シリーズ最軽量のプレミアムモバイルPC「ThinkPad X200s」を手に入れる方法:元麻布春男のWatchTower(1/2 ページ)

» 2009年03月06日 11時55分 公開
[元麻布春男,ITmedia]

軽量プレミアムモバイルのThinkPad X200s

「ThinkPad X200s」

 前回の「ThinkPad X200 Tablet」、前々回の「ThinkPad X200」に続き、レノボ・ジャパンのThinkPad X200シリーズで最後に残ったのは、同シリーズの中で最軽量を誇る「ThinkPad X200s」だ。ThinkPad X60/X61シリーズと同様、シリーズ名の末尾に「s」がついたこのモデルは、CPUを通常電圧版から低電圧版に切り替えることで、軽量化を図った一種のプレミアムモデルである。ただし軽量化といっても、X61シリーズの場合、通常のX61(約1.42キロ、4セルバッテリー込みのカタログ値)とX61s(約1.3キロ、同)の差は120グラムほど。価格差を考えるとかなり微妙な差であり、CPUのクロックが通常電圧版に比べて落ちることを考慮すると、あまりお得とはいいにくい面が少なからずあった。

 ThinkPad X200sの特徴を紹介する同社のWebページでは、X200sの最小構成時の重量を1.1キロとうたっている。これならカタログで1.35キロ、試用機の実測値で1.4キロであったX200(745426J)に比べて大幅な軽量化が実現されたことになる。本稿執筆時点における同社の直販サイトでのX200の最安価モデル(10万9830円)に対し、X200sの最安価モデルは2万円ほど高い(12万9990円)。それでも300グラム近く(これは6セル分のリチウムイオンバッテリーに匹敵する)軽いのであれば、2万円の価格プレミアムを払ってもよいような気がしてくるユーザーもいることだろう。

 ところが、今回の評価機であるX200sのトップセラーモデル(レノボの標準構成カタログモデル)「74652TJ」のカタログ上での重量は1.33キロになっている。これが事実なら、X200と重量が大差ないことになってしまう。にもかかわらずレノボのWebサイトでは、なぜ最小構成が1.1キロのX200sが、カタログモデルでは1.33キロになってしまうのか、その理由について明確な記述がない。言い替えると、どうすれば1.1キロのX200sを買えるのか、ユーザーにはハッキリしないのである。ここでは、その仕組みについても解き明かしてみることにしたいと思う。

高解像度液晶を選択することで軽量化も実現

カタログモデルは1280×800ドット表示の12.1型ワイド液晶ディスプレイを採用するが、BTOでは1440×900ドットも選択可能だ

 冒頭でも記したようにThinkPad X200sは、ThinkPad X200のCPUを低電圧版に切り替えることで軽量化を図った、一種のプレミアムモデルだ。これはX61とX61sの関係と変わらない。

 だがX200sでは、これに加えてもう1つのプレミアが設定された。それは、より解像度の高いWXGA+ディスプレイ(1440×900ドット)の採用である。同じ12.1型ワイドでありながら、ワンランク上の解像度を持つWXGA+ディスプレイは、今のところX200sにのみBTOオプションとして提供されており、X200では選択することができない。そしてこのWXGA+ディスプレイに、上記の重量差のカラクリを解くカギがある。

 レノボの直販ショップでは、X200sのディスプレイオプションとして、「12.1型液晶(WXGA)」と「12.1型液晶(WXGA+)」の2種類が選択可能だ。後者は9870円アップのオプションとなっているが、ここに書かれていないもう1つの差がある。それは、WXGA液晶が通常のCCFL(冷陰極管)バックライトであるのに対し、WXGA+液晶は軽量なLEDバックライトを採用している、ということだ。すなわちBTOにおけるWXGA+液晶の選択は、高解像度と軽量化の両方をもたらし、WXGA液晶を選択するといずれの恩恵も受けられないのである。

 上述したX200sの特徴を紹介したレノボのWebページでは、1.1キロの軽量化を実現した主な変更点として、次の3点を挙げている(原文ママ)。

・堅牢性を維持しながら極限までの薄型化(薄さ28.7mm)

・軽量なLEDバックライトTFT液晶の採用(カスタマイズ選択可能)

・軽量/低消費電力なSSD(最大128GB)の採用(カスタマイズ選択可能)

 つまり、1.1キロの最軽量構成を実現するには、2点のカスタマイズ選択が必須であり、それを選択できない(標準構成として選択されていない)カタログモデルでは重量が1.33キロになってしまうのだ。

 そうハッキリと言い切れるのは、筆者がX200sのカスタイマイズモデルを実際に購入しているからである。下の表は、X200やX200 Tabletの時と同様、レノボから借用したX200sの評価機(カタログモデルの74652TJ)と、筆者が購入したカスタマイズモデル(7465-CTO)の仕様をまとめたものだ(重量は実測値)。

構成が異なるThinkPad X200sの主なスペック
モデル 評価機(74652TJ) 筆者購入モデル(7465-CTO)
CPU Core 2 Duo SL9300(1.6GHz) Core 2 Duo SL9400(1.86GHz)
チップセット Intel GS45 Express
メモリ 1GB PC3-8500(1GB DIMM×1) 4GB PC3-8500(2GB DIMM×2)
HDD 160GB(Fujitsu MHZ2160BH) 250GB(Fujitsu MHZ2250BH)
グラフィックス Intel GMA 4500MHD
ディスプレイ 12.1型ワイドWXGA 12.1型ワイドWXGA+
解像度 1280×800ドット 1440×900ドット
無線LAN Intel WiFi Link 5100(1×2 MIMO) Intel WiFi Link 5300(3×3 MIMO)
Bluetooth あり
指紋センサー あり
バッテリー 4セルリチウムイオン(198グラム)
ボディサイズ 295(幅)×210(奥行き)×20.7〜28.7(厚さ)ミリ
重量(バッテリー込み) 1.32キロ(本体1122グラム) 1.198キロ(本体1000グラム)
プリインストールOS Windows XP Professional 32ビット版Windows Vista Business(SP1)

X200sはWXGA+液晶の搭載が最もお勧め

直販サイトのBTOメニューでは、2つの画面解像度を選べる

 筆者が購入したカスタマイズモデルも、重量は1.1キロというより1.2キロといったほうが適切だが、HDDをSDDに置き換え、無線LANモジュール、Bluetoothモジュール、指紋センサーを取り外し、2枚装着されている2GバイトのSO-DIMMを1枚の1GバイトSO-DIMMに置き換えれば、1.15キロは確実に下回る。一般に2.5インチHDDと2.5インチSDDの重量差は約40グラムあり、これだけでかなりの軽量化となる。この構成で1.15キロを切っていれば、最小構成時の重量1.1キロを名乗っても許される範囲だろう。

 逆にカタログモデルと筆者が購入したカスタマイズモデルの重量差は122グラムだが、液晶ディスプレイを除き、カスタマイズモデルのほうが重くなる要素が多い(メモリ、無線LAN、HDDなど)。それをすべてWXGA+液晶の選択がカバーし、さらに122グラムの軽量化を実現しているのである。実際、カタログモデルとカスタマイズモデルでは、手にした時に明らかに後者が軽いと分かった。その気になれば、SSDは後から交換することも可能だが、液晶ディスプレイの交換は不可能ではないにしても、相当の困難を伴う。X200sの購入を考えるのであれば、BTOにてWXGA+液晶を最初から選択しておくことを強くお勧めする。

2基のメモリスロットを底面に備える。ACアダプタは65ワットタイプで、4セルバッテリー装着時はバッテリーが出っ張らない
キーボードユニットを取り外したところ。ヒートシンクを固定する台座の形状を除けば、ほぼX200と共通だ
HDDベイは右側面にあり、HDDの換装は容易に行える

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー