日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のデスクトップPC夏モデルは、CPUの高速化やメモリ容量の底上げ、2層書き込みに対応したBlu-ray Discドライブの追加といった基本性能の強化がポイントだ。ラインアップは小型モデルの「HP Pavilion Desktop PC s3000」シリーズと、拡張性を重視したスリムタイプの「HP Pavilion Desktop PC v7000」シリーズで構成され、それぞれにインテルアーキテクチャとAMDアーキテクチャ採用モデルがあり、パーツのカスタマイズが行えるのも従来と変わりない。
新たに選択可能になったOSはWindows Vista Businessで、これまでのHome Basic/Home Premium/UltimateともにSP1対応となった。Blu-ray Discドライブのスペックは、BD-Rが最大4倍速/BD-REが最大2.3倍速書き込み、BD-ROM再生が最大6倍速(いずれも2層メディア対応)となり、HD DVD-ROMの再生(最大3倍速)をサポートしているのが目を引く。
注目は、全モデルでマルチコアCPUを採用した「v7460jp/CT」だ。選択できるCPUは春モデルのPhoenom X4 9500(2.2GHz)に加え、低消費電力版(TDP 65ワット)のPhoenom X4 9100e(1.8GHz)、そしてトリプルコアCPUのPhoenom X3 8400(2.1GHz)となり、Phoenom X3 8400を搭載した最小構成モデル(メモリ1Gバイト、HDD160Gバイト、DVDスーパーマルチドライブ、OSにWindows Vista Home Basic SP1、液晶ディスプレイ別売)ならば6万9930円から購入可能だ。
一方のインテルCPU採用モデル「v7480jp/CT」では、クアッドコアCPUのCore 2 Quad Q6600(2.4GHz)に加えて45ナノメートルプロセスを採用したクアッドコアCPUのCore 2 Quad Q9300(2.5GHz)が追加され、デュアルコアCPUはCore 2 Duo E8400(3.0GHz)とCore 2 Duo E4600(2.4GHz)に引き上げられた。価格は、Core 2 Duo E4600を備えた最小構成モデル(液晶ディスプレイ別売)で7万9800円からとなっている。また、最上位のパーツで構成された「セレブモデル」が用意されているのも夏モデルの特徴だ。
107(幅)×340(奥行き)×276(高さ)ミリというコンパクトボディが魅力の「HP Pavilion Desktop PC s3000」シリーズでは、AMDプラットフォーム採用の「s3420jp/CT」でクアッドコアCPUが選べるようになったのが特徴だ。
s3420jp/CTでは、低消費電力版クアッドコアCPUのPhoenom X4 9100e(1.8GHz)とデュアルコアCPUのAthlon X2 BE-2350(2.1GHz)が選択肢に加わった。シングルコアのSempronが廃止され、Athlon X2 5200+(2.6GHz)が継続採用となったため、全モデルでマルチコア/デュアルコアCPUとなった。Athlon X2 BE-2350を搭載した最小構成モデル(液晶ディスプレイ別売)なら4万9980円からと手ごろな価格を実現している。
インテルアーキテクチャを備えた「s3440jp/CT」は、クアッドコアCPUこそ選べないものの、Celeron Dual-Core E1200(1.6GHz)とCore 2 Duo E4500(2.2GHz)が追加された(Core 2 Duo E8400は継続採用)。最小構成モデルの価格は、Celeron Dual-Core E1200搭載時で5万9850円(液晶ディスプレイ別売)からだ。
なお、タッチインタフェースを採用した「HP TouchSmart PC」シリーズは現行モデルが継続して販売される。
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