「9月発表のiPhoneにFeliCa搭載」に新証言が続々――背後に、アップルとJR東日本を仲介した「日本のキャリア」の存在石川温のスマホ業界新聞

» 2016年08月26日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 今度のiPhoneでFeliCaが搭載されるのは、ほぼ確実のようだ。

 今年も9月に発表、発売される見込みのアップル・iPhone。いまのところ、招待状は発送されていないが、9月7日発表というスケジュールが濃厚だ。発表会が近づくにつれ、新証言が相次いでいる。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2016年8月20日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 ネット上では「ヘッドフォンジャックが廃止される」「新色が出る」といった噂が飛び交う。「今度のiPhoneはあまり進化せず、肩透かしに終わるのではないか」と、早くも落胆ムードになりつつあるが、それらを覆す「iPhoneでFeliCa」の証言が相次いでいるのだ。

 iPhoneでFeliCaを搭載するということは、やはり国内市場においては「モバイルSuicaが使える」ということが重要になる。

 当然、JR東日本としても、これ以上、FeliCaが使えないiPhoneが普及されては、ここまでモバイルSuicaに投資してきたのが無駄に終わってしまう。JR東日本としては何としてもアップルにFeliCaを載せて欲しいと思っていたはずだ。

 そこで、JR東日本では、GSMAやNFC Forumなどが参加する非接触決済の「公共交通ワークショップ」に積極的に参加し、モバイルSuicaにおける知見を紹介。グローバルで共通して対応できるように、NFC Forum規格などを変更することで合意が図られた。

 NFC Forum規格では「決済と公共交通の両方で使用できる」「世界各国で同一の規格で使用できる」という規格になっただけでなく、GSMAがNFC Forum規格を参照するという決定も行われた。これにより、GSMAに対応するNFC携帯端末はNFC Forum規格に従うことになり、結果として「2017年以降のグローバルNFCスマホにおいて、FeliCaが使える様になる」となったのは、このメルマガVol.187で紹介した通りだ。

 しかし、技術的、規格的に整備をしても、アップルが首を縦に振らなければ、iPhoneにFeliCaは搭載されない。そこで、JR東日本とアップルの橋渡しをしたのが、日本のキャリアだとされている。

 確かに、日本のキャリアとJR東日本とは深い関係になっている。例えば、NTTドコモとJR東日本であれば、FeliCaのプラットフォーム運営を行う、フェリカネットワークスの共同出資者である(資本構成はソニー57%、NTTドコモ38%、JR東日本5%)。NTTドコモがアップルに懇願し、iPhoneにFeliCaが載れば、出資先であるフェリカネットワークスにとってもありがたい話なのは間違いない。

 また、KDDIを見ても、JR東日本とは、UQコミュニケーションズを設立した時の共同出資メンバーでもあり、幹部同士の仲も良いようだ。

 ここ最近のKDDIは、Apple SIMの接続先キャリアになっている。AppStoreでのキャリア決済を他社に先駆けて導入するなど、アップルとは相当、蜜月な関係であることが伺える。

 アップルとしても、日本市場はいまだに成長が期待できる重要なマーケットであり、FeliCaを搭載し、Android陣営に一矢報いようと考えてもおかしくない。

 キャリアが仲介する形でアップルとJR東日本が近づいたことで、「iPhoneでFeliCa」がついに実現したようだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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