実はこんなにあった! MWC2012に出展されていたWindows PhoneMobile World Congress 2012(2/2 ページ)

» 2012年03月19日 09時30分 公開
[山口健太,ITmedia]
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Microsoftブースの既存端末

 前述のとおりMicrosoftのブースは簡素なものであったが、数台のWindows Phone端末が展示されていた。

 Nokiaのミドルレンジモデル「Lumia 710」は、ブラックの本体にイエローの背面カバーという目立つカラーリングで展示。カラフルな背面カバーを交換することで、簡単に着せ替えできることをアピールしていた。

PhotoPhoto Microsoftブースには「Nokia Lumia 710」と「Acer Allegro」が展示されていた

 Acerが2011年に発表した初のWindows Phone「Allegro」も展示されていた。3.6インチというWindows Phoneとしては小型のディスプレイを搭載し、光沢のある外装が特徴だ。ブラックとホワイトの2色が用意されるが、ホワイトは背面と側面のみが白いという独特のカラーリングとなっている。

 また、KDDIから発売されている富士通東芝モバイルコミュニケーションズの「IS12T」も展示されていた。すでに1月のCESで展示されたこともあって、米国での知名度が高まっているが、今回はさらに欧州にも上陸した格好となった。

Photo 富士通のIS12T。画面サイズは4.0インチと表記されているが、正確には3.7インチ

QualcommブースにもWindows Phone

 Qualcommのブースにも、同社のSoC「Snapdragon」シリーズを搭載する端末として、Windows Phoneの展示があった。

PhotoPhoto Qualcommブースには「HTC Radar」や「Nokia Lumia」などWindows Phone端末の展示も

 現時点では、すべてのWindows Phone端末がQualcomm製のプロセッサを搭載している。将来的にはST-EricssonもWindows Phoneへの参入を検討しているが、Windows Phone 7.5世代ではなく、「Windows Phone 8」世代をターゲットにMicrosoftと開発を進めているという。そのため、当面はQualcommが唯一の供給元となる。

ZTEブースにはOrbitやTaniaが展示

 ZTEは初日のプレスカンファレンスで新しいWindows Phone端末「Orbit」を発表した。プロセッサはMSM7227Aだが、動作周波数はLumia 610と異なり1GHzとなる。メモリは512Mバイトを搭載しており、従来のWindows Phoneと同じ水準だ。

 すでに発表済みの「Tania」も展示があった。こちらはブラックとホワイトのモデルがあり、Orbitと同じく丸みを帯びたデザインとなっている。

PhotoPhoto 「ZTE Orbit」とZTEによるオリジナルムービー

 ZTEは高性能なAndroid端末を次々と発表しているが、今後はWindows Phone端末も本格的に投入していくという。ブースで放映されているオリジナルのムービーにもWindows Phoneが登場しており、今後は同社のラインアップの中で存在感を高めていきそうだ。

 ブース担当者によると、OrbitはWindows Phone Tangoに続く次世代のアップデート「Tango II」を採用するとのこと。NFCやWiFi Directなど、これまでのWindows Phoneでは標準で対応していない機能の搭載も予定されている。ストレージは4Gバイトとなっており、位置付けとしてはミドルレンジからローエンドだが、機能的に見どころが満載の端末といえるだろう。

OmniaシリーズやFocusシリーズを展示したSamsung

 SamsungはWindows Phoneとして、北米で「Focus」シリーズを、グローバル向けには「Omnia」シリーズを展開している。MWCのブースでは第2世代の端末「Omnia W」が展示されていた。価格的にOmnia Wはミドルレンジに位置する端末だが、1.4GHzのプロセッサやフロントカメラを搭載するなど、基本性能は高い。

 とはいえ、Samsungからの新端末の発表はなく、やや期待外れに終わった。噂レベルではGalaxy S IIベースのハイエンド端末「Focus S」のグローバル版や、NokiaやHTCに続くLTE対応のWindows Phone端末が期待されていた。しかしいずれもMWCにおける発表はなかった。

 SamsungのWindows Phone担当者はFocus Sが米国のみとなっている点について、地域ごとのマーケティング戦略の違いを理由として挙げた。また、次世代モデルについても開発を進めていると説明し、「Windows Phone 8」世代の端末を年内に発売したいと語っていた。

PhotoPhoto Samsungブースは「Galaxy Note 10.1」を中心とした展示。Windows Phoneは「Samsung Omnia W」が展示されていた

HTC、LGはWindows Phoneを展示せず

 すでに複数のWindows Phone端末をリリースしているHTCとLGだが、残念ながらMWCのブースにWindows Phoneの展示はなかった。

 しかしHTCのCEO、ピーター・チョウ氏は、基調講演でNokiaのスティーブン・エロップ氏と意気投合し、Windows Phoneの大きな可能性について同意していた。今後、Windows Phone 8世代では新たな端末の投入も期待できそうだ。

PhotoPhoto 基調講演に登壇したHTC CEOのピーター・チョウ氏。この後、ディスカッションでNokiaやFoursquareのCEOと議論を交わした。LGのブースはペン入力や3Dを特徴としたAndroid端末が中心の展示

富士通ブースには「Windows Phone IS12T」

 日本でおなじみのWindows Phone端末「Windows Phone IS12T」は、Microsoftブースだけでなく、富士通のブースにも展示されていた。

 ブース担当者によると、いますぐ欧州のオペレーターから発売するという計画はないものの、すでに複数の事業者と交渉を進めているとのこと。また、日本でのIS12TはCDMA仕様だが、海外キャリアに展開する際にはW-CDMA/UMTSへの対応も可能という。

 IS12Tの後継機種について、具体的に発表できることはないものの、「Windows Phone 8世代でも端末を投入していきたい」と意気込みを語った。また、仮に後継機種を出すとなれば、富士通の防水技術を積極的に採用していくとのことだ。

PhotoPhoto 富士通ブースは独立した建物になっていた。防水とArrowsブランド、クアッドコア端末をアピール。Windows Phone IS12Tは各色の展示があり、来場者の注目を集めていた

総じてWindows Phoneへの期待感は高い

 MWC全体としては日本メーカーが健闘していた印象があるものの、Windows Phoneと日本についてはあまり明るいニュースがないというのが正直なところだ。複数のNokia関係者に日本への可能性について尋ねてみたものの、いずれも「日本市場は特殊なので……」と言葉を濁されてしまった。また、Microsoft関係者もBingやZuneに関するサービスの国際展開を進めているとはいうものの、「日本も検討中」というコメントにとどまった。

 MWC会場における端末数やブースの面積という点においても、Windows PhoneはAndroidに先行を許している。しかし業界関係者の注目はさらに高まっているという印象を受けた。NokiaやZTEのブースでは、来場者が「Peopleハブのデモをしてほしい」とか「Metroデザインのアプリが見たい」といった具体的な要求をしている場面も多く見かけた。

 このように、世界的にはWindows Phoneへの期待感は高まっている。ぜひ日本への新たな展開も期待したいところだ。

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