はじめてのNASに――手ごろな価格で手に入る「TS-110」を使う:“真・最強NAS”活用術 第3回(3/3 ページ)

» 2009年12月25日 12時03分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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データ移行作業の手順

管理画面から「データのバックアップ>USBのワンタッチコピーバックアップ」でTS-110前面のUSBワンタッチコピーボタンの機能(コピーの方向、ディレクトリ)を設定できる

 外付けHDDからの移行を考えている場合は、ここでファイルのコピーを行うことになる。TS-110はeSATAとUSBをサポートしているので、ほとんどの外付けHDDと直接接続ができる。USBは速度は遅いがTS-110本体のみで移行が可能、eSATAはPCからの操作が必要だが高速、という違いがある。eSATA/USB両対応の外付けHDDデータの場合はそのメリットとデメリットを考えて選択すればいいだろう。

 ここではまず、USB接続での移行について説明する。USB接続の場合、最も簡単なのはTS-110前面のUSBポートに接続し、その上にあるUSBコピーボタンでワンタッチコピーバックアップを行うことだ。容量が大きい場合にはそれなりに時間がかかるものの、PCからの操作は不要。コピー先は初期状態ではQusb以下に作成された日付フォルダの下となるが、変更することもできる。ただし、選択できるフォルダは共有フォルダのトップであり、その下に作成したサブフォルダをコピー先にすることはできない。

 eSATAの場合はワンタッチコピーボタンは使えないのでWindowsエクスプローラからコピーするか、管理画面からWebファイルマネージャを使用してコピーを行う。だが、コピーが完了するまでWindowsやWebブラウザを終了できないという問題がある。容量によっては一晩では完了しないほどの時間がかかる。

 そこで今回はリモートレプリケーションを使ったテクニックを紹介する。リモートレプリケーションは本来、物理的に離れたところにあるQNAP製品間でインターネットなどを経由してデータを複製し、災害などの障害に備えるものだ。だが、そのリモート先を自分自身にすることで外付けHDDを含めたTS-110内のデータ移行を本体だけで行うことができる。

リモートレプリケーションは「データのバックアップ>リモートレプリケーション」から設定する。まず、スケジュールの「+」ボタンを押してリモート複製ウィザードを開く。ジョブ名は適当に設定すればよい(画面=左)。「リモートサーバーの名前またはIPアドレス」には自分自身を表す127.0.0.1を指定する。「リモート先のパス(ネットワーク共有/ディレクトリ)」にはコピー先を、ユーザー名には所有者としたいユーザー名を入力する。入力が終わったら「テスト」をクリックして正常に接続できることを確認しておく(画面=中央)。eSATAで接続した外付けHDDはeSATADisk1となる。HDD内のすべてのファイルを移行する場合はディレクトリは空欄でよい(画面=右)

スケジュールは「レプリケーションをすぐに実行」にする(画面=左)。初回のデータ移行であれば複製オプションはそのままでよい(画面=中央)。設定が完了すると「スケジュール予定の進捗状況」にタスクが表示され、バックアップ(データ移行)が開始される(画面=右)

さらに使い込むには

 TS-110は内蔵ドライブ数が1台しかないため、一見冗長構成を取ることができないように見える。しかし、実はQNAP独自のQ-RAID 1を使うことで内蔵ドライブと外付けHDDの間でミラーリングを行うことが可能だ。rsyncによるミラーリングだが、内蔵ドライブに障害が発生したときには外付けHDDデータを取り外し、内蔵するだけで復旧できる。ほかにもリモートレプリケーションや外付けHDDデータへのバックアップ機能など、データの保護については複数のアプローチが用意されている。

 重要なのは内蔵できるドライブは1台であっても、3つのUSBポート、1つのeSATAポートが搭載されているため、複数ドライブをハンドルすることが可能になっているということだ。TS-110の場合はほかの複数台内蔵可能なモデル以上にUSB/eSATAポートを活用した運用をしていくことになるだろう。

 今回はNASとしてTS-110を導入するまでを紹介した。次回はTS-110にとどまらず、NASを超えた機能について紹介していく。

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