ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のiida端末「G11」は、2009年に発売された「G9」の後継モデル。2011年に発売することから、製品名に「11」が冠されている。発売は3月〜4月の予定。デザインはG9や「lotta」も手がけた岩崎一郎氏が担当する。1月14日のタッチ&トライイベントで試作機に触れたので、主なポイントを紹介しよう。

カメラ(約808万画素CMOS)、スピーカー、フォトライト、赤外線ポートが丸型にデザインされている。また、カメラとスピーカーネットには金属素材が使われている(写真=左)。バッテリーカバーの下にストラップホールがある(写真=右)本体のサイズは約51(幅)×117(高さ)×15.9(厚さ)ミリ、重さは約142グラム(いすれも暫定値)。G9と同じスライド型のボディを採用しているが、G11では十字キーやテンキーが下筐体に集約されており、フルフラットな形状を実現している。スライド幅は60ミリで、当然G9よりも伸びている。ソニー・エリクソン製のスライド端末といえば、レールのないフラットな形状が特徴だったが、スライド幅が伸びて負荷が増したためか、ディスプレイ裏側にはスライド用のレールが付けられている。
ディスプレイ面には上下左右と決定操作ができるセンサーキーと、発話/終話が可能なキーが1つ搭載されている。本体を閉じるとセンサーキーが利用可能になり、キーイルミが点灯する。本体を閉じた状態で着信すると、左下のキーが緑色に光り、ここを押すと応答できる。通話中にこのキーは赤く光り、ここを押すと通話が終了する。
ディスプレイはフルワイドVGA表示(480×854ピクセル)対応の3.2インチ液晶を搭載。ディスプレイには傷が付かないよう強化ガラスが備えられているが、説明員によると、「センサーキー部分はガラスをくり貫くことで対応した。G9発売当時はできなかった高度な技術により実現した」という。G9のディスプレイには強化ガラスは付けられていないので、ここも進化したポイントだ。

センサーキーは本体を閉じた状態で使える。EZweb閲覧時は、スクロールやリンクの選択、戻る操作が可能。サブメニューは選べない(写真=左)。本体を開くとセンサーキーは点灯せず、サブメニューが選べるようになる(写真=右)ボディカラーはBLACK + BLACK、ORANGE + BLACK、BLUE + WHITEの3色。ディスプレイ部の周りに施されたステンレスフレームは本体色ごとにコーティングと色を変えており、この中ではORANGE + BLACKがマットな質感になっている。ステンレスフレームには、剛金をイオン化する「イオンプレーティング」処理を施し、G9に比べて塗装が落ちにくくなっている。センサーキーが本体色によって異なるのも特徴の1つだ。初期状態では壁紙とセンサーキーのイルミが同系色になっており、うまくコーディネートされている。

ボディの裏側には汚れにくいASC(Anti-Stain Coating)が施されており、手触りもよい。こちらはBLUE + WHITE(写真=左)。裏側下部の出っ張った部分にはアンテナが内蔵されている(写真=右)内蔵コンテンツにもこだわり、背景色や時計パターンを詳細にカスタマイズできる「G11 壁紙カスタマイズ」機能を搭載した。背景色は25色から選択でき、各本体色にしかない色も用意した。時計は4種類から選べるほか、画面に表示される文字を自分で好きな言葉に変更できるのが面白い。まさに自分だけの待受画面を作成できるわけだ。
機能も充実させ、下り最大9.2Mbps/上り最大5.5Mbpsの3G通信が可能な「WIN HIGH SPEED」、無線LAN通信が可能な「Wi-Fi WIN」、Bluetoothに対応。CPUには1GHzのSnapdragonが使われており、快適な動作速度が期待できる。ワンセグ、おサイフケータイ、グローバルパスポート(GSM+CDMA)、ドキュメントビューアーにも対応する。防水に対応していないのが残念だが、現行のauケータイと比べても高いスペックを誇る。
auの注目もスマートフォンに集まりがちだが、デザインと機能が成熟したケータイも捨てがたいと感じている人は多いのではないだろうか。G11は、最大3万6000円(月額1500円×最大24回)の「春セレクト割」が適用されるので、端末代の高さで購入を迷っている人には朗報だろう。「スマートフォンはもう少し待ちたい……でもデザインと機能に優れたケータイが欲しい」といった人にお勧めできるモデルだ。
iidaファーストモデル「G9」の後継――岩崎一郎氏デザインの「G11」
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