パナソニックのLet'snote Wシリーズは、日本のビジネス向けモバイルノートPCで定番となっているモデルだ。Let'snote LIGHT CF-W7は2007年秋冬モデルでフルモデルチェンジを果たし、ボディの堅牢性を高めつつ、チップセットをIntel 945GMS ExpressからSanta Rosa世代のIntel GM965 Expressに移行している(冷却ファンも追加された)。
最大の特徴はやはり頑丈そのもののボディだろう。耐久テストの結果を積極的に公開しているだけでなく、見た目にも触れた印象にも“硬さ”と“強さ”を感じるボディは、Let'snoteならではと言える。Intel GM965 Expressチップセットと2.5インチHDDの採用により、パフォーマンスが良好なことに加えて、ボディサイズに余裕があるため、発熱の少なさや静音性も及第点だ。
一方、頑丈さを追求したボディは大ぶりで、特に厚さが気になる。また、オープントップ式のDVDスーパーマルチドライブがDVD±R DLの書き出しに対応しない点や、指紋センサやFeliCaポートがない点、ビジネス市場での長期運用を想定して1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶ディスプレイを採用し続けている点など、割り切りが必要な部分も少なくない。
Let'snote LIGHT CF-W7は、ボディの堅牢性を最優先したうえで、パフォーマンスやバッテリー駆動時間も高いレベルを求める人に向いている。中でも、無意識のうちにモバイルノートPCをラフに扱ってしまうようなユーザーは、少しでもボディが頑丈なほうが安心できるだろう。
Let'snote LIGHT CF-W7の検証結果 | ||
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項目 | 評価 | 説明 |
本体サイズ | △ | フットプリントは標準的だが、6台の中で最も厚い |
重量 | ○ | 約1.249キロで下から3番目に重い |
ボディの頑丈さ | ◎ | 加圧振動試験100kgfをクリア。防滴キーボードを採用。天板はたわむが、ボディに剛性感がある |
光学ドライブ | △ | オープントップ式のDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R DLは読み込みのみ) |
拡張端子 | ◎ | USBポートを3基装備 |
通信機能 | △ | 1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11a/g/bの無線LAN、FAXモデムを装備 |
付加機能 | − | 特になし |
セキュリティ&認証機能 | △ | セキュリティチップ(TPM)搭載 |
液晶ディスプレイ | △ | 1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶(非光沢)を搭載。6台の中では解像度が低い |
キーボード | ○ | たわみがなく、打ち心地はよい。縦方向のキーピッチが少し狭く、半角/全角キーの位置が特殊 |
タッチパッド | △ | 面積は小さめ。円形のデザインは好みが分かれるところ |
ワンタッチボタン | − | 特になし |
パフォーマンス | ○ | Intel GM965 Expressチップセットと2.5インチHDDの採用で良好 |
メモリの拡張性 | ○ | スロットは1基だが、オンボードで1Gバイトを実装。2Gバイトまで拡張可能 |
発熱の少なさ | ○ | 表面の発熱は抑えられているが、底面の中央部が熱くなる |
静音性 | ○ | ファンの風切り音に低音がわずかに混じる |
バッテリー駆動時間 | ○ | VAIOの2台に次いで長時間駆動が可能だった |
バッテリーオプション | ○ | 公称約5時間動作の軽量バッテリーを用意 |
ACアダプタの携帯性 | ◎ | VAIOの2台に次いで小型軽量 |
“頑固”な軽量2スピンドルノート──パナソニック「Let'snote LIGHT CF-W7」
堅牢性はそのままにCPUを高速化した軽量2スピンドルPC――「Let'snote LIGHT CF-W7」
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富士通のFMV-BIBLO LOOX R70Yは、今回取り上げた6台の中ではLaVie J LJ750/LHに次いで新しいモバイルノートPCだ。2007年12月18日に製品概要が発表され、2008年1月16日にCPUやチップセットの詳細が明らかになるなど、段階的に情報が公開された経緯がある。
段階的な情報開示となった理由は、インテルの新しいCPUとチップセットを搭載しているからだ。CPUに低電圧版Core 2 Duo SL7100(1.2GHz)、チップセットにIntel GS965 Expressを採用しており、これらはアップルの「MacBook Air」と同様、通常のCore 2 DuoとIntel 965 Expressファミリーに比べて小型のパッケージを用いている。
FMV-BIBLO LOOX R70Yの特徴は、まさにこのCPUとチップセットによる恩恵と言える。6台の中で頭1つ抜け出るパフォーマンスを発揮しつつ、冷却性能や静音性も高い。3基のUSB 2.0ポートやBluetooth 2.0+EDR、4個のワンタッチボタンを備えるなど、機能もなかなか豊富だ。1280×800ドット表示に対応した12.1インチワイド液晶ディスプレイの視認性やキーボードの操作性なども手堅くまとまっている。
基本性能が高く、目立った弱点もないFMV-BIBLO LOOX R70Yは、幅広いユーザーにおすすめしやすいオールラウンダーだ。従来機種に相当するLOOX Tで重視されてきたポイント(フラットな天板の薄型ボディ、着脱式ベイ構造、ワンセグチューナーをはじめとする付加機能など)が失われた点は賛否両論だろうが、実用性は高い。
FMV-BIBLO LOOX R70Yの検証結果 | ||
---|---|---|
項目 | 評価 | 説明 |
本体サイズ | ○ | 画面サイズが大きい割にフットプリントは2番目に小さい。後方部は厚みがある |
重量 | ○ | 約1.27キロでLaVie J LJ750/LHに次いで重い |
ボディの頑丈さ | ○ | 加圧試験200kgfをクリア。天板と右パームレスト周辺部がたわむ |
光学ドライブ | ○ | 9ミリ厚のDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ |
拡張端子 | ◎ | USBポートは3基、IEEE1394を装備 |
通信機能 | ◎ | 1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11a/g/bの無線LAN、Bluetooth 2.0+EDR、FAXモデムを装備 |
付加機能 | − | 特になし |
セキュリティ&認証機能 | △ | 指紋センサ搭載 |
液晶ディスプレイ | ○ | 1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶(光沢)を搭載。高解像度でサイズが大きい。狭額縁を採用 |
キーボード | ○ | レイアウトは自然。縦方向のキーピッチが少し狭く、底つき感はイマイチ |
タッチパッド | ○ | サイズは大きめだが、ボタンが少し押しにくい |
ワンタッチボタン | ◎ | 4個のボタンを搭載(いずれもプログラマブル) |
パフォーマンス | ◎ | Core 2 Duo SL7100(1.2GHz)、Intel GS965 Expressチップセット、2.5インチHDDの採用で良好 |
メモリの拡張性 | ◎ | スロットは2基で、1Gバイトのモジュールを標準搭載。4Gバイトまで拡張可能 |
発熱の少なさ | ◎ | 全体的に温度が低く優秀 |
静音性 | ◎ | アイドル中でもたまにファンが少し高速になるが、比較的静か |
バッテリー駆動時間 | ○ | 大容量のバッテリーを装備しているが、6台の中では標準的な駆動時間だった |
バッテリーオプション | ○ | 公称約7.5時間動作の軽量バッテリーを用意 |
ACアダプタの携帯性 | ○ | 6台の中で唯一、スティック型を採用。重量は標準的だ |
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