サステナビリティ経営の真骨頂~マネーとグリーンの両立目指せ~

COP28において打ち出された「化石燃料からの転換」は脱炭素への世界的な要請が強まっていることを示唆している。サステナビリティ規制は、世界でビジネスを展開する企業に大きな影響を与える。サステナビリティと企業成長がトレードオフと言われてきたのは、迷信となりつつあり、今やコスト削減に寄与する実例も生まれている。変化し続ける市場において、持続可能なビジネスを展開するために必要なことを、企業取材や有識者の考察から読み解いていく。

注目トピック「脱炭素経営」

鉄鋼に次いでCO2排出量が多い化学産業。三井化学は4月にCTO室を設置し、サステナビリティ経営を推進する。壁の一つは「研究者育成」だという。同社のCTOの考えを聞いた。

(2024年4月15日)

世界は「脱炭素」へ向けて足並みをそろえようとしていたが、ここに来て、進行が滞る場面が出てきた。EVの不調や洋上風力発電事業の撤退、脱炭素先行地域での取り組みの遅れなど、世界の脱炭素のイマを解説する。

(2024年4月8日)

脱炭素化の実現に向け、各社が知恵を絞っている。アップルは最新のアップルウォッチで脱炭素化を図り、すでにCO2排出を8割近く減らすことに成功した。最先端企業の取り組みを見ていこう。

(2024年4月5日)

幼少期の頃に思い描いていた「お菓子の家」が現実のものになるかもしれない。東京大学発ベンチャーが「コンクリートよりも曲げ強度のある、食料ゴミを使った新素材」を開発したのだ。どのような新素材かというと……

(2024年3月25日)
杉山淳一の「週刊鉄道経済」:

JR東海が2023年12月、鉄道車両向け燃料電池の模擬走行試験を公開した。鉄道の脱炭素の多くが燃料電池方式で、水素エンジンは鉄道業界では初耳。JR東海は、この水素エンジンをi Laboと開発するという。i Laboとはどんな会社か、さらに水素エンジンの仕組みと可能性などを取材した。

(2024年2月16日)
本田雅一の時事想々:

アップルの新製品発表会で、ティム・クックCEOは、2030年までにカーボンニュートラルを実現すると話した。生産や流通はともかく、製品自身が消費する電力まで含めるのは「いささかハードルが高すぎるのではないか?」と思う読者もいるだろう。アップルはどんなことに取り組んでいるのか。

(2023年10月2日)
高根英幸 「クルマのミライ」:

EUの2035年エンジン車販売禁止策が、見直されることになった。クルマすべてをEVに置き換えるのは、あまりにも無謀だということをドイツが認めたからだ。そこで登場したのがCNF(カーボンニュートラルフューエル)。関係者は注目を集めているが……。

(2023年4月21日)
メリット・デメリットを解説:

水素はカーボンニュートラルの実現に極めて重要な役割を担うと期待されています。水素社会が実現されたら、ビジネスや日常生活はどう変わるのでしょうか? メリットやデメリットを整理しました。

(2023年3月1日)
潜在顧客は400万人に:

クレディセゾンは2021年6月、CO2排出量を見える化するクレジットカードをリリースした。「価格よりもサステナビリティを優先する」という人が少ない中で、カード利用は広まるのか?

(2023年2月21日)
北欧のネクストイノベーション「Climate Fintech」に迫る旅:

2022年12月、静岡市は脱炭素先行地域づくり事業にて、スウェーデンのスタートアップと組むこととなった。なぜ日本のサービスではなく、北欧企業が選ばれたのかというと……

(2023年1月12日)
なぜ?:

プラスチックカップとリユースカップの1回利用当たりのCO2排出量を比較したところ、リユースカップの方が多くなることもあるという結果が出た。だが、それだけで「プラスチックカップのほうがエコ」と言い切るのは早計だ。なぜかというと……

(2022年12月19日)
北欧のネクストイノベーション「Climate Fintech」に迫る旅:

気候変動対策の優等生として知られる北欧・バルト諸国。そんな地域でネクストイノベーションとして注目を集めているのが「Climate Fintech」だ。なぜ注目を集めているのか? 北欧を中心に活動するVCに所属する筆者が解説する。

(2022年12月7日)
池田直渡「週刊モータージャーナル」:

「脱炭素」が重要であることは言うまでもない。どれかひとつの方法でやることが難しい中で、どの道を選択すればいいのだろうか。日本の未来を考えると……。

(2022年10月31日)

サステナビリティ経営を目指す企業たち

非航空事業を展開:

JALは、空港ラウンジの余剰米をアップサイクルしたクラフトビールを発売した。JALは航空会社なのに、なぜこのような事業を……?

(2024年3月27日)

キユーピーがプラントベース(植物由来)フード事業に力を入れている。プラントベースフードを展開する新ブランド「GREEN KEWPIE」のプロジェクトリーダー・綿貫智香氏に話を聞いた。

(2024年3月17日)
植物工場の夜明け:

米国で「イチゴ工場」を運営する日本人経営者が、シリーズBで200億円を調達した。投資家の期待の大きさが数字に表れている。世界初となる「植物工場でのイチゴの量産化」に成功したOishii Farmの古賀大貴CEOに話を聞いた。

(2024年3月1日)

ファミリーマートは2月6日、ウニやカニといった水産物の代替食品を使用した「だいたい(代替)海鮮丼」(498円)を発売した。その背景とは?

(2024年2月17日)

サステナビリティの推進が世界的に求められている。サステナビリティと事業成長を両立させるために「エコな商品」の開発・販売に取り組んでいる企業もいるだろう。商品自体はサステナブルかもしれないが、その宣伝方法は果たしてエコになっているだろうか?

(2023年10月17日)
15〜30分の耐水性:

ブルボンは、食べられるストロー「コロネクッキー」を発売した。現在、ファミリーマートの一部店舗で取り扱っている。実はブルボンが業務用に販売してきた「とある菓子」に着想を得ているというが……

(2023年8月25日)
ホワイトすぎるサプライチェーン:

ザクザク食感が特徴の大人気菓子「ブラックサンダー」を販売する有楽製菓は、2018年から商品に使用するカカオ原料を、児童労働に頼らないものに切り替えるプロジェクトに取り組んできた。その道のりは平たんではなく、主要取引先から断られることもあった。どのような道のりを経て、児童労働ゼロを達成しようとしているのか。

(2023年7月14日)
トレーサビリティを一括管理:

ロッテは、ブロックチェーン技術を用いたガーナ産カカオ豆のサプライチェーンのトレーサビリティ(追跡性)向上と、児童労働リスク改善に向けた実証実験を始めた。その取り組みを詳報する。

(2023年4月7日)
柳井康治氏が語る:

ユニクロなどを展開するファーストリテイリングが、サステナビリティの取り組みを強化している。服を大切に長く着られるサービスを提供する「RE.UNIQLO STUDIO」も今後展開する方針だ。だが、このサービスを広げていくことで、新しい製品を買わなくなるのではないかという疑問も浮かぶ。

(2023年4月6日)
社員のサステナ意識は向上するのか:

サステナビリティを中長期的な経営テーマに据え、推進する企業が増えてきている。KDDIは社員の賞与にESG指標の達成度を反映させる仕組みを取り入れ、全社的な意識醸成を狙う。取り組みの詳細を同社の執行役員に聞いた。

(2023年3月30日)
リスク分析の優先順位とは:

キリンホールディングスは、気候変動への的確な対応策が求められる気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づくシナリオ分析を2017年から率先して実施してきた。環境対策で日本企業の先頭を走っているCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)戦略部の藤原啓一郎シニアアドバイザーに、その狙いと具体的な対応の方策を聞いた。

(2023年2月22日)
サステナビリティ推進本部長に聞く:

前編「日立のサステナビリティ推進本部長に聞く 2024年度までにCO2の1億トン削減に貢献」に続き、津田恵サステナビリティ推進本部長に聞いた。

(2023年2月15日)

サステナビリティ規制と日本企業への影響

米国では国家レベルで気候変動開示の義務化が進んでいます。5000社を超える企業に影響が出ますが、日本企業もヒトゴトではありません。具体的な内容を解説します。

(2024年4月12日)

2023年6月に発表された「ISSB基準」によって、企業の財務情報開示はどう変わっていくのでしょうか? TCFDとの違いや、対応が迫られる日本企業がやるべきことを解説します。

(2024年1月31日)

2024年1月1日から、欧州の大手上場企業およそ1万2000社を対象にサステナビリティ規制「CSRD」の運用が開始される。これは欧州に限った話ではない。日本企業にはどのような影響があるのか、解説する。

(2023年12月19日)
世界の「開示」動向を知る(後編):

気候関連情報の開示要請が世界的に強まっている。欧州や米国ではどのように動いているのか? それに伴い企業にも対応が求められている。開示対応のための3つの指針を解説。

(2023年11月28日)
世界の「開示」動向を知る(前編):

企業に求められる寄稿関連情報の開示の在り方が、これまでと変わってきています。本稿では、現在の状況に至った要因とその背景の全体像を解説します。

(2023年11月16日)
森林・土地利用の国際潮流を知る:

世界的な規模で続けられてきた自然環境の破壊が、なぜ今ビジネスにおいて、注目されているのでしょうか? 生物多様性とビジネスの関連性について解説します。

(2023年2月27日)

サステナビリティ情報開示に備える

IT企業もマネできる:

サステナビリティをめぐる世界の動きはとても速い。さまざまな関連情報の開示対象は拡大し、義務化の流れも強まる。そんな中、メルカリが発表した「サステナビリティレポート」の質の高さが話題になっている。今回で3本目となるレポートの”目玉”を取材した。

(2023年3月31日)
企業間での関心高まる:

生物多様性に関する議論は加速しており、気候変動の次の重要テーマとして国際目標が定められるなど、この1〜2年で企業による生物多様性や自然資本への関心が急速に高まっています。ビジネスと生物多様性を両立させるために企業は何から取り組むべきでしょうか? 「キリン 午後の紅茶」の事例をもとに解説していきます。

(2023年1月30日)

サステナビリティをめぐる動向

2024年、サステナビリティ経営をめぐる動向はどうなるか? 4大コンサルファームが、企業のサステナビリティ戦略の「リスクと機会」を分析した。

(2024年4月2日)
「化石燃料の段階的廃止」の行方は:

昨年開催されたCOP28の議長国は、産油国のアラブ首長国連邦(UAE)だった。加えて、議長は国営石油会社のCEOでもあった。「気候変動会議の議長を化石燃料会社のCEOがリードできるのか?」と大きな話題を呼んだCOP28、どのような結末を迎えたのか。

(2024年1月22日)

昨今の世界的な脱炭素の流れを受け、日本でも2025年から全ての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されます。日本でも無印良品が「エコな家」づくりを進めていますが、まだまだプレイヤーは多くありません。日本の先を行く世界ではどのようなスタートアップが住宅の脱炭素化に向けて取り組んでいるのでしょうか?

(2023年5月31日)
世界・日本の7社を紹介:

環境に良い行動に繋げたいと考える消費者を、金融テクノロジーでサポートする「グリーンフィンテック」が注目を集めています。国内外の7社を例に、グリーンフィンテックの可能性と課題について考えてみます。

(2023年5月9日)
サステナブル・ファイナンス市場の拡大:

サステナブルな世界の実現に向けた資金の流れはどうなっていくのか? 投資家・銀行・事業者という市場に関わる3プレイヤーの視点から考えてよう。

(2023年4月10日)
日本企業の危うい視点:

2022年は「プラスチック削減元年」と言っても過言ではないほどに紙ストローが普及した。環境に配慮した取り組みのようだが、レジ袋有料化同様に紙のほうが本当に環境負荷が小さいのか? という疑問が消費者の中で渦巻いているように感じる。紙ストロー移行は本当に意味があるのかというと……

(2022年12月21日)
「肉モドキ」ではもったいない:

2050年に「タンパク質危機」が起こると言われているが、その際に人間はどのようにタンパク質を摂取すればいいのか? 世界のラボで進む「代替肉」などの研究を紹介する。

(2023年3月28日)
既得権への忖度か:

日本政府は「GX(グリーントランスフォーメーション)」を推進しているが、実際の内容は「変革」という割には遅く、既得権に忖度しているようにみえる。その中でもGX関連施策の中心に据えられている「カーボン・プライシング導入」が日本は非常に遅れている。なぜなのかというと……

(2023年3月23日)
ESG経営推進のカギとなるか:

企業のESG経営が進むにつれて、ESG指標と役員報酬を連動させる企業は増加傾向に。連動度合いや連動指標の策定、結果検証の際に検討すべき点などについて考察していきます。

(2022年12月22日)
北欧のネクストイノベーション「Climate Fintech」に迫る旅:

ESG投資に続いて注目を集めているグリーン投資がある。「インパクト投資」と呼ばれ、投資先が生み出す社会的・環境的な価値を最大化することで、社会課題の解決に貢献するとともに適切な金融リターンを追求するのが目的だ。インパクト投資のすそ野を広げようと奮闘している北欧企業を紹介する。

(2023年5月15日)
北欧のネクストイノベーション「Climate Fintech」に迫る旅:

CO2排出量の上限を超えるとクレジットカードの使用が停止するサービスがあったら消費者の行動はどう変わるだろうか? 北欧企業の突飛なイノベーションをひも解いたところ……

(2023年2月9日)
自社で農園を保有:

アパレル業界の大きな課題といえば、「大量生産・大量消費」を想像する人が多いのではないか。2018年、高級ブランドのバーバリーが42億円相当の売れ残り商品を焼却したことも話題になった。そんななか「100%土に還る服」をサブスクする企業があるという。どういう素材を使っているのだろうか? 採算は取れるのか? 気になるギモンをぶつけてみた。

(2022年3月29日)
肉の消費期限は3日→13日に:

三井・ダウ ポリケミカルが生鮮食品などの消費期限を延ばす”魔法のパック”を開発している。肉の消費期限は3日から13日に、魚は2日から7日に延ばせるという。夢みたいな話だが、品質に問題はないのか? どういう製品なのかというと……

(2022年3月2日)
ペーパーレス化の裏で:

ペーパーレス化に伴い、紙を使用する頻度はグンと減ったように感じる。筆者も「ちょっと紙に書いて整理したい」と思っても、ちょうどいい紙が見当たらない”紙難民”の一人だ。使用済みの紙や機密文書を「ただの白い紙」に再生する”紙の洗濯機”という機械があるという。どのような仕組みなのかというと……

(2022年3月11日)