第1回 持ちやすくて基本性能の優れたタブレットは?――Android 3.x搭載機とiPad 2を比較最新タブレット徹底比較(2011年春&夏モデル編)(3/3 ページ)

» 2011年08月16日 09時00分 公開
[小林誠,ITmedia]
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OS、CPU、メモリの違いは? 起動時間も計測してみた

 OSはAndroidの4台中、REGZA Tabletが当初から3.1を備えるが、Optimus Pad、XOOM、ICONIA TABもバージョンアップにより現在(2011年8月15日時点)のOSはAndroid 3.1。iPad 2はi OS 4.3.5だ。CPUは全機種デュアルコア。クロック数も1GHz。もう1つ処理速度に影響するメモリ(RAM)はAndroidの4台が1Gバイト、iPad 2は512Mバイト。どの機種もサクサク動き、タッチの反応もスムーズ。

 続いて、電源を1度落としてから、電源キーを押してからホーム(ロック)画面が表示されるまでの時間を計測してみた。スマートフォンより各機種の差は小さいかもしれないと思っていたが、意外と大きな差になった。iPad 2とICONIA TAB A500が特に速く、20秒台前半で起動した。Optimus PadとXOOMは30秒台とやや遅かったが、PCと比べれば速い。

 カメラは全機種がアウトカメラ、インカメラ両方を搭載しているが、画素数ではiPad 2が低い(iPad 2のカメラ画素数は撮影した静止画の縦と横のピクセル数から計算)。タブレットのカメラはメイン機能とはいえないが、何かをメモ代わりに撮る、といったことなら十分対応できる。Optimus Padのみツインカメラで3D撮影(静止画/動画)が可能だが、3D表示はできないので、3Dを楽しめるテレビやPCが必要となる。

photophoto Optimus Padのアウトカメラは510万画素のカメラを2つ搭載。3Dの静止画はもちろん、3D動画の撮影も可能だ(写真=左)。インカメラは横画面の場合、左側の上にある(写真=右)
photophoto XOOMのアウトカメラ。こちらはLEDフラッシュライトが2個搭載されている。電源キーが背面にあるのはXOOMだけだ(他の端末は左右側面か上部)(写真=左)。インカメラは横画面時に中央上に配置されている(写真=右)
photophoto ICONIA TABのカメラは、少し強調されたデザインとなっている。レンズの上にフォトライトがある(写真=左)。インカメラはディスプレイ左上にある(写真=右)
photophoto iPad 2のアウトカメラ(写真=左)とインカメラ(写真=右)は、とてもさり気なく配置されている
photophoto iPadとは真逆のコンセプトのREGZA Tablet。アウトカメラ(写真=左)、インカメラ(写真=右)どちらもデザインで強調されている。位置もひと目で分かる

 読者の多くはアプリのインストールはお手のものだろうが、あまりデジタル機器に慣れていない、またスマートフォンやタブレットを初めて使う、という人にはプリインストールアプリの数も気になるところ。タブレットもスマートフォン同様、アプリをインストールしてカスタマイズするのが前提だが、最初から何もないと戸惑う上、以後のインストールが面倒と思うこともある。表のアプリの数は、貸出機に入っていたアプリのショートカットアイコンを数えたもの。販売中の製品のアプリ数は違う可能性もあるので注意してほしい。ICONIA TABとREGZA Tabletはアプリの数がとにかく多い。これはWebサイトへのショートカットアイコンも含まれていることもあるが、メーカー独自でインストールしているものもあった。iPad 2の場合、iPodアイコンの中にPodcastが入っていたり、Webサイトへのショートカットアイコンはなかったりするので、その点では不利になってしまった。

OS、CPU、カメラ、プリインアプリ
Optimus Pad L-06C MOTOROLA XOOM Wi-Fi TB11M ICONIA TAB A500 REGZA Tablet AT300 iPad 2(3Gモデル/16Gバイト)
OS Android 3.1 Android 3.1 Android 3.1 Android 3.1 iOS 4.3
OS起動時間 約32.4秒 約39.4秒 約21.7秒 約27.4秒 約22.8秒
CPU NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) Apple A5/1GHz(デュアルコア)
カメラ アウト:510万×2/イン:200万画素 アウト:500万/イン:200万画素 アウト:500万/イン:200万画素 アウト:500万/イン:200万画素 アウト:69万/イン:30万画素
プリインアプリ 25 23 47 49 17
※OS起動時間は、3回計測した数値の平均値。※Optimus PadとICONIA TABはAndroid 3.0で検証。

サイズの大きい2台が健闘

 タブレット端末の使い方にもよると思うが、筆者はまず「Netbook代わり」というイメージがあった。そのため携帯性を重視するとなると、サイズの大きいICONIA TABとREGZA Tabletは使いにくいかもしれないと予想していたが、これは覆された。

 どの端末もNetbook代わりとして、Webサイトを見るのには十分だ。特に起動時間が速く、サクサク使えるのは◎。しかし実際に持ってみると、本体の重心とバランスが気になり始め、長く使うことを考えると拡張性の高さも気になる。こうした数値からは分からない部分が、買ってから重要になりそうだ。そんなわけでICONIA TABとREGZA Tabletは事前の予想よりも欲しくなった端末だ。ただ、Webサイトを見るのがメインなら、USBポートやHDMI端子はなくてもいいだろう。むしろ「どこでもつながる」を重視するなら3G対応も重要だ。Androidタブレットのソフトウェアは共通している部分が多いので、スペック、外観部分、そして価格で購入の判断が左右されるだろう。

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