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» 2016年09月23日 10時00分 UPDATE

石川温のスマホ業界新聞:「Apple PayでiDプラットフォームが提供できる。非常に画期的なことだ」――NTTドコモ・吉澤和弘社長の囲みにツッコミ

iPhone 7/7 Plusの発売に伴い、各キャリアが記念セレモニーを開催した。NTTドコモのセレモニーには吉澤和弘社長が登壇。式典終了後、報道陣との囲み取材に応じた。

[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 9月16日、NTTドコモはドコモショップ丸の内店/ドコモラウンジで新型iPhone発売記念セレモニーを行った。終了後、吉澤和弘社長の囲みが行われた。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2016年9月17日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


「石川温のスマホ業界新聞」バックナンバー

―― 予約状況はどうか。

吉澤社長 「iPhone 6sと比べるとちょっと増えていますね。好調です」

―― アメリカだと4倍という数字も出ているが。

吉澤社長 「4倍まではいっていないと思いますけど。まぁ、2倍まではいってないです」

(★ アメリカのT-Mobileとスプリントは好調すぎる気もするが)

―― 過去最高ではあるか。

吉澤社長 「そうです。色はやはりブラック系で、ジェットブラックは特に人気が高いです」

(★ iPhoneの普及に従って、機種変更を考える母体数は増えるわけで)

―― 入荷しないという話も聞くが。

吉澤社長 「人気の色についてはちょっと入荷をお待ちいただくことになる。ご迷惑をおかけしてしまうところがある。もうちょっと待っていただくことになる」

(★ もうちょっとってどれくらいなのだろうか)

―― ドコモでiPhoneを使うメリットはどこになるのか。

吉澤社長 「2つあって、ひとつはネットワークで日本最速の375Mbps、そのネットワークを使って、iPhoneならではの綺麗な動画などを見てもらえる。我々のdTVなども見てもらえる。もうひとつが、Apple Payに対応したということで、iD、非接触の決済プラットフォームが提供できる。わたしどもは2005年からやっておりますけど、それがiPhoneに入ることは非常に画期的ですし、お客様にとっても、利便性がさらに向上する。そこのPRポイントはあると思う」

(★ ドコモはスペック重視で375Mbpsをアピール。このあたり、総務省に怒られないか心配なところだが。iDプラットフォームは地道に広げていたことで、いま花開いたという感じ)

―― iD、dカードでの特別なキャンペーンなどは考えているか。

吉澤社長 「今の時点では申し上げられませんが、考えております」

(★ いま攻め時だと思われる)

―― iPhoneのFeliCa対応について、ドコモも一緒になって仕込んできたのか。

吉澤社長 「事前にというか、我々はiDということでいろいろ検討させていただいて、事前にやってきたということです」

(★ このあたり、水面下でいろいろな交渉があったのかもしれない)

―― 端末価格の値付けに関して戦略的な意図を教えて欲しい。

吉澤社長 「営業戦略的にキャンペーンや施策をその都度、入れていくことによって、お客様にリーズナブルなもので、対応していく。そういう意図があります。キャンペーンなど期間を設定した上で対応していく」

―― キャンペーン期間を過ぎたあとの値上げの影響は見ていないのか。

吉澤社長 「そこは実際の売れ方など、しっかり見ながら、その次にどう対応していくかを見極めていきたい。1年間でいろんなイベントがありますので、そういったものを考えながらやっていきたい」

(★ このあたり、ここでは省略しているけど、質問が細かかったため、吉澤社長としても抽象的な答えになってしまった感じ)

―― 実質0円販売に規制がかかる中での値付けとなるが、逆風は感じているのか。

吉澤社長 「総販売台数が対前年比で落ち込んでいるわけではない。そういう意味での逆風は感じていない」

(★ 0円じゃなくても売れるとなると、キャリアは儲かる一方だな。誰のための規制だったんだ)

―― 現状、実質1万円程度だが、これまで変わらずに売れていくものか。

吉澤社長 「そういった売り方そのものがあったわけですから、我々としてはそうした動きにしっかり乗った上で、そうはいいながら、端末それぞれの良さ、サービスの良さをしっかりと訴求していけば、売れてくれると思う。いままでの第一四半期、第二四半期に入っているが、総販売台数は落ちておりませんので」

(★ 総務省は3キャリアの競争を抑制して、なんで値上げ販売をさせているのか理解に苦しむ)

―― 1万円強だと販売店が独自の割引を載せたりする可能性があるが。

吉澤社長 「そこは販売店がどうやるかなので、私どもとしては関与できないところ。そうはいいながら、いまの動きのなかで、販売方法に沿って、しっかり対応していく。ドコモとしては、お客様に渡る端末の価格はいまの価格を維持していくと考えている」

(★ ドコモは販売店が自由に価格を設定できない仕様になっているから、公取委から問題視されたんじゃなかったっけ?)

―― ウルトラパックを始めるが、収支に相当な影響を与えそうな気がするが。

吉澤社長

「私どもとしては、サービスを始めることで、いままでの1GB増量みたいなものが、吸収されることはあるのですが、そうはいいながら、旧プランからのシフトでアップセルにつながる両面がある。収益に対する影響はそんなに大きくないかなと思っている」

(★ 販売店のセールストークを見ていると、多くの人がアップセルしてしまいそう)

―― 光回線とのセット販売が訴求しにくくなるのではないか。

吉澤社長 

「そういう指摘をされる方もおられますが、基本的に光回線でWiFiを使っていただく方は、外でたくさん使うと、データを使ってしまうので、家に帰って、WiFiを使おうという考えだったが、今度は外でいままで使えなかったものをどんどん使って楽しんでいただけるようになる。そういう意味では光回線に対しては、わたし自身は外でどんどん使っていただく。いままでどうりでいけるのではないか」

(★ 外出先で大量のダウンロードに慣れてしまうと、自宅ではさらにネットを使うような習慣になってしまうのだろうな)

―― これまで通りの家族向けシェアパックを訴求していくのか、それともウルトラパックが中心になっていくのか。

吉澤社長 「シングルでのウルトラパックもさることながら、ウルトラシェアパック50、100ということで、値段もリーズナブルにしている。家族にもウルトラシェアパックの方をしっかり訴求して便利に使ってもらえればと思う。いまでもシェアパックでも子供さんがかなり使ってしまって、親御さんが使えないじゃないかという声もあるが、そういった心配も無くなりますので、逆にどんどん使ってもらえればと思う」

(★ 質問した記者は、ウルトラパックが家族向けに提供されていないと勘違いしていたようで)

―― シェアパック中心の訴求は変わらないのか。

吉澤社長 「そういうことでいうと、シェアパック中心でシングルも、ということになる。私どもは家族で使っていただくことをいままでやってきたので。今後もその考えままだ」

(★ これまでドコモのプランは家族向けのほうが優遇されていた感があるけど、ウルトラパックでシングルの方が得のようにも思えてきた)

―― 例年のイベントではユーザーとの触れ合いがあったが、今日はそういったプログラムがなかった。どういった意図があるのか。

吉澤社長 「予約が本格化しており、みなさん予約で購入していただいているので、朝早く並んでいただく必要もなくなった。お客さんとは必ずしもやらなくてはいいのではないか」

(★ どこかの媒体がコスプレして、イベントに出ようとしていたみたいだから、客を登壇させない発売セレモニーにして良かったと思う)

―― そういう吉澤さんのご判断なのか。

吉澤社長 「それもありますね。予約で対応できているので」

―― KDDIがApple Watchの取り扱いを始めたが、NTTドコモはどうするのか。

吉澤社長 「現状は取り扱う予定はないが、そうはいいながら、お客さんの要望だとか、そういったこともあると思います。そこに対してはどうすべきか検討したいと思います」

(★ iDが使えるんだから、ドコモとしてもApple Watchを取り扱うべきだと思う。確かにアップルからの条件とかは面倒くさそうだが)

―― 予約が過去最高という話だったが、今後の販売も過去最高になっていきそうか。

吉澤社長 「今回のiPhone 7は日本にかなりチューニングされている。ネットワークもそうですし、Apple Pay、防水に対する期待も大きい。それが販売につながっていく。それをきっちりと見ていかないいけない」

(★ 防水・FeliCa対応で、持たない理由が見つからなくなってしまった)

―― iPhone 7が防水やFeliCaに対応したことで、Androidからの乗り換え需要が出ると思うが、どれくらいと見積もっているのか。

吉澤社長 「これはなかなか難しい質問で。ただ、我々のAndroidは機能的なバリエーションとか、機種ごとに特徴を出しています。お客さんの要望は様々ですので、Androidを欲しいというお客様もおりますし、すごくシフトするということではないと思う。バリエーションをたくさん出して、お客さんの好みにあったものを選んでいただく」

(★ ハイエンドブランドとして位置づけられているXperiaあたりは厳しそうだなぁ)

―― 店頭において、今後の売りわけ、オススメの仕方はどのように変わっていくのか。

吉澤社長 「日本の特徴をしっかり入れていただき、そういった機能がついたことで、いまiPhoneをお使いの方が、さらにiPhone 7を支持してくれるのではないか。Androidの方も当然、関心高いと思うが、そこのところの明確な売りわけはちょっとここでは勘弁していただけたらと思う」

(★ 「iPhoneかAndoridか」ではなく「iPhoneか格安か」の棲み分けになりそう。

―― 今日、Suicaについて一言も触れられなかったが、ドコモとしてはiD推しでいくのか。

吉澤社長 「Suicaはわたしどもからコメントするものではないかと」

(★ そりゃ、Suicaの話はしないだろうに)

―― iDはどれくらいプッシュされていくのか。

吉澤社長 「実際に使える拠点数が65万カ所くらいある。今回のiPhoneを契機にもう少し、PRを強めていければと思う。さらに伸ばしていきたい。dカードもそうだし、力を入れていきたい」

(★ 少なくともQUICPayよりはブランド力あるし、どこでも使える印象がある。ライバルはSuicaか)

―― ソフトバンクのカードもiDプラットフォームで決済するかたちになるが、他社のカード決済も期待しているのか。

吉澤社長 「そうですね。ソフトバンクはiDをサポートしていただいていますので、そういったものをさらにドライブするひとつの大きな要素として、他キャリアさんのものも我々としては期待をしている」

(★ 他社カードの非接触決済プラットフォームになれたのは大きいな)

―― フィーチャーフォンからの乗り換えへの期待はどう見ているか。

吉澤社長 「フィーチャーフォンからiPhone 7というのは確かに考えられるのですが、フィーチャーフォンのお客様はいまの端末に愛着を持たれている。シフトする端末のひとつとして考えては行きたい。フィーチャーフォンからiPhone 7へ直接シフトするための施策を打つということはないと思う」

(★ フィーチャーフォンからの乗り換えとなると、ちょっと高すぎるかも。そうなると、ワイモバイルのiPhone 5sがちょうどいいポジションなのよね)

■取材を終えて

 これまでiDの非接触決済プラットフォームを地道に広げていたことが、iPhoneのFeliCa対応で一気に花開いた感がある。まさかソフトバンクカードがiDで決済するようになるとは思わなかった。イベントのフォトセッションでは吉澤社長、綾野剛、中条あやみが、iPhoneをリーダーにかざすシーンもあったりでiD推しが鮮明であった。

 Suicaが強く、楽天Edyやnanaco、WAONもいずれiPhone対応するだろうが、いずれも「プリペイド」という点が弱点でもある。

 iDがスタートダッシュを決め、早期に「iPhoneで高額の非接触決済といえばiD」というポジションを築けるかが注目になりそう。

© DWANGO Co., Ltd.

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