紙ではなく“手帳”を再発明――「GALAXY Note」が開く新しい1ページ(後編)開発陣に聞く「GALAXY Note」(2/2 ページ)

» 2012年04月12日 18時00分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 ホーム画面などのUIも、従来のGALAXYシリーズから「Touch Wiz UI」を継承。大きな変更は加えられなかったが、ボディが大きいため片手でも扱えるよう、キーパッドのサイズを小さくできる微調整が加えられた。パク・ヨンソク氏によると、これまでのGALAXYもディスプレイサイズやユーザーからのフィードバックを受けてUIを修正することがあり、GALAXY Noteもその微調整をした程度だという。またMicro USBで充電できる点(GALAXY Tabは専用端子で充電する)など、新カテゴリーであってもスマートフォンとしての成り立ちが強いようだ。

 パク・ヨンソク氏は、「Sペンの使い勝手では、とにかくアナログ感を出すことに注力した」と説明する。多くのユーザーがペン入力を求めたことがGALAXY Note開発のきっかけだが、それは単にペンを付属すれば良いというものではない。紙に書くような自然の書き心地を実現することが重要だった。また、従来からのタッチ操作との両立も欠かせない。パク・ヨンソク氏は「GALAXY Noteでは、ペン操作とタッチ操作に主従関係はない。ユーザーが好きなときにどちらでも利用できるようにしている」と話す。個性が強いGALAXY Noteだが、「特定の使い方をユーザーに押しつける製品ではなく、さまざまな使い方に対応できる製品だと思う」(パク・ヨンソク氏)という。

photophoto フリップカバーを取り付けたドコモ版のGALAXY Note

 アナログ感を増すのに一役買っているのが、背面パネルと交換できるフリップカバーの存在と、Sペンを収納式にしたこと。この2つの要素により、「デザインがよりノートらしくなった」(パク・サンシク氏)のは確かだ。Sペンはボディに収納されているが、端末操作の延長で自然に取り出せるよう、下向きに出し入れする方式が取られた。端末上部には通信用やワンセグのアンテナがあるため、実装が難しいという理由もあった。

photo

 今回のインタビューでは、故スティーブ・ジョブズ氏が「iPhone」を発表する際にPDA時代のスタイラスペンを否定したことも質問された。パク・サンシク氏は「iPhoneがペンを否定したのは、PDAからスマートフォンへの移行期でもあり正しいと思う」と理解を示したが、「今は技術も発達しディスプレイも大きくなった。ペンを使いたいという人間の感情的な欲求も顕在化している。これに答えることができるから、GALAXY Noteを製品化した」と、スマートデバイスのUI/UXが新たなフェーズに移行しつつあることを示唆した。

この良さは使ってみないと分からない

photo Samsung電子のキム・アルム氏

 GALAXYシリーズでAndroidスマートフォンを牽引するSamsung電子は、GALAXY Noteで新たなジャンルの確立を目指している。だが、そのサイズ感や手書きの感覚は実機を試してみないと分からないことが多い。Samsung電子のキム・アルム氏は、世界的なプロモーションを通じて、GALAXY Noteへの接触機会を増やしたいと意気込む。

 日本では3月28日に行われた製品発表イベントの「GALAXY Note WORLD TOUR」も、全世界プロモーションの一環だ。ロンドンからスタートしたツアーは、ジャカルタ、上海、ソウル、ドバイと地球を半周して東京に上陸した。こうした“派手”なイベントを開催する一方、“草の根”の活動も手を抜いていない。それがタッチ・アンド・トライイベントの「GALAXY Note Studio」だ。

 このGALAXY Note Studioでは端末を試用できるだけでなく、イラストレーターがGALAXY Noteを使って来場者の似顔絵を無料で描いてくれる。描かれた似顔絵は来場者がメールで受け取れ、SNSのアバターなどに設定できるほか、Tシャツにプリントして持ち帰ることも可能だ。目の前でイラストを描くというデモンストレーションを通じて、GALAXY Noteの製品特徴をアピールするというわけだ。国によってはスマートフォンの背面パネルにレーザー刻印を施してくれるサービスも行っている。Samsung電子によるとGALAXY Note Studioを行った近くのショップでは、GALAXY Noteの売り上げが伸びるそうで、効果はかなりあるようだ。

photophoto 東京・渋谷の109前で開催された「GALAXY Note Studio」。日本では似顔絵をTシャツへにプリント

photophoto 韓国の「GALAXY Note Studio」で行われているレーザー刻印のサービス。機材の関係で日本では行っていない

 GALAXY Note Studioは日本でも150カ所以上で行われる予定。開催場所は各地のドコモショップや商業施設、イベントスペースなどで、具体的なスケジュールは特設サイトで随時告知されている。気になる人はぜひチェックしてほしい。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 「iPhone 18」シリーズうわさまとめ 秋にPro、来春に無印登場か 「さらなる値上げ」の可能性も考える (2026年08月19日)
  2. 「弊社のモバイルバッテリーが河川等に投棄されている」――運営元が警察および関係各所と連携 (2026年08月19日)
  3. 服の中に風を送る「腰掛けファン」はハンディファンと何が違う? メリットと購入前に知るべき注意点 (2026年08月18日)
  4. 清水寺の「5Gが入らない」をどう解決した? ソフトバンクが挑んだ景観保護とアンテナ設置の裏側 (2026年08月20日)
  5. ソニー、Xperia新モデルを予告 8月25日11時に発表 YouTubeで世界同時配信 (2026年08月21日)
  6. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  7. Pixel 11シリーズ実機レビュー:「薄型化の無印」と「背面が光るPro」、Gemini連動の新機能で何が変わったか (2026年08月20日)
  8. 最大24万強マイル還元のチャンス 新「ANAアメックス」誕生、日常決済で“旅が近づく”特典強化の中身 (2026年08月21日)
  9. ドコモの銀行が“メガバンク級の成長”を描くワケ ドコモショップの無料サポートが果たす役割 (2026年08月21日)
  10. きょう発売の「Pixel 11」、結局は何が進化点? Geminiの進化にも注目 (2026年08月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー