SH003のカメラ機能は、ディスプレイを表にして端末を折りたたむか、シャッターキーを長押しすると起動できる。3.4インチのフルワイドVGAディスプレイがタッチパネルになっているので、直感的な操作が可能だ。タッチ操作は指で軽く触れる「タップ」、一定時間画面に触れる「ロングタッチ」、指をはじくように動かす「フリック」、指を滑らせる「スライド」、2本指でつまむ/開く「ピンチ」の5つに対応している。
撮影モードの切り替えや解像度の変更、ISO感度の設定やAFモードの切り替えなど、基本的な操作は画面上に表示されるアイコンに触れるだけで簡単に行える。画面上の任意の場所をタッチすれば、目的の被写体に簡単にピントが合わせられるのも便利だ。また撮影中に画面を左右にフリックするとデジタルズーム(撮影解像度が自動的に下がる「スマートリサイズズーム」)、上下にフリックすると露出補正が行える。
12.1Mピクセルモードで撮影した写真は、4000×3000ピクセルで記録される。ケータイカメラにここまでの解像度は必要ないと考える向きもいるかもしれないが、この解像度の高さを生かし、画面をトリミングすることで擬似的にズーム機能を実現する「スマートリサイズズーム」が活用できる。スマートリサイズズームをオンにしておけば、ズームインするのに合わせて画像の解像度を順次下げながら、被写体を拡大できる。
ISO感度は、オートがISO100〜800の自動切り替えとなっており、初期状態でも十分に高感度を生かした撮影ができるが、高感度オート(ISO100〜3200)や超高感度オート(ISO400〜12800、フルHD以下)などを選ぶことで、ろうそくの炎や暗闇での撮影にも対応できる。個別にISO感度を設定することも可能だ。また高輝度LEDフォトライトを搭載しており、暗い場所で被写体を照らすこともできる。
もちろん、端末を開いてカメラを使うことも可能。タッチパネルは開いた状態でも利用できるので、基本的な操作は十字キーとダイヤルキーで、AFはタッチパネルで行うといった使い分けもできる。
撮影時は、カメラを被写体に向けるだけで最適な設定を自動で選んでくれる「シーン自動検出機能」を利用するといい。人物や風景、夜景、料理など、被写体を自動で判別してくれるため、カメラ任せで簡単に写真が撮れる。バーコードや名刺を認識すると、自動的にリーダー機能が立ち上がるのも便利だ。
カメラを構えると自動的に被写体にピントを合わせ続けるコンティニュアスAFを装備するほか、ファインダー内の被写体をタップすると、それ以降はフォーカスマークが自動的に被写体を追い続ける「チェイスフォーカス」も搭載しており、ペットや子どもなどを追いかけ続けながら写真を撮ることもできる。
顔検出AFは、被写体の中から最大5人までの顔を検出する。複数の顔を検出した場合は、画面上で顔をタップすることでピントを合わせたい人物を選択できる。また被写体が笑うと自動的にシャッターが切れる「笑顔フォーカスシャッター」も用意しており、笑顔に合わせて写真を撮ることが可能だ。笑顔のレベルは3段階から選択できる。
SH003に用意されている特殊撮影機能の中に、1Mサイズや壁紙サイズの画像を高速連写で9枚撮影し、よく撮れたカットだけを選んで保存できる「セレクト撮影」機能というものがある。これはシャッタータイムラグによりベストショットを逃してしまうというミスを回避できる点で興味深い。運動会のゴールシーンなどをこのセレクト撮影機能を利用して撮影すれば、最もいい表情の1枚を残すことができる。撮影した9枚を1枚の写真に合成し、「ストロボフォト」にできるのも面白い。
写真の保存は、バックグラウンド保存に対応しているためあまりストレスを感じることはない。撮影した画像の保存中でも次の撮影が可能なので、テンポ良く写真を撮っていける。
撮影後の楽しみとして、写真を楽しく閲覧できる仕組みも用意した。写真を順次表示するスライドショーができるのはもちろん、SH003から新たに搭載した「フォトビューアー」では、5種類のエフェクトでデータフォルダ内の写真を鑑賞できる。フォトビューアーには、フォルダ内の画像を35枚、あるいは15枚同時にサムネイル表示し、簡単に目的の写真が探し出せる機能を用意したほか、指でページをめくるように写真を切り替えたり、ピンチでズームイン/アウトしたりできる機能を搭載している。
さらに、撮影日ごとに写真をまとめ、カレンダー風に写真を閲覧できる「カレンダー表示」も利用できる。カレンダー表示では、日付や月をタップして日付を絞り込めるため、旅行や誕生会など、思い出のイベントの写真が簡単に探し出せ、まとめて閲覧できる。
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