Appleが、3月10日(米国時間)に「iOS 7.1」の提供を開始した。「CarPlay」の対応やUI(ユーザーインタフェース)の改善、カメラのHDR自動オン機能などが主なアップデート内容だが、iOS 7.1では、iOS 7.0から画面の“見た目”も随所で変更されている。iOS 7.1にアップデートしたばかりのiPhone 5sと、iOS 7.0.4のiPhone 5sを比較しながら見ていこう。
視覚や聴覚が不自由な人向けに用意した「アクセシビリティ」の設定が、いくつか変更されている。新たに設けられた「ボタンの形」をオンにすると、設定やアプリの上部に表示されるアイコンのデザインが、ボタン風に変更される。
「コントラストを上げる」では、「透明度を下げる」「色を濃くする」「ホワイトポイントを下げる」といった細かな設定が可能になった。透明度を下げるをオンにすると、ホーム画面のドックやフォルダ、コントロールセンターが透過表示ではなくグレイになり、通知センターの背景はブラックになる。色を濃くするをオンにすると、アプリアイコンなどの色が濃くなる。ホワイトポイントを下げるとオンにすると、画面がやや暗くなる。
「文字を太くする」を選択して端末が再起動すると、iOS 7.0では壁紙、設定画面、一部のアプリしか太字が反映されなかったが、iOS 7.1では太字が反映されるアプリが増えている。
細かいところでは、指紋センサーの「Touch ID」の設定が、iOS 7.0では「設定」→「一般」→「Touch IDとパスワード」に用意されていたが、iOS 7.1では「Touch IDとパスワード」が「設定」メニュー内に昇格している。
音声コマンドサービスの「Siri」は、iOS 7.1では男性の声を設定できるようになった。指示できる内容に変更はないが、iOS 7.1では、Siri側の声のイントネーションが、より自然なものに改善されている。iOS 7.0まではちょっとぎこちないイントネーションだったが、iOS 7.1では違和感なくSiriと会話ができる。
キーボードのデザインも少し変更された。「日本語かな」は、「あ」〜「わ」キーのフォントが少し太くなり、「×」キーが黒地に白抜きへと変更されている。QWERTYキーボードも、「A」〜「Z」のフォントが太くなり、Shiftキーや×キーの配色が変更されている。パスコードの入力画面も少し見た目が変わっている。
ロック画面は、カメラのショートカットアイコンと、コントロールセンターを呼び出すアイコンの視認性が向上している。電源キーを長押しすると表れる「スライドで電源をオフ」ボタンや「キャンセル」ボタンのデザインも変更された。
ダイヤルキーパッドは、iOS 7.0の「発信」アイコンが受話器アイコンに変更されたほか、着信画面も「拒否」「応答」が受話器アイコンに変更されている。
iOS 7.1で使い勝手が向上したのが「カレンダー」アプリだ。iOS 7.1では月表示のカレンダーの下部に、当日の予定を表示できるようになった。また、週表示の際に、直近の予定を一覧表示できるボタンも追加された。日本の祝日表示が可能になったのもうれしいポイントだ。
カメラ機能では、HDR撮影はこれまではオンとオフしか選べなかったが、新たに「HDR自動」が追加された。HDR設定をタップすると、「HDR自動」「HDRオン」「HDRオフ」の3つが表示されるので、設定したいものをタップすればよい。
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