スマホのカメラベスト4は「iPhone 4S」と「HTC J ISW13HT」と「GALAXY S III SC-06D」と「Xperia」だと言っていたわけだけど(個人的にはiPhone 4SとHTC Jが決勝戦で戦ってる感じかな)、その一角、Xperiaの夏モデルが登場したので使ってみたのだ。
「Xperia GX SO-04D」は薄くてデカい主力モデルで、センサーは1300万画素の「Exmor R for mobile」、「Xperia SX SO-05D」は、スリムでコンパクトなモデルでセンサーは810万画素の「Exmor R for mobile」。
Exmor Rというのはソニーが開発した「裏面照射型CMOSセンサー」のことで、従来型に比べて感度が上がっているのが特徴。iPhone 4SもHTC JもGALAXY S IIIも、ソニーのモノかどうかは別として、裏面照射型CMOSセンサーを採用している。
画素数は違うが、それ以外のスペックは同じっぽいので、両者を比べつつ、見ていこう。
Xperiaのカメラの特長は速さとシンプルさ、といっていいと思うわけで、前モデルの「Xperia NX SO-02D」と同様、機能は超シンプル。主な機能はシーン自動認識モード(フルオート)、ノーマル(この中に、手動のシーンモードやISO感度の設定がある)、スイングパノラマの3つだけといっていいくらい。この夏モデルで、HDRやデジタルエフェクトを搭載してきた端末もけっこうあるけど、Xperiaはそっちには走らなかったようだ。
順番にチェックしていこう。Xperiaの速さはどうか。
GXは側面のカメラボタンを長押しするとスリープモードからすぐ起動してすぐ撮れる。SXも「クイック起動」で「起動&撮影」にすると、ロック画面から普段とは逆方向にスライドするだけでカメラが起動してすぐ撮れる。今回、GXは製品版ではないということで、この手の細かい機能はSXの方でチェックした。
起動&撮影にセットし、ロック画面からカメラを直接起動すると同時にストップウォッチを押すというテストをしてみたところ、時折遅いことはあったものの(バックグラウンドで何か動いてたとか、まあそんなOS側の理由かと思う)、平均すると1.5秒前後。かなり速くて快適でいい感じ。
ただ、クイック起動を「起動&撮影」にしとくと、ロック画面から直接カメラを起動するたびに勝手に1枚撮っちゃうので(まあそういう機能なのだから仕方がない)、全体の使い勝手としては「起動」だけがいいかと。これはSXの場合ね。GXの人なら側面のカメラキーで即起動できるので、それを使うとよい。
速さといえば撮影間隔だが、これはもう速い。連続してサクサク撮れると思ってOKだ。
気になったのは撮影方法。Xperiaのカメラは、ほとんどの人が「シーン自動認識」で撮ると思う。それが一番簡単だし。「設定」アイコンの「撮影方法」から、撮影を画面の「撮影ボタン」で行うか、「タッチ撮影」にするか選べるのだが、撮影ボタンにすると「タッチAFを使えない」のだ。画面をタッチしてもピントが合わず、(撮影ボタンやサイドキーから)普通に中央、あるいはカメラが選んだ被写体(顔検出とか)にピントが合ってしまう。タッチ撮影にすると、触った瞬間にそこにピントを合わせてシャッターが切れる。タッチAF+撮影ボタンの組み合わせを使えないのは、ちょっと残念な気がする。
あと、タッチ撮影モードにすると画面から「撮影ボタンが消える」のだ。タッチ撮影モードは「タッチ撮影」しかできない。タッチ撮影ってやっぱ指を伸ばして画面を触るから手ブレもしやすいので、必要に応じて使い分けたいわけで、わざわざタッチ撮影モード時に撮影ボタンを消しちゃう(つまり使えない)ことはないと思うのだけど、いかがでしょう?
GXは側面にシャッターボタンがあるので、それを使えば柔軟な運用が可能なのだけど、SXだとそこが気になっちゃうのだ。スマホカメラの真骨頂はタッチAF/タッチ撮影だと思うのだ。画面に対して「これを撮りたい」と指で直接触るという行為は極めて直感的だし、それが何を意味するのか誰でもすぐ分かる。そういう意味でも、タッチAFは常時オンにしとかないと、もったいなかろう。
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