楽天は6月28日、同社のMVNOサービス「楽天モバイル」の新サービス・新商品発表会を開催した。
楽天モバイルは、2015年12月から同社の直轄事業となった。2016年1月には「6つの公約」を掲げ、5分間の国内通話定額や海外渡航者用のプリペイドSIMカードの販売などのサービス改善に取り組んだ。
今回の発表会で、楽天モバイルは「ちょっといいモバイル、もっと楽しい毎日(Better Mobile Experience, The Best Quality Life.)」という新しいステートメント(理念)を打ち出し、サービスの拡充を通して「格安」(安さ勝負のMVNO)でも「過剰」(大手キャリア)でもない、「新しい立ち位置」のMVNOを目指すことを宣言した。
「MVNOの風雲児」として進化と挑戦をし続ける――そう宣言する平井副社長は、その一例として、先述の6つの公約にも含まれる楽天でんわの「5分かけ放題オプション」を挙げた。
MVNOサービスでは、新規契約に占める音声SIM比率が低いと言われている。楽天モバイルでは他のMVNOよりも音声SIMの比率が高く、オプション未提供の1月時点でも62%を占めていた。それが、5分かけ放題オプション提供後の5月には80%となった。進化と挑戦の結果、「通話もデータもたくさん使いたい、でも通信費は安くしたい」という新たなニーズを発掘し、通話定額を提供する大手キャリアとの比較対象として認知されるようになったのだ。現在では、音声SIMの新規契約者の半数以上がこのオプションを同時契約する月もあるという。
楽天グループのサービスを利用すると「楽天スーパーポイント」がたまる。「楽天ポイントカード」や先述の6つの公約にも含まれている「スーパーポイントアッププログラム」によって、同ポイントはマイボイスコムの調査で「たまりやすさNo.1」の評価を獲得した。
しかし、楽天モバイルでポイントを使おうとすると、従来は端末購入時の割引にしか使えなかった。それが、7月利用分(8月請求分)から一部を除く各種料金にもポイントを充当できるようになる。楽天モバイル事業長の大尾嘉宏人氏によると、「ベーシックプラン」の音声SIM(月額1250円)であれば、月間160万人が実質無料で使えるようになるという。
もっと高額なプランでも、「楽天カード」を始めとする楽天グループのサービスを駆使することで実質無料で使えるようにできる。発表会場では、その模様をピンポン球を使って“視覚的”に説明していた。
なお、充当できるポイントには各種イベントで配布される「期間限定ポイント」も含まれる。期間限定ポイントの使い道に困っている楽天モバイルユーザーにとっては、大変喜ばしい措置といえるだろう。
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