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» 2017年02月06日 18時40分 UPDATE

IIJmio meeting 14:データ通信やテザリングができない――au回線のMVNOサービスで起きている問題 (1/3)

au回線を使ったMVNOサービス(格安SIM)が使えない、テザリングができない、速度が出ない……といった問題に直面したことのある人は多いのでは? その詳細と原因をIIJが解説する。

[房野麻子,ITmedia]

 au回線を使ったMVNOサービス(格安SIM)で通信が使えない、テザリングができない、速度が出ない……といった問題に直面したことのある人は多いのでは? IIJも、「IIJmioモバイルサービス タイプA」(以下、タイプA)で、au回線を使ったサービスを提供している。1月28日に東京で開催された「IIJmio meeting 14」では、そのタイプAが利用できない状況についての検証結果が発表された。プレゼンターはIIJで技術や製品調査、研究開発などを担当している大内宗徳氏。

IIJmio meeting MVNO向けのau VoLTE対応SIM(右)でさまざまな問題が起きている

タイプAで一般のSIMフリー端末が使えない問題を検証

IIJmio meeting 技術や製品調査、研究開発などを担当している大内宗徳氏。タイプAが利用できない事象について、詳細に解説した

 KDDIはグローバルの端末メーカーから見ると若干特殊なキャリアだという。というのも、3GでCDMA2000を採用しており、タイプAのように3G(W-CDMA)がないLTEのみのネットワーク利用がメインだ。また、au 4G LTEで利用しているBand 1の上り周波数がPHSと隣接しており、これにも問題があるという。

IIJmio meeting au回線の特徴と問題

 一般的に、日本で流通しているSIMロックフリー端末は、LTEと3G(W-CDMA)の両方が使える前提で作られている。音声/SMSに3G(W-CDMA)の設備を利用するためだ。しかし、タイプAはLTEのみのサービスなので、この端末で接続しようとすると、前提が崩れて正常に動作しない。そのため、音声サービスを利用するにはau VoLTEに対応することが必須となる

IIJmio meeting タイプAを利用する場合、音声端末はau VoLTE対応が必須

 ユーザーから見ると、au回線は3種類ある。古い「CDMA2000回線」、3Gを利用できる古い世代の「au 4G LTE」、タイプAが使っている新しい「au 4G LTE専用」の回線だ。この古い回線と新しい回線のどちらを使うかはSIMで決定される。

IIJmio meeting ユーザーから見たau回線の構成。古いCDMA2000回線と、3Gを利用できる古い世代のau 4G LTE回線、タイプAが使っている新しいau 4G LTE専用の回線の3種類がある

 大内氏によると、au純正iPhone 6以降のVoLTE対応機種は「苦労して実装している」様子が見られるそうだ。通常、VoLTE対応のau端末はVoLTE専用の回線(PLMN:44051)を使っているが、au純正のVoLTE対応iPhoneの場合、基本的には従来のLTE回線(PLMN:44050)を使いつつ、音声/SMSだけを無理にVoLTE専用の新しいLTE回線を利用する設定になっているという。

IIJmio meeting au純正iPhone 6以降のVoLTE対応には苦労が見て取れるという

 ドコモの場合は、大きく3G(W-CDMA)とLTEの2構成になっている。さらに、3G回線には音声/SMS用の回線(3G-CS:回線交換)とデータ通信用の回線(3G-PS:パケット交換)がある。一般的なLTE端末は音声で3G回線を使う前提で作られているので、3G-CSが利用できないと問題になる。

IIJmio meeting ドコモ回線の構成。3G(W-CDMA)とLTEの大きく2つの構成になっている

 LTE端末はサービスを利用する際に、端末情報を登録する「在圏登録」を行う。LTEから在圏登録する場合は、LTE側の回線がリレーし、3G-CSに伝える。3Gから在圏登録する場合は、3G-PSにまず在圏登録し、リレーして3G-CSに在圏登録する。

 LTEネットワークで音声/SMSができるVoLTE端末の場合は、LTE在圏時に3G-CSに在圏登録するとともに、VoLTEを使うための「IMS」にも在圏登録をする。両方利用可能な場合はIMSを優先して利用する。

IIJmio meeting 3Gで音声を利用するLTE端末の在圏登録の流れ
IIJmio meeting VoLTE端末の在圏登録の流れ

 3G音声(VoLTE非対応)のLTE端末がタイプAなどのau回線を利用する場合、auのVoLTE専用回線に在圏登録しようする。しかしau回線には3G-CSがないので、「LTEは使えるが、3G-CSの回線が存在しない」と応答。音声端末の場合、VoLTE専用のIMSへ在圏登録をしようとするが、IMSへの接続機能を持っていないのでLTEを切断。3G-CSを探そうとするが、見つからないので、圏外状態のままとなる。

IIJmio meeting タイプAでau回線を利用する場合の在圏登録の流れ。VoLTE専用回線に在圏登録しようとするが、端末にはVoLTE機能がないので接続できず、3G-CSを探そうとするが、見つからないので、圏外状態のままとなる

 auのVoLTE対応端末の場合は、LTEで在圏登録を行うと、データが使えて3G-CSが使えないという応答が帰ってくるが、端末がVoLTEの機能を持っているので、IMSに在圏登録すると成功し、サービスが利用できる。

IIJmio meeting auのVoLTE対応端末の在圏登録の流れ。3G-CSは使えないが、端末がVoLTEの機能を持っているので、IMSに在圏登録すると成功し、サービスが利用できる

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