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» 2010年06月29日 18時45分 UPDATE

touch the web、print the web:どこでも、どんなデバイスからも印刷できる「ePrint Platform」で勝負するHPのプリンタ戦略 (1/2)

米Hewlett-Packardが、香港で日本およびアジア太平洋地区コンシューマー向け製品の発表会を開催した。同社が新たに提唱する「ePrint Platform」とは?

[田中宏昌,ITmedia]

アジア太平洋地域でインターネット利用者が爆発的に増加

ht_1006ho01.jpg イベントは香港で行われた

 6月29日、米Hewlett-Packardのプリンタ部門であるImaging & Printing Group(IPG)が、アジア太平洋および日本地域向けのプレスイベントを香港で開催した。ここで発表されたモデルやサービスがすべて日本に投入されるわけではないが、今後の日本市場での展開を占う意味でも重要なイベントといえるだろう。

 基調講演の冒頭、HPアジア太平洋および日本 イメージング&プリンティンググループ上席副社長のジョン・ソロモン(John Solomon)氏が、爆発的に増加しているアジア太平洋地域でのインターネット接続状況を説明した。

 まず「アジア太平洋地域では2010年に7億人がインターネットに接続し、増加率も欧米の約4倍と爆発的に増えており、Webの世界が生活の中心になっている。インターネットに接続している10人に6人がアジア太平洋地域に住んでおり、そのうち5人がソーシャルメディアを使い、毎週20時間をソーシャルメディアに使っている」と述べた。さらに「スマートフォンの利用人口は約10億人に迫り、その約35%がアジア太平洋地域が占めている」とし、今後もインターネットへの接続人口は増え続けるという見通しを語った。

 そして、「このように、これまでは市場として存在していたのに、適切な環境が提供されていなかった。今回、HPは革新的なWeb対応プリンティングソリューションを発表することで、これらの需要に応えていける」と自信を示した。

ht_1006ho02.jpg プレゼンするジョン・ソロモン氏
ht_1006ho03.jpg 世界でインターネットに接続している10人に6人がアジア太平洋地域に属している
ht_1006ho04.jpg 2010年までには、中国の携帯電話所有者が米国を上回る見通し

クラウドを中心にしたエコシステムを構築し、いつでも/どこでも印刷を可能に

ht_1006ho05.jpg ビオメッシュ・ジョーシ氏

 続いて、イメージング&プリンティンググループ上級副社長のビオメッシュ・ジョーシ(Vyomesh Joshi)氏が登壇し、「Webプリントの革命」について解説した。

 ジョーシ氏は、これまでのプリンティング環境と新しいプリンティング環境について触れ、「10年前はワープロでの印字が大半を占めていたが、今はWeb画面の印刷が当たり前だ。ただ、これまでは多くがプリンタとPCの組み合わせであり、デバイスやOSに依存するため、どこでどうやって印刷するかが悩みだった。しかし今ではスマートフォンをはじめとしてさまざまなデバイスが登場しており、どこからでも印刷したいというニーズは高まっている」と指摘。「我々は、2009年6月に米国で世界初のインターネット接続プリンタであるHP Photosmart Premium with TouchSmart Webを発表した。そのフィードバックをまとめると、ユーザーの70%がプリンタアプリケーションを使い、最も印刷されたのはGoogleのアプリケーションだった」と語った。

ht_1006ho06.jpg HPが考える市場トレンド
ht_1006ho07.jpg 以前はPCとプリンタが対で使われていたが、今ではさまざまな無線デバイスが登場してきている
ht_1006ho08.jpg ワープロ時代はモノクロ印刷が主流だったが、インターネットの時代ではカラー印刷が多くを占める

ht_1006ho09.jpg 2009年に米国で投入されたHP Photosmart Premium with TouchSmart Web
ht_1006ho10.jpg HP Photosmart Premium with TouchSmart Webユーザーからのフィードバック
ht_1006ho11.jpg 実際に印刷されたコンテンツを印刷量で比較

ht_1006ho12.jpg HPが発表したePrint プラットフォーム

 ジョーシ氏は「HPが新たに投入するePrint プラットフォームでは、すべてのプリンタがWebに対応しており、ユニークなメールアドレスを持っている。そしてデバイスからプリンタのメールアドレスを指定するだけで、ドライバやケーブルを必要とせずに、OSの違いも気にせずに印刷が可能だ。メール送信機能とネット環境さえあれば、世界中どこでもPCレスで印刷できる環境ができあがる」とアピールした。

 また、一部の上位モデルに限られるが、液晶ディスプレイのタッチ操作が行えるのに加え、Print Appsからアプリケーションをプリンタにダウンロードすることで機能を拡張できるのもポイントだ。Print Appsには、同社のオンラインフォトプリント「Snapfish」をはじめ、「USA TODAY」の最新記事が読めたり、お得な映画チケットなどが買えたりと、さまざまなものが用意されている。さらにクラウドで提供される「HP ePrintCenter」を経由すれば、アップロードした文書やPDF、画像データをさまざまな場所にあるプリンタから印刷できるようになる。

 「ePrint対応プリンタは99ドルから手に入れられ、すべてがPCレスでWeb接続でき、クラウド対応となっている。こういったエコシステムをHPは作り上げた。これを業界標準にすべく、今後も積極的に取り組んでいく」と抱負を述べた。

ht_1006ho13.jpg エコシステムの核となるのはクラウドだ
ht_1006ho14.jpg さまざまなデバイスから、HP ePrint対応のプリンタにメール送信するだけで印刷が行える
ht_1006ho15.jpg HP ePrint対応プリンタは99ドルから提供される

 次のページでは、今回発表されたePrint対応プリンタを見ていこう。

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