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» 2014年03月06日 10時17分 公開

Mobile World Congress 2014:VoLTE、LTE-Advanced、仮想化、そして、5G──無線インフラの進化は続く(後編) (2/2)

[末岡洋子,ITmedia]
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街灯に基地局を──Ericssonが進める

 巨大なEricssonのブースは、いつも単なる無線機器にとどまらない展示を用意しているが、MWC 2014では「Volvoカー」、そして、「LED街灯」が登場した。

 Volvoカーは、EricssonがVolvoと共同で進めているもので、車側に装着したEricssonのM2Mモジュールを利用してインターネットに接続し、クラウド上にあるアプリを利用できる。Volvoと同社のサービスポータル「Volvo On Call」、そして、ディーラーやリペアショップ、さらには保険会社などが提供するアプリがクラウドで利用できる。デジタル音楽サービス「Pandora」や地域情報の「yelp」などもあり、地図上で最寄りのレストランを探すなどのことができる。すでに運用は開始しているが、日本ではPandoraが利用できないことあって、日本市場での提供はまだ先になる。

EricssonのブースにはVolvoカーが登場した(写真=左)。EricssonのM2Mモジュールでインターネットに接続し、ダッシュボードでさまざまなサービスにアクセスできる。ネットワーク関連の仕組みはEricssonが手がけた(写真=右)

 Ericssonのブース中央にはLED街灯が立っている。この街灯、よくみると基地局を組み込んでいた。これはEricssonっが2月にPhilipsと共同で発表した「Zero Site」で、街灯のLED化にあわせて、LEDの採用で節約できる電力を使って基地局を動かすというアイディアだ。上部には「RBS 6041」基地局があり、地下にはベースバンド、電源など必要な機器を収容して一体化している。

 「ネットワーク社会を実現するには、高密度化するために機器をあちこちに設置しなければならない。これは1つの例になる」(藤岡氏)

 すでに中東や米国などで試験運用を行っており、すでに最初の量産品の出荷に向けて話し合いが進んでいるという。2014年には登場する見通しだ。

MWC 2014のEricssonブースに立っていた基地局組み込みLED街灯。街灯丸ごとモジュール化されていて、基地局稼働に必要な機材を“街灯本体”にすべて組み込んでいる。実際は透明ではなく覆われて内部は見えないようになる

そして、5Gは2020年の商用化を目指す

Ericssonのセバスチャン・トルストイ氏

 MWC 2014では、2020年に商用化と言われている第5世代通信規格「5G」も主要な展示テーマとなっていた。Ericsson 無線部門事業開発・戦略トップのセバスチャン・トルストイ氏は、「(5Gは)LTEシステム技術の進化を継続するもの」と述べ、あくまでもLTEなど既存技術を補完する位置づけをいう考えを示した。

 それでも、無線インタフェース部分では大きく進化するという。高い周波数帯での利用にあわせて10GHz以上では異なる無線インタフェースを評価・検討しているとのことだ。Ericssonは2013年12月に5G PPP Associationとともに5G PPP(5G Public-Private Partnership)を発表したことで、「定義の段階がはじまったところ。現在はユースケースなどについて話をしている」(トルストイ氏)という段階にあると説明している。また、NSNでは最大スループット10Gbps、1ミリ秒以下の遅延などを実現する仕様を盛り込むだろうとのとの考えを示していた。

NSNでは、5Gは2015年から設計フェイズに入り、標準化フェイズを経て2020年に商用化というロードマップを示している(写真=左)。5Gに開発についてはEricssonも同じようなタイムテーブルを予想している(写真=右)

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