プレフィックス方式の通話定額オプションで最も多いのは「1回5分まで」のかけ放題だ。月額料金は800〜850円と前述の1回1分、3分までより高いが、どのMVNOも何度でも電話をかけられる。
MVNO | オプション名 | 月額料金 | 必要なアプリ | 時間超過後の通話料 | その他メリット |
---|---|---|---|---|---|
nuroモバイル | nuroモバイルでんわ5分かけ放題 | 800円 | nuroモバイルでんわ | 10円/30秒 | 月毎に付け外し可 |
FREETEL | だれでもカケホーダイ | 840円 | だれでもカケホーダイ | 10円/30秒 | − |
楽天モバイル | 楽天でんわ5分かけ放題 | 850円 | 楽天でんわ | 10円/30秒 | − |
mineo | 5分かけ放題サービス | 850円 | mineoでんわ | 10円/30秒 | − |
イオンモバイル | イオンでんわ5分かけ放題 | 850円 | イオンでんわ | 10円/30秒 | − |
もしもシークス | かけたい放題ライト | 850円 | かけたい放題 | 19.9円/30秒 | − |
DMM mobile | 5分かけ放題 | 850円 | DMMトーク | 10円/30秒 | − |
MVNOのプレフィックス方式を採用した「1回5分まで」の通話定額オプション一覧。8社が提供しておりニーズは高そうだ |
最安は「nuroモバイル」の月額800円。しかもnuroモバイルの場合、月ごとに付け外しができるので、通話が多い月だけオプションを追加する、という使い方が可能だ。
1回5分までの通話は前述の総務省のデータを参考にすれば長過ぎるが、常に平均的な通話になるとは限らない。ときに話が長引くこともあるだろう。そんな予想ができない会話が多い人に向いている。
そう考えるとビジネスにしてもプライベートにしても、さまざまな人と話す機会が多いのなら、1回5分までの通話定額が最適といえる。
これまでは通話が短い人向けだったが、プレフィックス方式には長電話の人向けのオプションもある。「1回10分まで」の通話定額が5社、「1回120分まで」という2時間も話せるオプションも1社から提供されているのだ。
MVNO | オプション名 | 月額料金 | 必要なアプリ | 10分かけ放題 | 120分かけ放題 | 時間超過後の通話料 | その他メリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IIJmio | 通話定額オプション | 830円 | みおふぉんダイアル | ○ | × | 10円/30秒(家族は8円/30秒) | 家族は30分かけ放題 |
J-mobile | Jmoba10分かけ放題 | 850円 | Jmobaでんわ | 〇 | × | 10円/30秒 | − |
OCN モバイル ONE | 10分かけ放題オプション | 850円 | OCNでんわ | 〇 | × | 10円/30秒 | − |
スマモバ | スマート通話定額プレミアム | 850円 | 0035でんわ | ○ | × | 20円/30秒 | − |
FREETEL | だれでもカケホーダイ | 1499円 | だれでもカケホーダイ | 〇 | × | 10円/30秒 | − |
J-mobile | Jmoba Premiumかけ放題 | 1980円 | Jmoba Premiumかけ放題 | × | 〇(月300回まで) | 30円/1分 | − |
MVNOのプレフィックス方式を採用した通話定額オプションには「1回10分まで」が3社、さらに「1回120分まで」のかけ放題も提供されている |
「IIJmio」「J-mobile」「OCN モバイル ONE」「スマモバ」では、月額850円で「1回10分まで」かけ放題となる。前述したように「1回5分まで」でも月額850円のオプションがあるので、単純に通話の長さを考えたら、これら4社の方が得だ。最安はIIJmioの月額830円。当初は5分定額だったが、5月1日から10分定額に改定された。しかも家族(mioIDが同じ)となら30分かけ放題に延びるのがうれしい。
一方、FREETELの10分かけ放題は月額1499円。3社に比べ高く選びにくいが、スマホ本体や通信料を全て含んだ「コミコミプラン」に10分かけ放題を含めているので、そちらを選ぶ手もある(後述)。
J-mobileでは「1回120分まで」という長電話ユーザーを意識したオプション「Jmoba Premiumかけ放題」も月額1980円で提供している。毎月最大300回までだが使い切る方が難しそう。ただし301回以降は通話料が1分30円となり、従量課金がやや高いのと、初期費用で800円が別途必要だ。
これら通話が長い人向けのうち、1回10分までなら、テンプレの会話になりやすい業務報告よりも、先が読めない「相談」向き。何かと相談事が多いビジネスパーソンに良いのでは。またたとえ無駄話でも「友人や恋人との会話」にも向いている。10分以上の通話になりそうなときは「直接会う」ことに切り替える、身近な人との会話向けだ。
ただし1回120分までとなると、これは使い方が大きく異なる。非常に親しい相手と「会えない」ゆえに、電話では長い会話になる、と考えたい。遠くの家族、親友との通話、遠距離恋愛で相手と毎晩たっぷり話したい人に向いているだろう。ただし国際電話は対象外なので注意したい。
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