ベンチマークテストの結果は下のグラフに掲載した。Intel G41 Expressチップセット内蔵のグラフィックス機能を利用するだけあって3D描画性能を含めてグラフィックス関連のスコアはよくないが、PCMark05のCPUが6757とAtomを搭載したNettopの4倍近いスコアを記録し、総合値(PCMarks)も5624と一般的なNettopより3〜4倍の成績を残すなど基本性能は高い。Windows Vistaにおける一通りの操作をストレスなくこなせるだろう。
背面上部に内蔵するファンの動作音も静粛だ。暗騒音32デシベル、正面から20センチの距離での測定では、アイドル/低負荷時が34デシベル、高負荷時が34〜36デシベル程度で済んだ(室温は27度)。頻繁に回転数が変わって煩わしいという印象もなく、静音性はかなり高いレベルにあるといえる。ただ、ファンの風切り音が目立たない一方で、HDDアクセスが発生するとチリチリとした高めのシーク音が気になる場面がしばしば見られた。
本機の直販価格は、評価機とした上位の「一体型ビジネスプレミアムパッケージ」が8万3980円、下位モデルの「一体型ビジネスパッケージ」は6万9980円となっている。Nettopよりも少し上の価格帯でNettopの数倍といえる基本性能をもち、静音性、デザインにも優れたPCが手に入るのだからコストパフォーマンスは文句ない。
液晶一体型ならではの省スペース性も魅力だ。液晶ディスプレイにPC本体を内蔵しているような形になっているためPC本体の設置スペースが節約でき、電源ケーブル1本のスマートな配線で利用が可能だ(キーボードとマウスが有線接続なのは物足りないが)。しかも液晶ディスプレイはノートPCよりも大きく見やすく、前述したように基本性能も十分と、低コストで導入できるビジネスシーンの即戦力として申し分ない存在だろう。
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