テレビと視聴者とインターネットの関係──3者を近付けるアイデアIntel Developer Forum 2009(3/3 ページ)

» 2009年10月05日 19時30分 公開
[鈴木淳也,ITmedia]
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PC内部の接続に光の時代がやってくる

 あまり、“IDF”らしくない話題が続いた「テレビ」関連の講演だが、最後に新技術に関するトピックが紹介された。それは「Light Peak」と呼ばれる光通信技術で、現在、Intelで研究中のサンプルが公開された。

 現在、電子機器の接続で一般的な銅配線技術だが、伝送距離や通信速度の面で限界があることも知られている。例えば、イーサネットにおける銅線接続規格の現在の主流は1000BASE-Tだが、上位規格の10GBASE-Tが2009年後半から2010年にかけて予定されている。長距離の大容量転送では、電力ロスなどを計算に入れても光ファイバーによる転送に軍配が挙がる。ケーブルの取り回しが難しく、価格が高くなる難点はあるものの、将来的には一部のデータ伝送で光技術を利用しなければならない可能性が高まりつつある。

 Intelによれば、Light Peakでは転送速度が最大100Gbps、伝送距離は100メートルとなり、ルータを介してPCと周辺機器の高速接続が容易になるという。イーサネットというよりは、USBやシリアルケーブルの代替といった印象だ。Light Peakのような光接続が主力になるかはIntelや関連ベンダーの努力にかかっているが、USB 3.0が規格化の段階で光ファイバによる高速接続が除外されて従来スタイルになったことを考えると、コンシューマPCの内部接続ケーブルに光ファイバが導入されるのはまだ少し先の話のようだ。

現在、機器同士の接続に利用されている銅配線では速度の限界が近い。Intelが開発している「Light Peak」技術を使うことで、最大100Gbpsの通信を100メートルの距離で行える

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