KDDIが発表したMotorola製の「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」は、タブレット向けの最新OS「Android 3.0」を搭載したモデル。10.1インチの大型ディスプレイを搭載しており、各種アプリやブラウザなどを大画面で利用できる。auの3G通信は内蔵しないので回線契約は不要だが、auブランドの製品としてau取扱店で販売される。発売は4月上旬以降。なお、ここで紹介するMOTOROLA XOOMは試作機のため、実際の製品と外観や仕様が異なる場合がある。
MOTOROLA XOOMは1月に開催された展示会「CES」でグローバルモデルが披露され、米国のVerizon Wirelessが2月に発売している。au版のMOTOROLA XOOMは、米国に次いで世界で2番目に早く登場するモデルとなる。Verizon版との違いは日本語対応と文字入力システム「iWnn」を搭載した程度で、UI(ユーザーインタフェース)や各機能は共通となっている。外観については、Verizon版がブラックだがau版はグレーに近い色となっているほか、裏面には「au by KDDI」ロゴがある。
本体のサイズ/重さは約249(幅)×167(高さ)×12.9(厚さ)/約700グラム。同じくAndroid 3.0を搭載するドコモ向けタブレット「Optimus Pad L-06C」の約243(幅)×150(高さ)×12.8(厚さ、最厚部14.1)ミリ/約620グラムと比べると、Optimus Padの方がディスプレイサイズが約8.9インチと小さいこともあってか、やや大きくて重い。バッテリーのスペックは3250mAh、7.4V、24.1Whなので、4000mAh、3.7V、14.8Whの「GALAXY Tab」よりも容量は大きい。Micro USB経由では充電できず、専用のACアダプターを使って充電する。約150分で満充電が可能。なお、リアカバーは取り外せないのでバッテリーの交換はできない。
カメラは500万画素のアウトカメラと200万画素のインカメラを搭載。インカメラは自分撮りができるのはもちろん、Google Talkではビデオチャットも可能。Skypeについては、現時点ではアプリ側がAndroid端末のビデオチャットに対応していない。Optimus Padと異なり外部メモリ(microSD/microSDHC)に対応しているが、現時点ではソフトウェアの問題で外部メモリは利用できず、発売後に対応する見通し。これは「Android 3.0がそもそもmicroSDに対応していないため」(説明員)。本体メモリが32Gバイトあるので、当面は外部メモリなしでも困ることはないだろう。HDMI出力もサポートしており、MOTOROLA XOOMで表示したすべての画面をテレビに出力できる。
UIはAndroid 3.0標準のものが採用されており、MotorolaやKDDIがカスタマイズした要素はない。これはAndroid 3.0搭載機を日本でいち早く発売することを優先したためと思われる。au one ナビウォークやLISMO!など、au独自のアプリを提供するかは未定。説明員によると、「au向けアプリを採用するとしても、タブレット(Android 3.0)用に作り直す必要があるので難しいのでは」とのことだった。
Android 3.0のUIは、従来のAndroidスマートフォンと大きく異なる。ホーム画面、メニュー画面、アプリ、ウィジェットなどの要素は同じだが、大画面を生かしたタブレットならではの作りになっている。ホーム画面を長押しすると、上部にページのサムネイル、下部にウィジェット、アプリのショートカット、壁紙などが一覧表示される。ここからウィジェットやショートカットをドラッグ&ドロップして目当てのページに設置したり、壁紙を変更したりできる。アプリやウィジェットに触れるだけでも、特定のページに設置される。
MOTOROLA XOOMに搭載される物理キーは電源キーと音量調節キーのみ。表面にはキーがなく、すべてタッチパネルで操作する。画面左下にクリア/ホーム/起動中アプリ呼び出し用のボタンが並ぶ。AndroidスマートフォンのMENUキーに相当するものはない。ホーム画面は縦でも横向きでも操作できるが、大画面を生かすのなら横向きの方が操作しやすそうだ。
スマートフォンでは画面上部に表示されるステータスバーは、Android 3.0では右下に表示され、ここから機内モード、Wi-Fi、画面の向きのロック、画面の明るさ設定などができる。
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