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» 2009年07月07日 17時30分 公開

ソニーが満を持して投入した“WXGA液晶”Netbook――「VAIO W」徹底検証これぞ低価格ミニノートの決定版!?(3/5 ページ)

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

10.1型ワイド液晶ディスプレイは1366×768ドット表示に対応

1366×768ドット表示の10.1型ワイド液晶ディスプレイを装備

 VAIO WがほかのNetbookと明確に違うのは液晶ディスプレイだ。アスペクト比16:9の10.1型ワイド液晶ディスプレイは1366×768ドットの画面解像度を確保しており、Netbookで一般的な1024×600ドットや1024×576ドットの画面解像度を大きく上回っている。

 これまで1024×600ドットを超える画面解像度が得られる低価格ミニノートPCは、Atom Z搭載のモデルやWindows Vista搭載機のXPダウングレードモデルなどに限られており、Atom N搭載の一般的なNetbookでは低解像度の液晶が最大の弱点といわれ続けてきた。今回ソニーから、1366×768ドット表示の液晶ディスプレイを採用したAtom N搭載Netbookが登場したことは、Netbookにとって大きな転機になるだろう。

 液晶ディスプレイの表示品質だが、高解像度による情報一覧性の高さは実に快適だ。Webブラウズ1つをとっても、Netbookにありがちな縦解像度の狭さを感じなくて済むのがうれしい。10.1型ワイドの画面サイズで1366×768ドットの表示は、ドットピッチに無理がなく、VAIO type Pのように文字やアイコンが細かすぎて見づらいことはない。精細さがありながら、視認性も十分確保できる画面サイズと解像度のバランスといえる。

 上下の視野角は若干狭いものの、輝度は十分確保されており、映像コンテンツの視聴で画面が暗すぎて困るようなことはないだろう。ただし、画面の表面処理は光沢タイプなので、外光の反射はそれなりに目立つ。VAIOノートの上位機種が採用するクリアブラック液晶やクリアブラックLE液晶のようなARコート(反射防止処理)は施されていないので、周囲の風景やユーザーの顔が画面に映り込みやすい点は覚えておきたい。

1366×768ドットの画面解像度があるので、Netbookながらデスクトップを広く使える。Webブラウズも縦方向の解像度が保てる

左から、VAIO type P(1600×768ドット/8型ワイド)、VAIO W(1366×768ドット/10.1型ワイド)、VAIO type T(1366×768ドット/11.1型ワイド)の液晶ディスプレイ。VAIO type Pは表示が非常に細かいが、VAIO Wは無理なく表示内容を確認できるレベルだ。なお、VAIO Wの液晶ディスプレイは設置面から130度程度まで開くが、ローテーブルやヒザの上など画面位置が低くなる場合では、最大まで液晶ディスプレイを開いても、上方向の視野角の狭さが少々気になるかもしれない

VAIO type Pと同じアイソレーションキーボードを採用

VAIOおなじみのアイソレーションキーボードを採用

 キーボードは「VAIO type P」と同様に、日本語86キーのアイソレーションキーボードを採用している。隣接するキーとキーの間を離し、格子状のパネルをはめ込むことで、ミスタイプの抑制と剛性の向上を図っているのが特徴だ。実際、強めにキーを押してもキーボード全体がたわんだり、キートップがぐらつくことはない。

 主要キーのキーピッチは約16.5ミリ、キーストロークは約1.2ミリとなっている。この値はVAIO type Pとまったく同じで、スティック型のポインティングデバイスを採用しないことを除けば、各キーのサイズやレイアウトも変わらない。6段配列のキーレイアウトは「半角/全角」がEscの右にあること以外はクセがなく、変則的なキーピッチはEnterの周辺と最下段のキーのみだ。キーストロークは非常に浅いが、軽い力で入力できて押している感覚も確かにあるので、意外に入力しやすい。

 つまり、VAIO type Pのキーボードサイズで無理なく文章入力ができるというユーザーであれば、不満は出ないだろう。もっとも、10型クラスの液晶ディスプレイを搭載したNetbookとしては、キーピッチが狭く、キーストロークも浅い。欲をいえば、ボディサイズに最適化した、より入力しやすいキーボードユニットを採用してほしかったところだ。

左から、VAIO type P、VAIO W、VAIO type Tのキーボード(type Tのみ英字配列)。VAIO Wはスティックこそないが、VAIO type Pと同じデザインのキーボードを採用しているのが分かる

 ただし、キーボードが小さめなので、パームレストやタッチパッドのサイズには余裕がある。パームレストの長さは約65ミリと両手が無理なく置けるスペースが確保でき、タッチパッドのサイズは横が約68ミリ、縦が約37ミリと広いので、窮屈な思いをせずに操作することが可能だ。タッチパッドのボタンも大きく、クリック感もしっかりしていて使いやすい。

2ボタン式のタッチパッドはサイズが大きめで使い勝手がいい(写真=左)。タッチパッドはマルチタップの機能には対応せず、シンプルなシナプティックス製ドライバ(Synaptics TouchPad V7.0)が搭載されている(写真=中央/右)

 総じて、日常的に長文を入力するような用途には向かないが、Webブラウズやメールを中心に利用し、ブログやSNSなどで長めの文章をたまに入力する程度であれば、十分な入力環境といえる。

 次のページでは、VAIO Wのパフォーマンスやバッテリー駆動時間を検証する。

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