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» 2013年01月07日 22時51分 UPDATE

“ユーザーの満足”を追求してさらなる成長を目指す――通信事業者5社の年頭所感

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセス、UQコミュニケーションズのトップが、新年のスタートを迎え年頭所感を発表した。トラフィックの爆発的な増大に備えつつ、ユーザーの満足度を高めていく取り組みが重視される2013年、各社のトップはどんなメッセージを発したのだろうか。

[園部修,ITmedia]

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセス、UQコミュニケーションズの5社が、2013年のスタートに合わせ、年頭所感を発表した。

 スマートフォンが本格的に普及し、トラフィックの爆発的な増大が叫ばれた2012年。スマートフォン戦線の序盤で他社の後塵を拝したKDDIが大きく飛躍し、ソフトバンクは大型買収によって世界的な通信事業者へと変貌を遂げた。一方NTTドコモは、Androidスマートフォンと魅力的なサービスをラインアップして対抗するも、苦戦を強いられた。こうした状況を踏まえ、各社は2013年にどのような展望を持っているのか。講評された年頭所感から見ていこう。

競争力強化と成長戦略の加速を目指す NTTドコモ

Photo NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏

 NTTドコモの代表取締役社長、加藤薫氏は、2013年を「成長力強化」と「成長戦略のさらなる加速」を図る年と位置付ける。会社設立から21年目となる今年は、お客様に感謝する気持ちとともに、「スピード&チャレンジ」の精神で事業に取り組むという。

 2013年は、「人と人とをつなぐ通信を確保する」というドコモの使命を果たすために、ネットワークの信頼性向上と基盤の高度化に重点的に取り組む。2012年は大規模な通信障害を起こしたことも踏まえ、「二度と起こさないということを肝に銘じ」、全力で信頼性を向上させる。また、顧客様満足度をさらに向上させるため、「『お客様起点』という原点に立ち返り、ドコモの『底力』を磨きなおすことで、お客様にドコモを選んでいただけるよう、全社員が一丸となって取り組む」という。

 そして、前年の成果と反省を踏まえ、端末・ネットワーク・サービスの「トータルでの競争力強化」のために、サービスの先進性を「自前主義にとらわれず」実現していく。また今後の成長戦略を加速するため、「金融・決済」「コマース」「メディア・コンテンツ」を柱とした8分野の事業で、今後の核となるサービスを大きく成長させる考えだ。今年は「健康」をキーワードに、ドコモグループの企業間の相乗効果を生む「ドコモ ヘルスケア」といったサービスも始めて、らでぃっしゅぼーやなどとともに、「生活サービス」を提供するという。もちろん構造改革にも取り組んで成長の基盤を確実にしていく構えだ。

ジブンゴト化とスピードアップを徹底 KDDI

Photo KDDI代表取締役社長の田中孝司氏

 KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、「2013年に社員が意識しなければならないこと」として、3つのポイントを挙げた。それが「真摯にお客様目線で考える」「高い目標を掲げ、最後まで本気でやりきる」「社員力を高める」の3点だ。いずれもKDDIグループの事業運営基盤をさらに強固なものにするための取り組みだという。

 真摯にお客様目線で考える、というのは、顧客満足度を追求するということだ。「お客様のウォンツを実現することを最優先に考え、そのために自分はどう行動すべきかを、あらためて一人ひとりが徹底的に考え」ることによって顧客の満足度が向上し、支持につながって、会社の成長につながると田中氏は言う。

 高い目標を掲げ、最後までやりきることが大切だとしたのは、「現在の目標設定はチャレンジングなものが少なく、そのため結果評価も不明確になっているのではないかと危惧している」(田中氏)からだ。1人1人が会社を変革していこうとする強い思いを持ち、より高い目標を掲げ、最後まで本気でやり抜くようになることで、KDDIを「厳しいが報われる会社」に変えていく。

 社員力を高めることが重要な理由は、社員が志を高く持ち、闘争心を持って一所懸命仕事に打ち込むことこそがKDDIグループの成長につながるとの考えがあるからだ。売上・利益最大化の希求だけでなく、社員の成長があってこそ、KDDIグループの成長がある。そのため、現在「新KDDIフィロソフィ」の検討をしており、その浸透活動を進めるという。

 「将来にわたって持続的に成長するには、変化を先読みし、絶えず変革を続けていく必要がある」と田中氏。現状に満足せず、社員1人1人が「ジブンゴト化」を今一歩推し進め、創造的な仕事をするために自分はどうすべきかを徹底的に考え、迅速に行動に移してほしいと檄を飛ばした。

「情報革命で人々を幸せに」をとことん追求 ソフトバンク

Photo ソフトバンク 代表の孫正義氏

 プラチナバンドの認可やイー・アクセスとの経営統合、Sprint Nextelの買収など、2012年は後に振り返ったときに大きな転換点といえる出来事が多かったソフトバンク。同社代表取締役社長の孫正義氏は、「私たちは、日本でも、世界でもまだまだ力不足ですが、世界中のより多くの人々に幸せになってもらいたい、この想いを実現するため、全社一丸となって邁進してまいります」と力強く宣言した。

 ソフトバンクは2012年7月25日からプラチナバンドの運用を開始し、9月21日のiPhone 5の発売に合わせて、4G LTEサービスもスタート。「世界でも最も速いペースで、基地局を建設しております」と胸を張る。2013年はさまざまな通信サービスを、より広く、より速くしていくことで、ソフトバンクユーザーに最高のネットワークを整備し、それを最大限生かせる最高の端末、最高のサービスを提供していくという。「新しいモバイルインターネットの世界を思う存分楽しんでいただけるよう」(孫氏)たゆみない努力を続けていく考えだ。

 イー・アクセスやSprint Nextelがソフトバンクグループに加わることについては、「新しい仲間たちと、切磋琢磨しながら、私たちの経営理念『情報革命で人々を幸せに』をより大きな次元でとことん追求していきたいと思っています。心強い仲間を得て、これからどのような事業展開ができるかと考えると本当にワクワクしてきます」と期待をにじませた。

新たなスマートフォンの可能性を追求 イー・アクセス

Photo イー・アクセス代表取締役社長のエリック・ガン氏

 1月1日にソフトバンクとの株式交換が完了し、経営統合を果たしたイー・アクセスは、代表取締役社長のエリック・ガン氏が新年に合わせて年頭所感を発表。「創業以来、ブロードバンドのリーディングカンパニーとしてグローバルスタンダードの技術を着実に実行してきた実績を活かしながら、高速で快適なモバイルブロードバンドの実力を発揮する新たなスマートフォンの可能性を追求すべく挑戦を続けてまいります」(ガン氏)と力強く宣言した。グループ企業となったソフトバンクモバイルとは、ネットワークの相互利用を行うほか、顧客視点に立ったシナジー効果を速やかに発揮していく。

 2013年はLTE対応のスマートフォンの発売を予定しているほか、最新鋭ネットワークのさらなる高速化も準備しているとのこと。日本のスマートフォン市場は、グローバルスタンダードに準拠した魅力ある市場になったことで世界的に注目を集めており、情報通信市場をけん引する責任ある立場として、革新的なビジネスやサービスの開発に、全社一丸となって邁進を続けるという。

より速く、より広く、より便利に UQコミュニケーションズ

Photo UQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏

 UQコミュニケーションズの代表取締役社長、野坂章雄氏は、年頭所感で「UQらしいサービスの実現に向けて全力で取り組んで参ります」と意気込みを語った。

 UQコミュニケーションズは2012年、総務省に提出した「2.5GHz帯周波数を使用する特定基地局開設計画」で計画していた全1161市町村のエリアカバーを完了し、人口カバー率約94%を実現した。屋外基地局数は、計画では1万8600局だったが、2012年11月末で2万1340局を開局。加入者も計画の325万に対して385万を獲得するなど、計画を大幅に前倒しで達成した年だった。UQ WiMAXの加入者は、新年早々にも400万を突破する勢いだという。

 2013年は、ユーザーにさらに高速で快適なサービスを智恵今日するため、「WiMAX 2+」という次世代WiMAXサービスの導入を検討していく。それに合わせ、新たな20MHzの周波数割り当てを総務省に要望していく考えだ。

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