で、余計な撮影機能はない代わりに、ソニーならではの素晴らしい機能が1つ追加された。Cyber-shotでおなじみの「スイングパノラマ」だ。Xperia NXを目の前に持って身体を左から右(逆でもいいけど)に回しながら撮ると、自動的につないで1枚のパノラマ写真を作ってくれる。
水平線が中央に来るよう意識して撮るとうまくいきやすい。ちなみにカメラ側の露出は撮り始めた方角で固定される。風景だとどうしても陽射しが当たって明るいところと陰で暗いところが出てくるわけで、露出がカメラ任せではきれいに撮れないことがある。そんなときは、一番きれいに撮りたい方角で側面のシャッターキーを「半押し」してピントと露出を固定し(AF/AEロック)、それから取り始めの方角に向かってスイングパノラマを始めるといい。スイングパノラマはいったんシャッターを全押しして開始すれば、後は指を離してもOK。
撮影機能のもう1つのトピックはフルHD動画かな。ディスプレイは1280×720ピクセルのHDサイズだが(考えてみたら、めちゃ細かい)、撮影は1920×1080ピクセルのフルHD動画までイケる。動画のフォーマットはMP4。スマホの動画としてはかなりの出来だ。
そんなわけで、Xperia NXで撮った写真はクオリティが高くて、カメラ機能もシンプルで使いやすくなった。またクイック起動を使えばいつでもさくっとカメラを使え、実用性がぐんと上がった。後はシーン自動認識オート時もタッチフォーカスを使えればもっとよかったのに。
ここまできたら、Cyber-shotクラスの「プレミアムおまかせオート」を目指してほしいよね。スイングパノラマまでは付けたんだから。Cyber-shotでは暗いと自動的に「手持ち夜景モード」になり「連写+合成」でノイズの少ない写真を撮ってくれるし、明暗差が大きなシーンでは自動的に露出を変えて連写+合成のHDRに切り替わってくれる。あれはなかなかいい。そういうCyber-shot的「プレミアムおまかせオート」専門のシンプルな「カメラ」アプリと、凝ったさまざまな撮影ができる「プロカメラ」アプリの2つ用意するってのも面白いんじゃなかろうか。
ボディに透明素材を採用:ドコモ、「Xperia NX SO-02D」を2月24日に発売
写真と動画で解説する「Xperia NX SO-02D」「Xperia acro HD SO-03D」
荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:高感度で画質も上々、ただし操作性にはやや難あり――「Xperia arc SO-01C」
荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:機能はシンプルなまま、画質はトップクラスに――「iPhone 4S」
荻窪圭のケータイカメラでこう遊べ:基本的な画質はかなり良い、ただし“ゴースト”に注意――「ARROWS X LTE F-05D」
「Xperia arc」(グローバルモデル)レビュー:第3回 裏面照射型CMOSセンサーの実力は?――「Xperia arc」と「iPhone 4」を比較する
荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:スマートフォンでは出色の出来――「Xperia」の“予想外な”カメラ機能
荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:圧倒的によくなったカメラ性能――「iPhone 4」
レビュー:カメラ任せで最適な写真――サイバーショット「DSC-TX9」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.