Xperia Vは、4機種の中でも特に先進の技術を搭載したモデル。LTEと防水に対応するのは4機種の中でVのみ。マルチメディア関連の機能もバージョンアップしている。高画質化技術「モバイルブラビアエンジン」は「2」に進化し、より鮮明な映像を楽しめる。サウンド面では、VAIOにも搭載されているが、スピーカーの音質を最適化する「Clear Phase」を新たに備えた。またカメラはHDR撮影も可能になっている。
サイズは65×129×10.7ミリ、重さは120グラム。4.3インチのディスプレイはXperia TやTXよりは小さいが、その分ボディはコンパクトで持ちやすい。日本ではドコモからXperia Vベースの「Xperia AX SO-01E」が年内に発売される予定で、CEATECのドコモブースで先行展示されている。Xperia AXはFeliCa、NFC、ワンセグ、赤外線通信、防水など日本向け機能も追加されており、ほぼ全部入りを実現している。Xperia Vと、ドコモブースで先行展示中のAXのデザインはほぼ同じ印象だ。AXに興味がある人は、Vに触れて予習しておくといいだろう。ただしブースに展示されているXperia Vは試作品となっており、アプリを起動して細かい機能を試すことはできなかった(カメラアプリなどを起動すると画面が止まってしまう)。
ちなみに、ソニーブースには「ウォークマン」の最新製品、Fシリーズ(NW-F800シリーズ)も展示されており、来場者が操作感や音質を試せるようになっている。FシリーズはAndroid 4.0に3.5インチのディスプレイを搭載しており、その外観は「Xperia SX SO-05D」を連想させる。Xperiaにも「WALKMAN」アプリを搭載し、ウォークマンの技術を取り入れた音質向上も図り、OSも同じ……となると違いが見えにくくなるが、大きな違いは、著作権保護された楽曲(ATRAC)を再生できるのはウォークマンのみであることだろう。またウォークマンには音楽再生をワンタッチで開始できるボタンを備えるほか、直感的に操作できる「W.ミュージック」アプリを用意。また、デジタルのイズキャンセリングやフルデジタルアンプ「S-Master MX」など、ウォークマンにはソニー最新の高音質技術が搭載されている。ウォークマンの機能をフルに装備したXperiaも見てみたいが、現在は棲み分けていく方向のようだ。
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