ワンセグ用のアンテナは右側面にあり、3段階で伸ばせる。アンテナの根本の部分が90度曲がり、曲げた状態で360度回転する。
ワンセグ対応機の中には、SIMカードを抜くと視聴できないものがあるが、「Xperia acro」はSIMカード(FOMAカードやau ICカード)を抜いた状態でもワンセグを視聴できる。3Gよりも無線LANで通信することが多い人にもうれしい仕様だ。
ワンセグはショートカットの「ワンセグ」アイコンをタップすると現れるワンセグメニューから「ワンセグ視聴」を選ぶと起動する。起動中は左右にフリックするとチャンネルが変わり、側面の音量調節キーから音量を調節できる。チャンネルはリモコンパネルからも変更できる。本体を縦向きにすると映像+データ放送、横向きにすると映像が全画面で再生される。Xperia acroのディスプレイサイズは、横縦の比率が16:9のフルワイドVGAなので、解像度は落ちるが、画面ぴったりのサイズで映像が表示される。
視聴中にクリアキーを押すとワンセグが終了する。ホームキーを押すとホーム画面に戻るが、ワンセグは起動したまま。ステータスバーに「ワンセグ起動中」と表示されるので、ここを押すとワンセグに戻る。ただしホーム画面に戻ってもワンセグの音声はバックグラウンドでは再生されない。ホームキーを長押しして「最近使ったアプリ」を呼び出したときも同様で、一部アプリを除き、ワンセグの音声を聴きながら他のアプリを使うといったことはできない。
ワンセグ付きケータイやスマートフォンでは標準的な録画機能は、Xperia acroには提供されていない。自宅のレコーダーで予約を忘れてしまったときや、外出時の空き時間にニュースを見たいといったときに、ワンセグの録画機能は重宝する。ソニー・エリクソンに確認したところ、現時点ではアップデートなどで録画機能を追加する予定はないとのこと。また、番組の開始前に通知してくれる視聴予約機能も用意されていないほか、Bluetoothによる音声出力にも対応していない。
ドコモ向け「Xperia acro SO-02C」は電子番組表アプリ「Gガイド番組表」をプリインストールしており、番組の詳細を確認できる。ただし番組情報のページからワンセグを起動、視聴予約をするなどの連携機能は用意されていない。「GALAXY S II SC-02C」や「AQUOS PHONE SH-12C」など他のドコモスマートフォンが番組表からワンセグ起動、視聴/録画予約ができるだけに、ここも少々物足りない部分だ。
auのスマートフォン向けには「au one テレビ.Gガイド」が6月22日から提供されているが、「Xperia acro IS11S」は現時点では対応していない。
TrackIDは、内蔵のFMラジオでオンエア中の音楽や、テレビやスピーカーなど周囲で流れた音楽から曲名やアーティスト名を検索してくれる、ソニー・エリクソン独自の機能。初代XperiaやXperia arcでも利用できる。曲名を調べてくれるだけでなく、その楽曲が関連するYouTubeコンテンツも表示してくれるので、「ちょっといいな」と思った曲を手軽に調べて楽しめる。
では、ワンセグでオンエア中の楽曲をTrackIDで調べることはできるのか。acro内蔵のFMラジオには、TrackID専用のボタンがあり、これを押すとオンエア中の楽曲を検索できる。一方、ワンセグにはTrackIDのボタンやメニューはない。ホーム画面に戻ってワンセグを中断しても音声はバックグラウンドで再生でないが、ワンセグを起動する前にTrackIDアプリを立ち上げ、それからワンセグを起動→ホームキーの長押しで最近使ったアプリ一覧を呼び出し→TrackIDを選択して起動すると、バックグラウンドでワンセグの音声が再生された。ただ、音楽番組でアーティストが歌っている最中にTrackIDで検索してみたが、認識されなかった。
ソニー・エリクソンに確認したところ、TrackIDとワンセグはそもそも連携していないとのこと。テレビの視聴中、挿入歌やCMソングを聴いて「これ誰の曲だろう?」と気になることは多いだろう。ワンセグとTrackIDが連携すれば、新しい曲を知るチャンスがさらに増えると思えるだけに残念だ。
ソニー・エリクソンのオンラインストア「Sony Ericsson Store」で販売されているメディアスピーカースタンド「MS430」は、ワンセグの音声も出力できる。ただ、Xperia acroのイヤフォンジャックは左側面にあるので、MS430にacroを装着すると、縦向きの状態で固定され、横画面では固定できない。
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