今年の夏商戦は市場にNetbookがあふれかえっており、かなり注意深くチェックしていなければ、各社がどのような製品ラインアップをそろえているのか、そしてどのような特徴があるのかを把握するのは難しい状況だ。
まさに百花繚乱(りょうらん)といったNetbook市場において、国内大手PCメーカーでは後発となったソニーのVAIO Wだが、さすがにユーザーニーズをよくつかんできた。1366×768ドット表示の10.1型ワイド液晶ディスプレイと、こだわり抜いたボディデザインという2つの特徴が組み合わさることで、ほかにはない強烈な魅力を放っている。
デザインの好みは人それぞれだが、高解像度のワイド液晶ディスプレイはどんなユーザーにも多くのメリットをもたらしてくれるはずだ。この画面解像度を実現したことにより、Webブラウズやメールなどの用途では、通常のモバイルノートPCとほぼ変わらない快適さが得られる。
1つ注意しなければならないのは、VAIO WはWindows XP搭載モデルなので、10月22日にリリースされるWindows 7への優待アップグレードサービスが受けられない点だ。しかし、基本スペックが控えめで用途が限られるNetbookでは、あえて動作が軽いWindows XPをギリギリまで使い続けるという選択肢もアリだろう。
これまでNetbookは、画面解像度の制限やSSDによるデータストレージの容量不足などが原因で、初心者を含めて万人におすすめしにくかったが、VAIO Wはようやくその壁を突破した感がある。キーボードサイズなどの課題も残されているが、現存するNetbookでは確実にトップクラスの完成度を誇る1台に違いない。
汎用性が高く低価格なVAIO Wか、それとも抜群の携帯性を備えたVAIO type Pか、この夏ソニーのミニノートPCを購入したいと考えているユーザーは、大いに頭を悩まされることになりそうだ。
※パッケージの写真と説明、メモリへのアクセス方法、液晶ディスプレイの記述を一部追加しました(2009年7月7日20時30分)。メモリスロット周辺の写真を追加しました(2009年7月8日17時30分)。
新モデルの情報を随時更新:ミニノート/Netbook/UMPCのすべて
動画で見る「VAIO W」
ソニーが考えるNetbook市場、「VAIO W」の勝算は
2009年PC夏モデル:ソニー初のNetbookは1366×768ドット/10.1型ワイド液晶搭載――「VAIO W」
ソニースタイル限定:「VAIO type P」「type Z」の直販モデルでWiMAX対応モジュールが選択可能に
XPダウングレード続報:「VAIO type P」VistaモデルはXP化でどれだけ速くなるのか?
ソニーが“P専用XPドライバ”を配布開始:「VAIO type P」Vistaモデルを速攻でWindows XP化した
ソニー、WiMAX対応モジュール内蔵の「VAIO type Z」「type P」を予告
Z550+256GバイトSSDもテスト:待望のXP搭載「VAIO type P」を徹底検証する
金銀か黒茶か、これは悩ましい選択だ:「VAIO type P」直販モデルの新カラバリ“全16通り”を見比べる
2009年PC夏モデル:XPモデル、新色・新柄を追加したポケットサイズPC――「VAIO type P」
2009年PC夏モデル:type PのXPモデルや新色、地デジ対応type Tが登場――ソニー「VAIO」夏モデル第2弾
“P”旋風は止まらない:これぞ「VAIO type P」の真骨頂!?――ワイヤレスWAN+GPSモデルを攻略する
こいつ、動くぞ!:「VAIO type P」でWindows 7 日本語β版を走らせる
ポケットスタイルPC発進:本日発売の「VAIO type P」を動画でおさらいする
真の実力が明らかに:これは理想の低価格ミニノートPCなのか!?――「VAIO type P」徹底検証(後編)
ソニー初のAtomマシンが登場:これは理想の低価格ミニノートPCなのか!?――「VAIO type P」徹底検証(前編)
新鋭ミニPCをいきなり分解:やはり中身もNetbookとは大違い――「VAIO type P」を丸裸にする
山田祥平の「こんなノートを使ってみたい」:時代を築くVAIOが現れた──「VAIO type P」開発者の証言
2009年PC春モデル:1600×768ドット液晶/588グラムの“ポケットスタイルPC”――「VAIO type P」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.