2014年3月よりAndroidで、5月からはiPhoneでもスタートした「LINE電話」。LINEのアプリをアップデートすることで使えるようになりますが、従来から無料の音声通話機能があるため、1つのアプリ内に2つの通話機能が存在することに戸惑うユーザーも多いことでしょう。今回は音声通話とLINE電話の違いと、格安SIMでLINE電話を使う際に押さえておきたいポイントを解説します。
まずは従来からあるLINEの音声通話とLINE電話の違いをまとめておきましょう。
LINEの音声通話・・・LINEで友だちになっているユーザー同士でできる無料の音声通話。通常の電話と異なり、3G/LTEやWi-Fiのデータ通信を利用して通話を行う。ビデオ通話も無料で可能。電話ではないので、LINEの友だち以外とは通話できません。
LINE電話・・・固定電話や携帯電話・スマートフォンへの通話のほか、国際電話への通話が可能な発信専用サービス。料金は有料ですが、通話先がLINEアプリの場合は無料で通話できます。よくあるIP電話のように3G/LTEやWi-Fiのデータ通信を利用しているものの、普段の携帯電話と同じ番号が通知される仕組みになっています。発信専用の電話サービスですが、着信するときはLINE電話ではなく携帯電話の方で受けるので問題ありません。3G/LTE、Wi-Fiで使用可能。
ここからはLINE電話について解説します。まずは料金についてです。
月額基本料はなく無料です。かかるのは通話料金のみ。支払いは前払い制が基本となっています。
(1)コールクレジット、(2)30日プラン、(3) LINEコイン、この3つの支払い方法から自分に合うものを選べます。
コールクレジットは電子マネーのようにチャージして使う前払い制で、30日プランはプリペイド式。Androidでのみ使えるLINEコインは1LINEコイン=2コールクレジットのレートで支払いに使うことができます。
通話料金は支払い方法によって異なるため、下の表を参考にしてください。
チャージ | ボーナス | 料金 | 通話先と1分あたりの国内通話料 |
---|---|---|---|
100コールクレジット | なし | 100円 | 固定3円(3クレジット) 携帯14円(14クレジット) |
310コールクレジット | 10含む | 300円 | |
520コールクレジット | 20含む | 500円 | |
1,045コールクレジット | 45含む | 1,000円 | |
3,150コールクレジット | 150含む | 3,000円 | |
5,300コールクレジット | 300含む | 5,000円 | |
プラン・通話可能時間 | 料金 | 通話先と1分あたりの国内通話料 |
---|---|---|
30日プラン(固定と携帯 120分) | 720円 | 固定と携帯 6円 |
30日プラン(固定と携帯 60分) | 390円 | 固定と携帯 6.5円 |
30日プラン(固定 60分) | 120円 | 固定のみ 2円 |
※コールクレジットの利用期間は180日で、30日プランは30日。 |
日本の携帯電話キャリアが提供している一般的な通話料金(通話定額を考慮せず)が1分あたり43円であることと比べると、LINE電話が断然に安いことがわかります。
また、国際電話も非常に安い。例えば、アメリカの固定電話・携帯電話への通話は1分あたりわずか2円(2クレジット)で済む。他の国への通話料金はLINEのサイトでご確認ください。
なお、「LINE@」の加盟店や電話帳データベースなどをもとに決められたおよそ650万件のお店や施設へ通話する場合は通話料が10分間無料。10分をオーバーすると通話が切断されるが、再度かけると10分無料で通話できる。
LINE電話はLINEのアプリに追加されたサービスなので、最新バーションのアプリをインストールしてあればすぐに使えます。一般の固定電話、携帯電話への通話には先に解説した3つの支払い方法のうちどれかを選んで、料金を先払いする必要があります。
LINEを始めた際にFacebookアカウントで認証した場合はLINE電話の利用はできません。改めて携帯電話の電話番号認証を行う必要があります。この電話番号がそのままLINE電話の番号として使います。
なお、LINE電話からの発信は相手に電話番号が通知でき、相手はそれがLINE電話かどうかを意識せずに受けられます。注意点としては相手の通信会社がNTTドコモの場合、こちらの番号は通知できない仕様になっています。
また、フリーダイヤルや110、119への通話はできません。
さて、SIM通の読者であればぜひ格安SIMでLINE電話を使ってみたいところでしょう。
LINE電話はお持ちの携帯電話の電話番号をそのまま利用するので、電話番号での認証が必ず必要となります。
したがって、SMSの受信できないデータ専用のSIMカードでは電話番号認証ができないため、LINE電話は使用できません。一方、SMSが受信できるデータ専用SIMカードであれば認証後にLINE電話を使うことが可能です。格安SIMをお使いの場合にはSMSの受信できるかどうか確認し、LINE電話をお使いください。ただ、何度も説明するようにLINE電話は発信専用のサービスなので、データ専用SIMの場合は着信ができませんので注意が必要です。
30日プランではわずか390円で60分も通話できるのは嬉しい限り。通話料金が非常に安く、支払いも前払い制なのでお子さんに安心して使わせられるのは魅力です。
通話が可能な格安SIMを持っているのであれば、発信時は格安なLINE電話を使い、着信には(番号は異なるものの)SIMの電話番号で受ける、なんてこともありでしょう。
※文中料金は全て税込
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