最新にして、最良――iPhone 7/7 Plusは、“後戻りできない進化”(3/4 ページ)

» 2016年09月13日 19時00分 公開
[神尾寿,ITmedia]

違和感があるのは最初だけ――新型ホームボタンの使い勝手

 ディスプレイとカメラは、誰もが納得する機能強化ポイント。一方で、古くからのiPhoneユーザーであるほど賛否両論が出そうなのが、物理的な構造を廃止した新型のホームボタンである。

iPhone 7/7 Plus ホームボタンの見た目は同じだが、iPhone 7/7 Plus(左)では、ボタンを押し込む物理タイプではなくセンサータイプに変更された

 周知の通り、iPhoneのホームボタンは、2007年の初代iPhoneから続く特徴的な機構にして、iPhoneのデザインアイデンティティーである。カチッというクリック感とともにホームボタンを押し込む感覚は、フィジカルな小気味よさとしてiPhoneユーザーの身体に染みついている。そこに何かしらかの安心感を感じる人も少なくないだろう。

 しかしiPhone 7シリーズでは、従来の物理的なホームボタンを廃止。ホームボタンがあった場所は少しへこみがあるだけになっている。押した時の感触はTaptic Engineが疑似的に生成しており、物理的な“スイッチ”はそこにない。

 この新型ホームボタンを実際に使ってみると、最初はやはり少しの違和感があった。Taptic Engineによるクリック感のフィードバックだと、iPhoneの下部全体が“沈み込む”ような感覚があるからだ。しかし、この違和感は一部で言われているほど大きなものではなく、すぐに体が「これはやはりボタンである」と錯覚するようになる。なぜなら、Taptic Engineによるクリック感は、ホームボタン上に指がかかっていないと作動しないからだ。

 そして、この新型ホームボタンには、従来のホームボタンにはないメリットが複数ある。物理的な構造が減ったことでiPhoneとしては初めて防水性能を実現し、また故障のリスクも減少した。またTaptic Engineによるクリック感は、好みの強さ設定することが可能だ。筆者がいろいろと試したところ、これまでiPhoneを使ってきた既存ユーザーは、初期設定の「2」よりも、さらにクリック感の強い「3」にした方が違和感が少ないだろう。

iPhone 7/7 Plus iPhoneシリーズで初の防水性能(IP67)を実現した

ステレオスピーカー&AirPodsで音楽シーンでも楽しく

 iPhoneで忘れてはならないのが「音楽」である。かつてオーディオプレーヤーのアプリを「iPod」としていたように、AppleはiPhoneのオーディオ機能に並々ならぬこだわりを持っている。iTunes Storeの音楽サービスも合わせて、iPhoneはスマートフォンの中でも屈指の使いやすくて便利な音楽環境を持っている。少し大げさな言い方をすれば、AppleはiPodの時代からずっと音楽シーンを変え続けているのだ。

 そしてiPhone 7では、“オーディオ”の部分で2つの変革が行われた。「内蔵スピーカーの機能強化」と「ワイヤレス化の推進」である。

 まず内蔵スピーカーの強化では、単純にステレオ化がされただけでなく、音質と音量の両方が大幅に向上している。ボリュームを上げればモバイルスピーカー並みの音量になり、しかも最大音量でも音楽や映像の音が割れない。これまでの電話機のスピーカーから、きちんとサウンドを楽しむためのスピーカーになっている。自分の部屋や旅行先のホテルなどで気軽に音楽や映像を楽しむのなら、イヤフォンを使わず内蔵スピーカーでも十分に満足できる。また、音量を上げても聞き取りやすいので、YouTubeで見つけた動画を恋人や家族とカジュアルに楽しむといった用途にも最適である。

iPhone 7/7 Plus iPhone 7/iPhone 7 Plusの内蔵スピーカーは、そのままで十分にクオリティーが高い音が再生できる。さらに新型Retina HDディスプレイは映画品質の色再現性であるため、気軽に映画を見る端末としては最適だ

 また個人的に重宝したのが、iPhoneでカーナビアプリを使う時だ。従来のiPhoneよりも音質・音量ともに向上しているので、ルート案内の音声が聞き取りやすい。無論、自分のクルマでカーナビアプリを使うのなら、LightningケーブルやBluetooth接続でカーオーディオから音声出力した方が聞き取りやすいのだが、例えば旅行先のレンタカーやカーシェアリングのクルマでカーナビアプリを使う際などは、iPhone単体で音声ガイドが聞き取りやすいというのは便利だろう。

 一方、オーディオ出力のワイヤレス化では、3.5mmのアナログイヤフォン端子の廃止が1つの象徴といえる。Appleはイヤフォン端子廃止の代替として、Lightning端子のイヤフォン利用や、過渡的なものとしてLightning端子とアナログイヤフォン端子の変換ケーブルなど用意しているが、真の狙いは音楽を聴くのに邪魔なケーブルそのものをなくしてしまうことだ。そのためにわざわざ独自のワイヤレスオーディオチップ「W1」まで開発した。

iPhone 7/7 Plus イヤフォン端子が廃止された本体下部

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