さまざまな映像コンテンツの入出力を行うアプリケーションとして、「DVgate Plus」の後継となる「VAIO Content Importer/Exporter」も新搭載された。
VAIO Content Importerは、メモリースティックや各種ビデオカメラ(DV、HDD、DVD、AVCHD)、アナログキャプチャ、DVDディスク、DLNA経由のコンテンツなどを入力可能。入力した動画と静止画は、自動的にWindowsフォトギャラリーに登録される(HDVやAVCHDのファイルはサムネイル表示ができない)。
入力したコンテンツは、VAIO Content Exporterからさまざまなメディアへの書き込みや変換作業が行える。DVD-VideoやDVD-VRとしてDVDメディアに書き出したり、MPEG-1/2、DV-AVI、HDV 1080i、AVCHD 1080iの動画ファイルとして出力したり、PSPで再生可能なMPEG-4 AVC/H.264形式に変換することが可能だ。
VAIO Content Importer/Exporterは画面こそシンプルだが、DVDの作成ではDVDレコーダーとのやり取りに便利なDVD-VRをサポートしていたり、DVDメディア1枚に収まるように自動で動画変換を行えたり、PSP向けには16:9の画面サイズにも変換ができたりと、かなり多機能なユーティリティだ。サードパーティ製品の寄せ集めにするのでなく、こういったソフトを自社で用意してくるところにはVAIOらしさを感じる。
本機はデザインに目を奪われがちだが、ここまで紹介した通りWindows Vistaの搭載とMedia Centerの採用に合わせて付属ソフトも刷新。AV機能はMedia Centerを基本にしつつ、オリジナルソフトを連携させることでVAIOならではのリビング対応PCに仕上げてきた。実際Emotional Playerは録画番組をより便利に楽しく見ることができるし、リモコン操作だけでさまざまな情報にアクセスできるVAIOリモコンブラウザーも重要な存在だ。PCとしてのスペックは凡庸だが、映像や画像、音楽、そしてインターネット利用を中心に考えるなら、不満のないスペックを備えている。
デジタル対応を含めHDD/DVDレコーダーの価格が下落する中、本機は単にレコーダー代わりに購入するには決して安価ではない。しかし、リビングにPCを持ち込んでTVやインターネットを便利に楽しみたいという人には、手ごろな価格も含めて魅力的に映るはずだ。そして、PC離れした「白くて円い」デザインが、リビングにPCを持ち込む1つのきっかけになる可能性は大きいだろう。
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