NTTドコモのスマートフォン「Xperia」は、FOMAカードなしでは利用できない仕様になっている。例えばXperiaを1回線で契約した場合、FOMAカードをiモード端末に挿し、Xperiaでは無線LANでインターネットを利用する、といった使い方はできない。そもそも、FOMAカードを抜いた状態でXperiaを起動すると、ホーム画面やメインメニューを呼び出すことすらできない。
Xperiaを1回線で利用しているユーザーや、3G通信を控えてパケット通信料を抑えたいユーザーにとっては不便な仕様だが、先日公開された無料の「wosim」アプリを入れることで、FOMAカードなしでもXperiaが利用できるようになる。筆者もさっそく試してみた。
まず、wosimをAndroidマーケットでダウンロードしよう。インストールが完了したら、ホーム画面でウィジェットを呼び出し、wosimを選択して画面に設置する。初期状態ではwosimはオフになっており、このままではFOMAカードを抜いた状態のXperiaは利用できない。wosimアイコンをタップするとオンになり、FOMAカードなしでもXperiaが利用可能になる。以後、アイコンをタップするたびにオフとオンが切り替わる。
続いて、wosimをオンにした状態で電源を切り、FOMAカードを抜いてXperiaを再起動すると、ロック解除画面からホーム画面を呼び出せる。通常、FOMAカードがない状態でXperiaを起動すると、緊急通報用のアイコンが画面下部に表示されるのみで、ホーム画面は呼び出せない(ちなみに、日本からはSIMカードがないと緊急通報はできない。これはグローバルの仕様に合わせたためだと思われる)。
筆者も実際にwosimアプリをオンにして試したところ、無線LANを利用してブラウザやEメール、Timescape、YouTubeなどのインターネットサービスを利用できた。なお、wosimアプリのオンとオフにかかわらず、(当たり前だが)FOMAカードなしでは3G回線を使った通信はできず、電話やSMSは利用できない。
FOMAカードを入れ替えてXperiaとiモード端末を併用している人にとっては、wosimは非常に便利なアプリといえる。無線LAN環境にいることが多い人は、試してみてはいかがだろうか。なお、wosimはSIMロック解除を行うわけではなく、FOMAカードなしでもXperiaを利用可能にするユーティリティアプリとなる。詳細は作者のページ(外部リンク)を参照してほしい。
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