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Microsoftはハイブリッドな戦略で古い殻を脱ぎ捨てる「PDC09」リポート(3/3 ページ)

» 2009年11月18日 19時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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第4世代のデータセンターは、塀で囲んだ更地に完成済みのITPACを並べて互いを接続することで安価に素早く巨大なデータセンターを構築できる

 シカゴに設置されるデータセンターの例では、更地にした一区画を塀で囲み、そこにトレーラーが次々とコンテナのようなITPACを運び込んで並べていく。これだけで巨大なデータセンターが構築できるわけで、ITPACそのものは「野ざらし」状態に近いが、空調と電源、ネットワークは生きており、塀で囲まれたエリアはセキュリティが設置されているためデータセンターとしての機能は保証されている。コンテナの並んだ単なる集積所に見える次世代データセンターだが、冷却のための水と電気と高速回線さえあれば、最先端のハイテク拠点としてどこでもすぐに稼働できるのだ。データセンターを“外見”だけで判断してはいけない。

 Microsoftによれば、こうした最新の巨大データセンターだけでなく、同社では中小合わせて“百に満たない数”の自社データセンターを運用している。複数のデータセンターを運用する理由は、距離的に近い位置にデータセンターを配置することでユーザーへの応答速度を高めるほか、耐障害性を向上させる狙いがあるが、Microsoftが買収した小規模企業のサービスをそのまま個別に運用しているという事情もある。

 Windows LiveやBingといった個人向けサービスも、こうした大中小さまざまなデータセンターで分散して運用されていることになるが、将来的には第4世代の巨大な“コンテナ”データセンターへ集約していくだろう。こうした“集積所”一角に置かれたコンテナの1つで稼働するWebページやデータに、ユーザーがにアクセスしていることになるのだろうか。

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