ビジネスで使用するモバイルPCで、今すぐできる置き忘れや紛失+情報漏えいに備える方法とは。その1つは、クラウドトレージサービスを活用することだろう。
クラウドストレージサービスは、SkydriveやDropboxなどの定番サービスもあるが、今回東芝製PCである「dynabook R732/W5」においては、東芝が新たに開始した「デジタル貸金庫」と呼ぶサービスを活用してみてはいかがだろうか。デジタル貸金庫は、データを常に暗号化した状態で保管する独自の暗号化技術を採用したとのことで、ビジネスPCで重要ファイルを取り扱うにあたり、より安全に、安心してデータを管理できそうである。
価格は、容量10Gバイトまで月額390円。30日間の無料トライアルも行え、トライアル期間は1Gバイトまで使用できる。なお、Windows 8のModern UIで使えるWindowsストアアプリやAndroidスマートデバイス用アプリも用意するので、Windows 8の本機はもちろん、別途所有するスマートフォン、タブレットでも同じデータを共有できる。
さらにほかのストレージサービスと同様に、データを他の人とシェアすることもでき、社内のグループ・チームで文書を回覧・確認する場合や、プライベートで旅行の写真を友人に送るといったことも簡単だ。こちら、単にIDとパスワードだけで認証するのではなく、端末ごとに異なる解除キーデータを発行する仕組みで実現し、“自身が認証した機器のみアクセス可能”と制御できるのがポイント。プライベート利用における自由度や利用シーンは確かに少し低く、狭いかもしれないが、ビジネスでの利用を想定するならこれがいいのではないだろうか。万が一ユーザーIDやパスワードが漏れたとしても不正なアクセスからきちんとデータをガードできるようになっているのが安心できる。
最後に、PCそのものを紛失してしまった場合の対処機能もある。こちら、Webブラウザ操作でのリモート操作で(登録した)認証機器の認証キーデータを無効化することで万一時の実データ漏えいのリスクを限りなく少なくできる。また、有料会員向けサービスとして、自分自身に万が一のことがあったときに「データの受取人を指定できる機能」も、なるほどと思う機能だ。そのサービス名称の通り、本当に銀行の貸金庫みたいなサービスである。
クラウドストレージサービスについて、内容や機能こそ知っていたが、ビジネスで使うには少し不安と思っていた人は多そうだ。そんなビジネスPCユーザーには、「安心して預けられる」安心感も付加したこの「デジタル貸金庫」サービスを使ってみてほしい。
こういったクラウドサービスを、指紋センサー+暗号化でビジネス向けの本体セキュリティもしっかり備えるdynabook R732/W5と「かしこく併用」することで、利便性や機動性を損ねず、盗難・紛失時の万一時も対処できるようになるはずだ。
モバイルPCはリスクがある=少しでも可能性があるので、“PCはオフィスから持ち出し禁止”──。社内情報セキュリティ部門の言い分は分からないことはないが、それができるPCに対してもそれを強いるのは、ビジネスチャンスをはじめ、ビジネス向けの“ほぼ全部入り”なモバイルPCだからこそできるさまざまな可能性も失ってしまうことになりかねない。
いつでも・どこでも・長時間・快適・安全に──。これがdynabook R732/W5のビジネスPCとしての本来の姿である。
(続く)
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