KDDIが提供するのは「ビデオパス」という動画配信サービスだ。見放題プランの初回加入時は2週間無料になる。さらに、単体で加入すると月額590円だが、auスマートパス会員(月額390円)なら、セットで月額780円になるキャンペーンを2013年3月末日まで実施している。2012年5月のサービス開始時には約3000本、1000タイトルが配信されており、現在も着々と増えつつある。コンテンツ内容は国内外の映画やドラマに加え、アニメ、音楽、アイドル・グラビアなど多岐に渡る。
ビデオパスは月額課金の見放題プランと作品ごとのレンタル視聴が可能なプランがある。前者は見放題プランの場合は毎月1本、最新作を視聴できるのがポイント。後者はauかんたん決済に加え、auポイントでも作品が購入できるので、ポイントの使い道に困っている人などは試しに使ってみるのもいいだろう。ただし、auスマートパスと組み合わせて加入しているユーザーのみが利用できるコンテンツもあるなど、見放題プランの方がお得度は高い。
見放題プランで利用できるコンテンツとしてはやや古めのラインアップが多いように感じるが、チケットが使える作品には新作が用意されている。レンタルDVDと同時解禁されるので、レンタルショップで借りられなかった新作をいち早くチェックできるのはうれしい。
また、本サービスが特に便利なのは、スマホやタブレットはもちろん、PCでの利用も可能な点だ。各デバイスからau IDでログインするだけで、利用状況が同期される。外出先からはスマホで、家に帰ってからはPCでといった使い方ができる。スマホで観ていた映画の続きをPCから観られるレジューム機能にも対応する。PC向けビデオパスはhttp://www.videopass.jp/からアクセスできる。
ビデオパスでは再生はストリーミングに限られており、ダウンロードはできない。auの4G LTEの場合も、ひと月のLTEのデータ総量が7Gバイトを超えると、通信速度が128kbpsに制限されるので、なるべくWi-Fi環境での利用をお勧めしたい。
ソフトバンクのAndroid端末で現在利用できるのは、月額490円の「ムービーLIFE」というアプリだ。国内外の映画やドラマが配信されており、ストリーミング配信に加え、ダウンロードにも対応する。観られる作品は月により異なり、毎月約100作品を配信。年間約1000本なので、他社のサービスよりはやや少なく感じる。対応端末はスマホのみだ。
これだけでは少々物足りなく感じるかもしれないが、ソフトバンクユーザーは1月に開始予定の「UULA(ウーラ)」というサービスに期待しよう。月額490円で映画、ドラマ、アニメ、音楽など6万コンテンツ以上を楽しめる。UULAだけのオリジナルコンテンツも用意されており、倖田來未×蜷川実花×安野モヨコによる音楽と映像のコラボ作品「ピンクスパイダー inspired by バッファロー5人娘」がすでに発表されている。対応端末はソフトバンクのAndroidスマホのみだが、iPhone、iPadにも今後対応予定とのこと。
また、スティック型の端末をテレビのHDMI端子に接続すれば、月額490円で「TSUTAYA TV」「GyaO!」「UULA」「BBTV NEXT」のコンテンツを楽しめる「SoftBank SmartTV」も1月以降にスタートする。利用にはソフトバンクのスマホが必要で、スマホとテレビの操作が連動するのが特長だ。サービス開始時はAndroidスマホのみだが、iPhoneにも対応する予定。
「TUTAYA TV」ではハリウッド映画やドラマ、アニメなどを新作1本400円のHD画質で提供。旧作については月額980円で20本まで視聴できる料金プランが用意される。「GyaO!」ではGyaOによる無料の番組が、「BBTV NEXT」では50のケーブルテレビのチャンネルを月額2625円で利用できる。
いずれもサービスがまだ開始していないのでレビューはできないが、期待できる動画配信サービスの1つだ。
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