うべき? (2024年09月22日)
  2. ついに「iPhone 8」のOSバージョンアップ打ち切り これから“安いiPhone”を選ぶならどれ? (2023年06月06日)
  3. iPhoneは「新品」と「中古」のどちらを選ぶべき? 中古モデルではまりやすい落とし穴 (2024年10月07日)
  4. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【10月5日最新版】 最大20%還元や最大10万ポイント還元のチャンス (2024年10月05日)
  5. 「5Gミリ波の端末、普及していない」 ならば割引上限額を4万円→5.5万円に緩和でどうか 総務省が意見募集 (2024年10月07日)
  6. 1380円の激安ワイヤレスイヤフォン「Redmi Buds 6 Play」を試す ダイソー製品と比べても“圧倒的”だった (2024年10月04日)
  7. iPhoneは毎年買い換えた方がお得なのか 長期利用のメリットと注意点も考える (2024年09月16日)
  8. 中古iPhoneはいまだホームボタン付きや小型機種が人気、13 miniは価格下落率の低さにも注目 Belong調べ (2024年09月13日)
  9. ソフトバンクを装う“不審な電話”が増加 かかってきたら「絶対にやってはいけないこと」 (2024年10月04日)
  10. ドコモは「dポイントマーケット」でECの弱点を解消できるのか? 経済圏拡大には物足りない部分も (2024年10月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー